shiotch7 の 明日なき暴走

ビートルズを中心に、昭和歌謡からジャズヴォーカルまで、大好きな音楽についてあれこれ書き綴った音楽日記です

Led ZeppelinⅠ ~UK 1stプレスと2ndプレスの聴き比べ~

2018-06-09 | Led Zeppelin
 私は昔から何事においても“広く浅く”というのが無理で好き嫌いがハッキリしており、興味の対象はひたすら “狭く深く...” というワケで、一度ハマったら自分が納得するまで徹底的に極めないと気がすまない。約2年間にわたるビートルズ各国盤祭りが一段落し、今はレッド・ゼッペリン・オリジナル盤祭りで一人盛り上がっている。先日もスーパーで買い物をしていてたまたま「ZEPPINカレー」のパッケージが目に入り、思わずドキリとしてしまった(笑) そーいえば昔JBLのスピーカーが欲しくて欲しくてたまらなかった時に街を歩いていてJCBカードの看板を見て同じようにコーフンしていた記憶があるが、あの頃から全然進歩してへんな...(>_<)
 そんなこんなでゼップの青ロゴ盤を買った話の続きである。出品者が日本のセラーだったこともあってわずか2日で到着。ドキドキしながら梱包を解き、そーっとレコードを取り出すとまごうことなき青ロゴ盤だ(←当たり前やろ!)。高嶺の花と諦めていた青ロゴ盤の本物を実際に目にしただけで一気にテンションはMAXまで急上昇! これってどんな音がするんやろか... と思うともういてもたってもいられなくなる。確かにジャケ左下のウォーター・ダメージは痛々しいが、金パロや青ロゴ・クラスのオリジナル盤ともなるとこれはもう一種の美術品であり、腕の無いミロのヴィーナスがそれでもなお素晴らしいのと同様に、多少のダメージがあろうが十分に価値がある。しかもこのレコードの場合はジャケットはダメージ有りでも盤質は素晴らしく、それはつまり無修正マトの真正オリジナル盤を良い音で聴けるということを意味しているのだ。
 レーベルは Red/Plum で、レーベル面のソング・クレジット表記はAB両面共に“Superhype Music” と “Jewel Music”。マトリクス№は “588171 A//1” と “588171 B//1”だ。これが2ndプレス盤になるとソング・クレジット表記が“Superhype Music”から“Warner Bros./7. Arts.” へと変わり、機械打ちのマト番 “588171” の8が斜線で消されてその上に手書きで 8 と修正される。こういった重箱の隅をつつくような分析はビートルズやモダンジャズのオリジナル盤で何百回とやってきたので慣れてはいるが、大雑把な性格の私の私としては “青ロゴ・ジャケでエエ音が聴ければそれでエエやん!” というのが正直なところだ(笑)
 で、その音質だがこれがもう予想を遥かに上回る素晴らしさ!!!!! あまりの凄さに思わず ! を5つも並べてしまったが、とにかく音が生々しくて4人のプレイがキレッキレなのだ。A①「グッド・タイムズ・バッド・タイムズ」のイントロでボンゾのドラムスが超近距離で爆裂する快感を何と表現しよう? ジョーンジーの地を這うようなベースも腹にズンズンきてめっちゃ気持ちいい(^o^)丿 A②「ベイブ・アイム・ゴナ・リーヴ・ユー」ではこれまで聴いたことがない類の深みのある音に驚かされたし(←おそらくこのトラックが最も違いが分かりやすいと思う...)、A③「ユー・シュック・ミー」のグルーヴも大きなうねりとなって纏わりついてくる感じだ。A④「デイズド・アンド・コンフューズド」のイントロのベースなんてもう生々しすぎてゾクゾクしてしまうし、バンドが一体となって疾走する後半部のパートなんかもう鳥肌モノだ。
 濃厚一発官能二発という感じのA面を聴き終わり早くも放心状態の私(笑)  そのせいかB面前半はA面の衝撃を引きずっていて印象が薄いが、B③「コミュニケイション・ブレイクダウン」の破天荒なプレイでまたまたガツン!とやられて目が覚める。切っ先鋭いナイフのようなペイジのギターが超カッコイイ、まさに “火の玉ストレート” と呼ぶしかないゴリゴリのハードロックだ。続くB④「アイ・キャント・クイット・ユー・ベイビー」のブルージーなプレイもグイグイ迫ってくる感じで涙ちょちょぎれるし、私的ベスト・トラックB⑤「ハウ・メニー・モア・タイムズ」でゴムまりのように弾むジョーンジーのベースと縦横無尽に駆け巡るペイジのギター、楽器と化して(?)シャウトするプラントの金属的なハイトーン・ヴォイス、そしてそんなフロントの3人を煽りまくるボンゾの超強力爆裂ドラムが一体となって生み出す圧倒的なグルーヴの前には言葉を失う。この爆発的なエネルギーの奔流を大音量で全身に浴びる快感... priceless (≧▽≦)
 試しに修正マトリクスのUK 2ndプレス(←昔 $53で買ったヤツ)と聴き比べてみたのだが、青ロゴ無修正マトの 1stプレス盤の方が中域が分厚く低域も下の下の方まで出ており、眼前に屹立する音像が大きくて近い。このように音の重心が低くてリアルに迫ってくる 1stプレス盤に対し、2ndプレス盤になるとこのアルバムのキモである泥臭さは一歩も二歩も後退し、その分万人向けに聴きやすくなっているような印象を受けた。2ndプレス単体で聴けばこれはこれで十分に良い音なのだが、青ロゴ盤は他では味わえないリアリティーを誇るダイナミックなサウンドで、正直こんなに違いがあるとは思わなかった。
 とにかくこの音は一日中繰り返し聴いていても飽きない自信がある(←届いた日だけで5回も聴いてしまった...笑)。そんなスーパーウルトラ高音質盤が8万円を切る値段で手に入ったのだからもう嬉しくて嬉しくてたまらない。一生モノのお宝としてこれから大切に聴いていきたいと思う。
Led Zeppelin - I - 1969 LP Review And Comparison What Version Is The Best

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