最近朝晩かなり涼しくなってきて気候的には快適なのだが、仕事の方がめっちゃ忙しくてちょっと夏バテ気味だ。こんな時はあれこれ考えずにノリの良い音楽を聴くに限る。ということで今日は肉体疲労時の栄養補給盤として愛聴しているブライアン・セッツァー・オーケストラの「ヴァヴーム」にしよう。
ブライアン・セッツァーは80年代の初め頃にネオロカビリー・ブームを牽引したストレイ・キャッツの中心メンバーとして活躍していたが、ブームが去ってキャッツも活動を停止し、いつしかその名を聞くこともなくなっていた。そんな彼が再びブレイクしたのが90年代に入って結成したブライアン・セッツァー・オーケストラで、 “ロカビリーとビッグバンド・スウィングの融合” という彼の理想とするスタイルで全米にスウィング・ブームを巻き起こしたのだ。
そのきっかけとなったのは1998年リリースの3rdアルバム「ダーティー・ブギ」だったが、私が愛聴しているのは2000年にリリースされた4thアルバム「ヴァヴーム」の方で、不発に終わった1stと2ndアルバムの試行錯誤を経て「ダーティー・ブギ」で確立した揺るぎないスタイルをベースにしながらも、更にエンターテインメント性に磨きをかけた大傑作アルバムなのだ。
このアルバム中最大の聴き物は何と言っても⑥「ゲッティング・イン・ザ・ムード」だろう。ゴージャスなビッグバンド・サウンドをバックにブライアンの骨太グレッチが炸裂、清涼感溢れる女性コーラスの大量投入によってサウンドに厚みを持たせ、曲中ブレイク部分ではラップまで挿入するという徹底ぶりで、1939年にグレン・ミラー楽団の演奏で大ヒットしたスウィング・ジャズの古典的名曲「イン・ザ・ムード」に新たな生命を吹き込んで見事に21世紀に蘇らせたその音楽的センスにはもう脱帽するしかない。気分が落ち込んでいようが身体が疲れていようが、コレを聴けばテンションが上がること間違いなし!
PVのブライアンはいかにもアメリカの “チョイ悪オヤジ” ロッカー という感じで実にカッコイイ(^o^)丿 この人ほどアメ車が似合う人はいませんな。キレイなオネーチャン達はもちろんのこと、白人ブッチャーみたいなラッパーまで登場し、目でも耳でも楽しめるビデオになっており、何度見ても飽きない。ノリノリで一気呵成に駆け抜ける理屈抜きの楽しさを上手く表現しているところがエエのよねぇ(^.^)
Brian Setzer Orchestra - In The Mood
このアルバムのオープニングを飾るのもグレン・ミラーの「ペンシルヴァニア6-5000」のカヴァーだ。ロカビリーならではの圧倒的なドライヴ感、ホーン隊が大活躍するブ厚いビッグバンド・サウンド、そして古き良きアメリカへと聴き手を誘うキャッチーなメロディーが音楽的に結びつき、最終的にブライアンのヴォーカルでまとめ上げられていく快感を何と表現しよう? ブライアン・セッツァー・オーケストラならではの荒削りでダイナミックなサウンドが楽しめるこのトラックはアンプのヴォリュームを上げて大音量で聴くべしだ(^o^)丿
Brian Setzer Orchestra - Pennsylvania 6-5000
②「ジャンピン・イースト・オブ・ジャヴァ」は “ロカビリーとビッグバンド・スウィングの融合” が見事に結実した超ノリノリのアッパー・チューン。ソリッドなウッドベースのスラップとビッグバンドのゴージャスなサウンドの相性は抜群で、ブライアンのグレッチもスピード全開で疾走し、思わず身体が揺れてしまう強烈無比なスイングを生み出している。ジャングル・ドラムのズンドコ・ビートに乗って歌心溢れるフレーズを連発するギターとトランペットの掛け合いも最高で、“楽器を通して歌を歌う” という理想的な演奏に耳が吸い付く。まさにブライアン・セッツァー・オーケストラの魅力がいっぱい詰まったキラー・チューンだ。
