とうやのひとり言

佐藤とうや ブログ

「おくりびと」と観光物産協会

2009年03月28日 | インポート

Img_1838  酒田観光物産協会の総会に出席した。酒田への観光客誘致は、今年が正念場で、どんなプランを描いているのか興味津々だった。 今、山形に風が吹いていると言われている。モンテデォ山形のJ1昇格は、試合のたびに山形がかっこうの宣伝になり、山形の名前が全国に染みとおっていく。ホームグランドの天童は、日本国中のサポーターでいっぱいになり、ユニホームの「つや姫」「平田牧場」は連日選手の動きと一緒にテレビに映し出される。WBCに栗原選手が加わった事も大きな話題になった。NHKの大河ドラマ「天地人」もやがて米沢に舞台が移る。「ミシュラン・グリーンガイド・ジャポン」に羽黒山と酒田に星がつき、世界に発信された。まさに追い風である。
 中でも、やっぱり極めつけはアカデミー賞受賞作品「おくりびと」が大きい。藤沢周平作品の「蝉しぐれ」の庄内ロケに始まった庄内の「美」の再発見は「おくりびと」で頂点に達した感がある。その後、庄内を舞台にした映画のロケーションは目白押しで、もうすでに取り始めているものもある。そこで何を仕掛けるのかが、観光物産協会の仕事だ。点を線にして面に広げる企画が必要だ。テーマを「おくりびと」にして、「城輪柵跡」で何かイベントが出来ないか。花火大会に工夫は出来ないか。酒田祭りも何か出来そうである。納棺師の中心的な場所に酒田はなれないか。夢は膨らむ。総会は、年中行事の繰り返しの説明に多少うんざりした。

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時田新町長を訪問

2009年03月24日 | インポート

Img_1834  遊佐町役場に、時田博機新町長を表敬訪問した。久々の町役場訪問である。職員が忙しく仕事をしていてアットホームな雰囲気が伝わってくる。これ位の規模が住民とコミュニケーションが取れやすいいのかもしれないと思いながら、町長室に案内された。9代目の町長になった時田博機さんが現れた。就任して6日目の感想を聞いた。「まだ、役場の中が良く分からない。少しづつなれるでしょう」もっともな話である。「先ず、水道水の濁りをなくしたい。次に、職場を増やして若者の定住を図りたい。鳥海山を生かした観光の振興も大事な課題と思っている。それも、酒田市との連携がかぎを握っている。県にお願いしたい事もたくさんある。県会議員の力も借りなければならないと思っている」と一気に抱負を語った。時田さんらしい口調である。
 時田町長の舵取りに、遊佐町民は運命をかけた。遊佐町が元気になる事は望むところである。彼の行動力と真摯な政治姿勢は、きっと町民の期待に答えるだろうと感じながら町長室を後にした。

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大沢小学校の閉校式

2009年03月20日 | インポート

Img_1833  山間地にある旧八幡町の酒田市立大沢小学校の閉校式に出席した。生徒32名は八幡小学校に統合される事になったのである。あいさつを交わすのに「おめでとう」とも言えずに迷った。時代は無常にも流れている。長い伝統を持った山間地の小学校の閉校は、寂しさを通り越して、生き生きしていた山間地の往事の活力を懐かしく偲ばせてくれる。子ども達を育んでくれたたくさんの地域の方々や山々の暖かさは、市街地では失われたたくさんの心を生徒たちに根付けさせた事だろうと思う。
 学校の裏山には、大文字焼きの「大」の字を地区の方が作ってくれたと言う。その方が体調を崩した時、皆で立ち上がって下草刈りをやり、皆で「大」の字を守った思い出が報告された。これからは、どうなるのだろうか?古川校長先生のあいさつで「大沢の心を忘れないで欲しい。それは、思いやりと勇気です」とあった。校長先生は、児童生徒にも地区民にも話しかけているように思った。小学校という核を失った大沢地区民の元気を期待するとともに、閉校を決めた教育委員会のきめ細かなケアに大きな責任がある。明日は、日向小学校の閉校式である。明日も出席して、しっかりと見届けようと思う。

