国の子宮頸がん予防ワクチン接種の朝令暮改について予算特別委員会で質問した。
子宮頸がん予防ワクチンについては、ヒブ(インフルエンザ菌b型)ワクチン、小児用肺炎球菌ワクチンとともに、有識者の意見や国際動向、疾病の重篤性等により、平成22年度に都道府県を通じた市町村に対する助成制度を設け、ワクチン接種の促進を図ってきた。
その後、この3種類のワクチンを麻しん(はしか)・風しんワクチンなどと同じ定期予防接種にすることとした改正予防接種法が今年の4月1日から施行され、原則無料接種が恒久化された。このことで子宮頸がんの罹患率が減少し市民に安心感が高まったと思う。
ところが、子宮頸がんワクチンについては、6月14日の厚生労働省の厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会副反応検討部会において、「副反応の発生頻度等がより明らかになり、国民に適切な情報提供ができるまでの間は、定期接種を積極的に勧奨すべきでない」とし、定期接種に位置付けられながら、積極的には接種を勧めないと通知したのである。
困ったのは定期接種の対象者、保護者はもちろん、定期接種を行う市町村にとっても、どうしたら良いのか分からない事態となった。県としても反論する知見もない。結局は自己責任で決断せざるえを得ない、やっかいな事態となった。接種した方が良いのか、悪いのかそこが問題だ。
菅官房長官が酒田で講演をした。安倍政権で名実ともにナンバー2の位置にいる大物長官の来酒に会場はいっぱいになった。何を話すのか興味津々で会場にはメモ用紙が配布されていた。
長官が入場するや、会場は総立ちで歓迎の拍手が鳴り響いた。小柄な長官だが、眼光鋭く独特のオーラが漂い、ゆっくり丁寧な語り口で講演は始まった。
「私は、秋田の雄勝町現在の湯沢市で農家の長男として生まれたが高校卒業するや家出同然に故郷を離れ、現在は内閣官房長官となり、不思議な縁だと思う。横浜市議を2期務め、衆議院に立候補した。駅前の辻立ちの時、岸宏一先生がビラ配りをしてくれた。その時の恩は忘れる事はない。その岸先生から、阿部寿一代議士を連れて行くからと言われてお会いしたのが始まりである。阿部代議士から日沿道のミッシングリンク解消を訴えられ、私が背中を押して決まった道路である。新庄酒田道路も言われている。
地域を大事にするのが安倍政権の基本である。私が総務大臣の時、嫌がる財務省を押し切って、ふるさと納税制度を作った。絆が大事だと思っている。政権半年、日本経済の再生、被災地の復興、危機管理の対応に全力を挙げている。強い経済は日本の源である。
批判する人もあるが、円高が止まり、株価は5割も上がった。政府が持っているJT株は、5500億円が7000億円になった。年金基金は11兆2000億円増加した。円高で苦しんでいた家電メーカーも元気が出てくると思う。
景気回復の実感は、地方の予算が執行されて感じられるようになる。地域興しが出来る環境を整えるのが政府の責任である。総理は半年で13か国を訪問、首脳外交の遅れを取り戻そうとしている」
あっと言う間に予定時間になった。政権を身近に感じた一瞬だった。
参議院選挙の公示日夕方6時。小泉進次郎代議士の街頭演説会に清水屋前の沿道は人垣で溢れた。小泉代議士は自民党青年局長で、党の看板代議士でもある。彼の魅力はどこにあるのか当事者ながらミーハーを決め込んだ。
その前日のお昼頃、庄内弁についての問い合わせが関係者からあった。彼の定番である演説の枕詞の方言についてであった。「こんげ集まってもらって、もっけだの」がいいのではと進言した。
小泉さんは少々遅れて到着した。車から降りるや否や、待ち構えていた沿道から「きゃあー」の歓声があがった。手を振るとまたそれに「きゃあー」である。異様な群衆心理がもう出来上がっていた。
「こんげ集まってもらってもっけだのー」と演説は始まった。「今回の全国遊説は、過疎地と離島、被災地に決めている。秋田から飛島に行ってきた。飛島では島民が大勢、岸壁に大漁旗と太鼓で歓迎してくれた。おそらく私が初めてだろうと思う。今回の選挙は、政治の安定と古い自民党と決別する二つの意義がある。景気の実感は皆さんの所までまだ届いてないかも知れないが、必ず届ける。日本のために皆さんの声を聞く。これが私たちの使命だ」
難しい事をやさしく、やさしい事が深い。それを愉快に語る演説に説得力があった。彼の人気の秘密はここにある。そして行動力で実証されている。
握手を求める聴衆にもみくちゃにされながら、時間ぎりぎりまで答える姿に政治家の本領を見た。
花王酒田工場は6月24日、敷地内に紙おむつ工場を新設し、2014年春にも稼働すると発表した。花王によると紙おむつは国内外で需要が増えており、将来的なロシアやアジア各国への輸出増に備え、酒田港に隣接する同工場で生産体制を強化する。
計画では、新工場は床面積約1万5000平方メートル、投資額は50億円。既存工場の北西側に9月着工する。関連企業を含めて、数十人規模の地元雇用が見込まれるという。
酒田市役所で会見した谷本均工場長は「(酒田工場が)製品のグローバル供給を担う意味で、工場から2キロの距離にある酒田港は大きなインフラになる」と説明した。
私は「工場から2キロの距離にある酒田港のインフラが大きい」と発表した谷本工場長の説明に酒田港の未来を感じた。早速28日の予算特別委員会で「酒田港の荷役補助制度の見直しや、荷役作業コスト」について質問した。知事答弁は「具体的な答弁は出来ないが、充分検討する」旨であった。私は、思い切った作業が進むものと理解しお礼を申し上げた。
条例補助金はあるものの上限がある。荷役作業業者は寡占状態にあり、競争原理が働かない事など総点検の必要がある。せっかくの朗報である。港の賑わいを取り戻し元気な酒田港にしたいものだ。