Jumpin' East Of Java / Brian Setzer Orchestra
⑧「マック・ザ・ナイフ」はジャズ・ファンの間ではソニー・ロリンズの「モリタート」の名演で知られているが、堅気のポップス・ファンにはボビー・ダーリンの「匕首マッキー」として有名だろう。そう言えば私はこの “匕首” の読み方をず~っと “ななくび” だと信じて疑わず、マッキーって七つの首を持ったバケモノの歌かと思い込んでいた。あぁ恥ずかしい(>_<) 漢字は難しいから嫌いだ。まぁそれはそれとして、ブライアンの歌う「マック・ザ・ナイフ」はめっちゃ味があって私はボビー・ダーリン・ヴァージョンよりも断然こっちの方が好きだ。彼は何よりもまずギタリストとして評価されることが多いように思うが、ヴォーカリストとしても超一流だと思う。
Mack The Knife - Brian Setzer Orchestra
⑨「キャラバン」はヴォーカルなしのインスト・ヴァージョンで、ブライアンのギターが縦横無尽に大暴れするスリリングな演奏に圧倒される。とにかく彼のギター・ワークはベンチャーズの名演を思い起こさせるカッコ良さで、ウッドベースのスラップがブンブン唸り、ドラムがドコドコと轟音を響かせるというタマラン展開に胸が熱くなる。エレキ・インスト・ファンなら絶対にこのグルーヴが気に入るのではないだろうか? 私的にはベンチャーズ、デューク・エリントンと並ぶ「キャラバン」3大名演の一つに挙げたい必殺ヴァージョンだ。
ここに挙げた曲以外にもクイーンの「愛という名の欲望」カヴァーやビル・ヘイリーの「ロック・ア・ビーティン・ブギ」カヴァーなど、聴き所満載のこの「ヴァヴーム」は、アメリカが一番アメリカらしかった時代の音楽を現代風に磨き上げて我々に聴かせてくれる “ロカビリー伝道師” ブライアン・セッツァー会心の1枚だと思う。
Caravan Brian Setzer Orchestra
ブライアン・セッツァーは80年代の初め頃にネオロカビリー・ブームを牽引したストレイ・キャッツの中心メンバーとして活躍していたが、ブームが去ってキャッツも活動を停止し、いつしかその名を聞くこともなくなっていた。そんな彼が再びブレイクしたのが90年代に入って結成したブライアン・セッツァー・オーケストラで、 “ロカビリーとビッグバンド・スウィングの融合” という彼の理想とするスタイルで全米にスウィング・ブームを巻き起こしたのだ。
そのきっかけとなったのは1998年リリースの3rdアルバム「ダーティー・ブギ」だったが、私が愛聴しているのは2000年にリリースされた4thアルバム「ヴァヴーム」の方で、不発に終わった1stと2ndアルバムの試行錯誤を経て「ダーティー・ブギ」で確立した揺るぎないスタイルをベースにしながらも、更にエンターテインメント性に磨きをかけた大傑作アルバムなのだ。
このアルバム中最大の聴き物は何と言っても⑥「ゲッティング・イン・ザ・ムード」だろう。ゴージャスなビッグバンド・サウンドをバックにブライアンの骨太グレッチが炸裂、清涼感溢れる女性コーラスの大量投入によってサウンドに厚みを持たせ、曲中ブレイク部分ではラップまで挿入するという徹底ぶりで、1939年にグレン・ミラー楽団の演奏で大ヒットしたスウィング・ジャズの古典的名曲「イン・ザ・ムード」に新たな生命を吹き込んで見事に21世紀に蘇らせたその音楽的センスにはもう脱帽するしかない。気分が落ち込んでいようが身体が疲れていようが、コレを聴けばテンションが上がること間違いなし!