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湊町酒田の傘福

2009年03月14日 | インポート

Img_3186  酒田市の人口減少に歯止めがかからない。県下では鶴岡市についで2番目の減少であり、自然動態も社会動態共にこの27年間で最大となった。中心街の凋落現象にも「はっ」とさせられる。大きな商店がいつの間にか駐車場に変わっていたり、空き家になっていたりで町並みが変わってしまった。「おくりびと」の滝田洋二郎監督に「消えていくものにこそ、失われたものの美しさがある」と言われても、そこに住むものとしては「凋落していく行く様は美しいなあ」とも言っておれない。
 でも酒田は、最上川舟運と北前船西回り航路の基点として栄えた往時の文化と気質が色濃く残っている。「傘福」と呼ばれる「つるし飾り」もそのひとつである。酒田商工会議所女性会が平成17年よりその復活事業に取り組み、酒田商人、酒田の女性の切なる願いの賜物を、次世代に継承していこうと始めたもので、「庄内ひな街道」の「もうひとつのひな街道」として波に乗った。今では、廃業した料亭「山王くらぶ」を展示主会場に多くの来館者が絶えない。「おくりびと」の主たるロケ地、割烹「小幡」の近くでもあり、このブームの相乗効果たるや週末には1時間に500人にもなると言う。
 日本の三大つるし飾りとして酒田の「傘福」、福岡県柳川市の「さげもん」、静岡県東伊豆町の「雛のつるし飾り」だけが現存している文化遺産として今も残っている。

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ゆれる知事発言

2009年03月07日 | インポート

Img_1807  知事答弁がゆれている。基本的には、前知事との違いを強調し当選したのだから、知事発言は直近の県民の意志と受けとれ、正当性がある。その一方で、議会の全部か、大半が賛成して進めてきた行政の継続性にも重い責任がある。知事と議会が論点を整理し、県民に迷惑のかかる行政の停滞だけは避けなければならない。吉村知事は、トップダウンの手法ではなく「対話を重視したい」と議会で何べんも発言している。議会との対話は最も重視すべき対話であると思う。
 中学2、3年への少人数学級の導入は、知事公約である。それを受けて県教委は、「平成22年度から順次進めたい」と委員会で答弁していたが、知事の強い意向を受けて来年度から8学校で実施する事になった。泥縄的変更に不安もあり、教師の手当てにも不安が残る。万全を尽くすと思うが、何よりも県教委の独立性、安定性、公平性に疑問は残る。最上川世界遺産事業もゆれている。知事の不用意な発言が混乱に拍車をかけた。副知事設置条例の見直し提案も、議会との対話不足から混乱している。東京銀座のアンテナショップ、山形セレクションもしっかりした検証もないまま知事発言が独り歩きを始め、重苦しい雰囲気が残った。
 マスコミは、前知事を大半が支持した自民党会派との対立をことさら面白おかしく取り上げて報道する。しかし、自民党会派は極めて冷静に議論をしている事は事実だ。
 知事発言は重い。しっかりした検証の上に、石橋をたたいて発言すべきである。ゆれる発言からいい政治は生まれない。

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「おくりびと」の余波

2009年03月01日 | インポート

Img_1816  「おくりびと」が映画賞のノーベル賞ともいわれるアカデミー賞外国語映画賞を受賞した。誰もが迎える死とどう向き合うのか。生と死をつなぐ納棺師の青年をテーマにした物語である。その所作の神秘的美しさと、死の尊厳へのいたわりがグローバルな共感を呼び受賞となったのではと思う。「おくりびと」は海外でも既に38ヵ国で公開が決まっており、配給元の松竹に上映希望が殺到しており計100ヶ国にもなると報道されている。
 ロケ地として、どうして庄内が選ばれたのか興味の湧くところである。滝田監督は3年前に庄内入りし現地で作業している内に「この映画はこの土地で撮るべきだと感じた。地方は疲弊し元気を失い、映画館も潰れていく。しかし、消えていくものにこそ、今、失われている美しさがある」と語っている。主役の本木さんは「方言が持つ独特のテンポが、いい味付けになった」と述べている。
 庄内のロケーションが世界に発信される。「天・地・人」の比ではない広がりを持つ。せっかく引き出してもらった庄内の良さを、どうつないで行くか。今度は私たちの仕事である。県のホームページへの掲載は勿論のこと、国際的に発信できないのか。度肝を抜くような企画はないのか。納棺師や死と生をつなぐ学科を東北公益文科大学などで学ぶ事は出来ないだろうか。一過性の観光スポットで、記念撮影して「はい、終わり」にはしたくない夢が私にはある。

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