訪中から戻ると、とんぼ返りで大阪へ飛んだ。大阪の企業立地について調査するためだ。大阪府は、累積赤字5兆円と賑やかに報道されているが、街の活況ぶりはケタ違いに賑わっている。大阪府産業労働部の企業誘致推進課長からお話を聞く事が出来た。
大阪府は、企業立地には熱心ではなかった。臨海タウンや臨空タウンを造成しても、閑散としており企業立地は進まなかった。平成15年に、これではいけないとして、商工労働部に企業誘致推進課を立ち上げ、企業誘致に本腰を入れ始めた。景気回復とシャープ工場の国内回帰が引き金になり、企業誘致推進課の電話が鳴り出した。誘致件数は、10年前の10倍に膨らんだ。2010年までに、シャープ液晶パネル工場(第一期事業)127ha投資額3800億円。シャープ太陽電池工場、投資額720億円。大日本印刷、凸版印刷、コーニングジャパン(株)、宇部興産、松下電器プラズマディスプレイ工場、旭硝子、三井化学、三洋電機太陽電池パネル工場。メモしきれない位の企業立地が進んでいる。さすが大阪だなと思った。インフラが完璧なのに、企業立地促進補助金が、厳しい財政の中でも限度額が150億円だと言う。我が山形県は、今年になって10億円にやっと引き上げられたのだ。実績が結果を生むのかもしれない。
企業誘致推進課長の言葉が心に残った。「失敗もたくさんあったし、いろいろなことがあった。企業誘致は、運を引っ張ってくれる人でないとダメだ。努力しても結果がでなければゼロ。それに、経済に興味のない人も話題についていけない」 運を引っ張ってくれる明るい人は、乾 俊人企業誘致推進課長その人だなと思った。
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