PVのブライアンはいかにもアメリカの “チョイ悪オヤジ” ロッカー という感じで実にカッコイイ(^o^)丿 この人ほどアメ車が似合う人はいませんな。キレイなオネーチャン達はもちろんのこと、白人ブッチャーみたいなラッパーまで登場し、目でも耳でも楽しめるビデオになっており、何度見ても飽きない。ノリノリで一気呵成に駆け抜ける理屈抜きの楽しさを上手く表現しているところがエエのよねぇ(^.^)
Brian Setzer Orchestra - In The Mood
このアルバムのオープニングを飾るのもグレン・ミラーの「ペンシルヴァニア6-5000」のカヴァーだ。ロカビリーならではの圧倒的なドライヴ感、ホーン隊が大活躍するブ厚いビッグバンド・サウンド、そして古き良きアメリカへと聴き手を誘うキャッチーなメロディーが音楽的に結びつき、最終的にブライアンのヴォーカルでまとめ上げられていく快感を何と表現しよう? ブライアン・セッツァー・オーケストラならではの荒削りでダイナミックなサウンドが楽しめるこのトラックはアンプのヴォリュームを上げて大音量で聴くべしだ(^o^)丿
Brian Setzer Orchestra - Pennsylvania 6-5000
②「ジャンピン・イースト・オブ・ジャヴァ」は “ロカビリーとビッグバンド・スウィングの融合” が見事に結実した超ノリノリのアッパー・チューン。ソリッドなウッドベースのスラップとビッグバンドのゴージャスなサウンドの相性は抜群で、ブライアンのグレッチもスピード全開で疾走し、思わず身体が揺れてしまう強烈無比なスイングを生み出している。ジャングル・ドラムのズンドコ・ビートに乗って歌心溢れるフレーズを連発するギターとトランペットの掛け合いも最高で、“楽器を通して歌を歌う” という理想的な演奏に耳が吸い付く。まさにブライアン・セッツァー・オーケストラの魅力がいっぱい詰まったキラー・チューンだ。
Jumpin' East Of Java / Brian Setzer Orchestra
⑧「マック・ザ・ナイフ」はジャズ・ファンの間ではソニー・ロリンズの「モリタート」の名演で知られているが、堅気のポップス・ファンにはボビー・ダーリンの「匕首マッキー」として有名だろう。そう言えば私はこの “匕首” の読み方をず~っと “ななくび” だと信じて疑わず、マッキーって七つの首を持ったバケモノの歌かと思い込んでいた。あぁ恥ずかしい(>_<) 漢字は難しいから嫌いだ。まぁそれはそれとして、ブライアンの歌う「マック・ザ・ナイフ」はめっちゃ味があって私はボビー・ダーリン・ヴァージョンよりも断然こっちの方が好きだ。彼は何よりもまずギタリストとして評価されることが多いように思うが、ヴォーカリストとしても超一流だと思う。
Mack The Knife - Brian Setzer Orchestra
⑨「キャラバン」はヴォーカルなしのインスト・ヴァージョンで、ブライアンのギターが縦横無尽に大暴れするスリリングな演奏に圧倒される。とにかく彼のギター・ワークはベンチャーズの名演を思い起こさせるカッコ良さで、ウッドベースのスラップがブンブン唸り、ドラムがドコドコと轟音を響かせるというタマラン展開に胸が熱くなる。エレキ・インスト・ファンなら絶対にこのグルーヴが気に入るのではないだろうか? 私的にはベンチャーズ、デューク・エリントンと並ぶ「キャラバン」3大名演の一つに挙げたい必殺ヴァージョンだ。
ここに挙げた曲以外にもクイーンの「愛という名の欲望」カヴァーやビル・ヘイリーの「ロック・ア・ビーティン・ブギ」カヴァーなど、聴き所満載のこの「ヴァヴーム」は、アメリカが一番アメリカらしかった時代の音楽を現代風に磨き上げて我々に聴かせてくれる “ロカビリー伝道師” ブライアン・セッツァー会心の1枚だと思う。
Caravan Brian Setzer Orchestra