shiotch7 の 明日なき暴走

ビートルズを中心に、昭和歌謡からジャズヴォーカルまで、大好きな音楽についてあれこれ書き綴った音楽日記です

Out There Japan Tour 2013 [Blu-ray] / Paul McCartney

2014-04-05 | Paul McCartney
 先月スカパーで放送されたポール最終公演の模様が早くも複数のメーカーからブートDVD / BD-R としてリリースされ始めた。chusanさん情報によると画面右上のスカチャン・ロゴはボカシを入れて消してあるとのことだが、商魂たくましいというか、ホンマによーやるわという感じである。私は当日の放送をHDDに永久保存版として残せたが、万が一に備えて5/6の再放送分をBD-Rに焼いて残そうと思っている。
 ポールの日本公演を収録したDVDとしては、ピカデリーのCDに付属していた福岡公演や同じピカデリーから単体リリースされた東京初日公演、ノーザンディスクがそれぞれの公演別にYouTube映像を寄せ集めてリリースしたシリーズなどがあり、ポールの思い出に浸りたい私は手当たり次第に買いまくって楽しんできたが、年が明けてスカパー放送視聴のめどがつくと、 “美麗プロショット映像+SBD音源の最強セットに勝るモノ無し” ということでポールの日本公演関係のオーディエンス・ショットDVDは買い控えるようになった。EVから1月末にリリースされたこの「アウト・ゼア・ジャパン・ツアー 2013」も “スカパーがあるから” ということでとりあえず見送りにしていた1枚だ。
 で、実際にスカパー放送を見てその凄さに改めて感動したことは前にも書いたが、ファン心理とは不思議なもので、 “スカパーのプロショット映像に敵うワケないけど、EVから出たブルーレイもオーディエンス・ショットとはいえかなりの高画質らしいしやっぱり買っとこ...” という衝動に駆られ、インフルエンザの快気祝い(?)として速攻でゲットした。
 この「アウト・ゼア・ジャパン・ツアー 2013」はBD-RとプレスDVDという2種類のフォーマットがセットになった商品なのだが、画質を比較するとBD-Rの圧勝で、これやったらプレスDVDは要らんからその分安うせぇよ!と思ってしまう。それほどこのBD-Rの画質は美しい。
 内容は11/18と11/21の2日間のコンサート映像を組み合わせてほぼセットリストに再現しており、オープニングの「エイト・デイズ・ア・ウイーク」~「NEW」までと、アンコール1回目の「デイ・トリッパー」~ラストの「ジ・エンド」までが11/21公演から、中盤の「クイーニー・アイ」~「ヘイ・ジュード」までが11/18公演からの映像だ。
 11/21の映像はアリーナ中央やや左側から望遠を駆使してポールの上半身を大きく捉えたもの、11/18の方はほぼ真正面からやはりポールのアップをクリアーに捉えたもので、思わずプロショットと見間違えるくらいのハイ・クオリティな映像にビックリ(゜o゜)  手ブレもほほ無いに等しく、音の方も例のCDボックスの音源を使ってあるのでクリアー&パワフル。特に「死ぬのは奴らだ」なんかは迫力満点で実に良い絵が撮れていると思う。
 とまぁこのように画質と音質は申し分のない素晴らしさなのだが、一つ大きな大きな不満がある。編集が最低最悪なのだ。具体的に言うと曲間の映像処理が大問題で、曲が終わるたびに画面にデカデカと PAUL McCARTNEY TOKYO DOME, TOKYO JAPAN, NOVEMBER 21,2013 EVSDというテロップが出る箇所が少なくない。これはひょっとするとコピー業者対策なのかもしれないが、もしそうだとしたら何で業者間のエゴのためにわざわざ不完全にされた商品をつかまされなならんのか!本末転倒も甚だしいとはこのことだ。
 まぁ百歩譲ってテロップ挿入はまだ許せるにしても、コンサートに何の関係も無い例のバンザイ・ポールのピンク色の静止画が急に画面に大写しになるのは許容できない。ハッキリ言ってライヴの雰囲気ぶち壊しである。手持ちのノーザンディスクDVDにも同様の曲間処理がされているモノがあり、あんまり鬱陶しいので静止画像部分をすべてカットしてDVD-Rに再編集してやったが、EVといい、NDといい、ブート業者って無神経なアホばっかりなんか...(>_<) 
 中でも特にひどかったのが「エヴリバディ・アウト・ゼア」で、曲間どころか何と1曲の大半が静止画像なのだ。メーカー・インフォには “18日と21日をコンバインしてセットリスト通りの大満足のアーカイヴとなりました。” と書かれているが、大満足が聞いて呆れる。しかも言うに事欠いて “誇大広告で騙されたあなた! 信じて下さい! 最高の映像です!”って...(>_<) 確かに映像は最高かもしれんけど、編集は最低だ。とりあえず今は静止画像が出てくるたびにCMスキップボタンを連打して不要箇所をスッ飛ばして観るようにしている。
 ということでこの「アウト・ゼア・ジャパン・ツアー 2013」BD-R、上記のような欠点に目をつぶれるのなら、現存する日本公演オーディエンス・ショットの中ではベストな映像と言えるだろう。私としては前回のCDボックスといい、このBD-Rといい、Empress Valleyというメーカーはイマイチ信用できないところがあるので眉に唾をつけて見てしまうが、画質や音質が素晴らしいだけに残念なことだと思う。このEV、次は大阪公演の映像を出すらしいという噂があるが、ぜひともマトモで良心的な商品を出してファンを納得させてほしいものだ。
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