「知る人ぞ知る」刈屋梨の収穫が始まった。刈屋地区は酒田市の北部に位置し、梨畑は鳥海山水系の日向川と荒瀬川との合流付近の河川敷に広がっている。そこに、44名の生産者が約３５ｈａの梨畑で育てられたのが「刈屋梨」と言える。
ここの畑は土壌が肥沃すぎて、他のものを作っても果実が腐ってしまったりして、試行錯誤の結果「長十郎梨」にたどり着いたと聞いている。今は「幸水」を中心に「豊水」「新水」「ラフランス」等の新品種に変わり、県を代表するブランド梨として知られている。
生産量に限界があるので全国的に届ける事が出来ないが、それこそ「知る人ぞ知る」で直売所は満員御礼、長蛇の列になる。糖度が平均的に他産地梨より２～３度高いばかりではなく、歯ざわり感の評価も高く、刈屋梨にはまってしまう人は多い。
今年も「幸水」の収穫が始まったが、生産者は「春先の霜害で収穫量は３割減かなあ。収穫もまだ早い。これも春先の降霜が影響している」と語っている。
刈屋梨畑の盛況は１０月中旬まで続く。
8月18日の山形新聞「山新サロン」に鶴岡市の松田陽子さんが庄内のため尽力された池田正之輔氏に感謝の気持ちが投稿されていた。50年前の古い世代を振り返り、今なお語り継がれる政治家は政治家冥利に尽きると思う。
池田正之輔氏は私の近く、八幡町芹田の出身で米価闘争に明け暮れていた農協青年部時代、酒田市の菊水ホテルが定宿で、朝早くから陳情の列に加わり陳情をした。目の前で食糧庁長官に繋いでくれて電話した思い出がある。
鶴岡の松田さんが触れているように、酒田飽海の農村は飲水が悪く赤痢菌で汚染されたりしていた。鳥海上水道を立ち上げ水道水が農村にも普及した事を鮮明に覚えている。
山形県は一級河川が2本ある。河川整備と両羽橋に代表される橋梁の建設や国道の整備と合わせて庄内の土台を作られた。中でも酒田北港の新設は池田氏の偉業である。
代議士は郷土のため尽力する。例えば鹿野道彦氏は山形新幹線を作った。近岡理一郎氏は東北中央道を創設し、岸宏一氏は酒田中央ジャンクションを追加した。
最近の代議士には心に残る仕事が見えない。地区を代表した代議士に全権を委任している。仕事の見える化が欲しい。
わが家の菩提寺「大隆山満願寺」は酒田市安田にある。開山は天正２年（１５７３）の織田信長が天下人になった安土桃山時代の始まりの頃と伝えられている。４４８年もの歴史があり現住職大場秀弘は27世である。
満願寺の過去帳によれば、我が家最初の没者は享保8年7月26日の南山自江居士とある。298年前の事になる。住職によれば寺が火災にあっているのでそれ以前の事は分からないと聞いている。
私が記憶している古い家族は曽祖母で、背が高く高髷でお歯黒をしていた。使用人も含めた10数人余りの食事は番号のついた箱御膳で、並べるのが私の仕事。曽祖母だけは中央に高御膳を据えた記憶が鮮明である。それも70年位前の事だ。
盂蘭盆はお盆とも呼ばれ、親族や親しい人々が集い、亡くなった方や先祖を偲ぶ大切な仏教行事で「盆と正月」の言葉がある様に、一年の節目でもある。
昨年と今年はコロナで子供たちの帰省もままならず、淋しいものだ
猛暑の続く中、熱々のラーメンを食べようと遊佐町の「ちどり」に足を運んだ。そもそも「ラーメンちどり」は創業が昭和２３年で７１年も続いている遊佐町トップの老舗である。
注文したラーメンを女将さんがテーブルに運んでくれた。細目のちぢれ麺で、スープは昆布と煮干し等を贅沢に使った雑味のない醤油味。それが全面に出ない上品な味で、これが徹底的に研ぎ澄まされた醤油ラーメンの王道と言える。
毎日食べても飽きないラーメンとして、遠方からもラーメン好きが集まってくる。行列の出来る店の理由がここにある。「コロナの影響は」と尋ねると「昨年は半分くらい。今年は少し戻ってはいるが、店じまいは早くしている」との事だった。
「これは特別よ」と新ワラビの煮物をトッピングしてくれた。帰り際にキュウリのべったら漬けも頂戴し、ＰａｙＰａｙ支払で２０％オフとなる。
