とうやのひとり言

佐藤とうや ブログ

天皇陛下の歌碑を建立

2017年03月29日 | 日記

 昨年の9月、「第36回全国豊かな海づくり大会」に天皇・皇后陛下がご臨席の折、その情景を詠まれた陛下の詠歌を、後世に語り継ごうと、歌碑が鼠ヶ関港を一望できる、鼠ヶ関マリンパーク内に建立された。
  陛下は 「鼠ヶ関の 港に集ふ 漁船海人(いさりびあま)びと手を振り 船は過ぎ行く」と詠まれた。
 稚魚放流と併せて行われた鼠ヶ関港の会場歓迎行事で、多くの船団が大漁旗をはためかせ両陛下を歓迎し、海へ出て行った様子を詠まれたと言われている。
 歌碑は吉村知事の揮毫で、28日午後に除幕式典が行事関係者や地元の方たち100名程で行われ、風は少しあったものの温暖な中で終えることが出来た。「豊かな海」は海のみならず、注がれる川の浄化と森林の果たす役割や意義について、酒田海洋少年団からの意見発表もあり、私たち個々の果たす役割について考える意義深い除幕式となった。

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めじかの故郷 桝川孵化場

2017年03月22日 | 日記

 サケ・マスは、稚魚が4㎝位になると川を下り、海で過ごし成魚になり、3~4年で元の川に戻り産卵をする不思議な母川回帰本能を持っている。
 この本能を活かした人工孵化は明治初期に茨城県から始まったと言われている。湧水の豊富な遊佐町でも自然産卵に限界を感じ、明治40年ごろに人工ふ化事業が始まっている。自然産卵の回帰率は0.05%とも言われ、人工孵化ではその10倍になる。その歴史は幾多の困難を乗り越えた情熱が現在の「豊かな海」への挑戦となって引き継がれている。
 永年の懸案だった桝川のふ化場がリニューアルオープンをした。これには尾形組合長の並々ならぬ壮大な思いが込められている。親にも教えないと言われるオホーツク沿岸漁業の先端技術が入っている。回帰率が3%を超える日本最先端のノウハウを伝授できたのだ。
 オホーツク沿岸で獲れる「めじか」は、サケの生殖期前のサケで高級魚として取引されている。この「めじか」が桝川ふ化場で放流されたものと分かり、交流が始まった。
 自分たちのふ化したサケが、母川に帰る前にオホーツク沿岸で捕獲されるのを、尾形組合長は「お互い様だ。豊かな海になる事が望みだ」として交流は生まれた。壮大なロマンが人々に感動を与え、NHKとヨーロッパテレビ局が取材を開始し、オリンピックの日本紹介の映像に取り上げられることになった。
 めじかの故郷 桝川孵化場の石碑が建立された。

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冬の六十里越え

2017年03月19日 | 日記

 約1ヶ月にも及ぶ3月議会は、来年度の予算審議と新しく正副議長を選び、議会構成等も変わり17日に終わった。いつもながら「日が長くなったなあ」との会話が誰ともなく出る。もう彼岸の入りである。
 議会には山形自動車道を走る。ミッシングリンクになっている約20キロは、直轄国道112号の難所、六十里越えだ。この峠は標高700mあり、平地の気温より数度は低い。酒田が+2℃の時、峠は-4℃と言う具合だ。それに風も強い。雪が軽いので風に舞う猛吹雪に遭遇する。ホワイトアウトと言われる自分の車が道路の何処を走っているのか分からなくなる恐ろしさは、想像を絶する。生きた心地がしない。
 もう道路に雪はない。しかし、凍結防止剤が大量にまかれた国道は真っ白で、そこに雪解け水が混ざり合って車に襲い掛かる。お蔭で車は真っ白に汚れ、どこに触ってもしょっぱい。
 いつもの事ながら、議会が終わり家に帰るとクロッカスが出迎えてくれた。あんなに寒かったのに春を待ち、咲き誇る準備をしていたのかと命の強さを感じる。もう春の農作業が始まる。

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酒田光陵高校の工業科

2017年03月11日 | 日記

 県立酒田光陵高等学校は、県立酒田商業高等高校、県立酒田工業高等学校、県立酒田北高等学校,市立酒田中央高等学校の4校が統合して、平成24年に設立された高等学校で、東北、北海道の公立高等学校で最大規模の学校である。
 当時、酒田市から伝統ある商業、工業の実業高校が消える事への危惧が指摘され、特に商業、工業高校のOBを中心に根強い統合反対の運動があった。県教委は何度も酒田市を訪れて「将来の少子化による生徒減を見越した計画であり、決して実業高校を軽んじてはいない。特に県内では初めての情報科を新設し力を入れたい」とし、普通科、工業系4科、国際経営科、情報科の7学科で何とか理解を得る事が出来た。あれから5年になる。
 ところが、3月9日県立高校再編整備基本計画が示され、県立5校が19年度から1学級削減の方針が示された。その中に酒田光陵高校の工業科も含まれていた。酒田市は県教委の方針に渋々ながらも従って4校の統合に合意をした。それは、実業高校を大事にする前提があっての事だ。鶴岡は工業高校、水産高校、農業高校、鶴岡高専が全て残っている。酒田市から実業系の学科を目指して鶴岡へ入学する生徒も少なくない。
 この発表と同時に私の携帯に問い合わせが続いた。「酒田市は、港を中心に頑張っている。腰を折らないでくれ」と言うものだった。少子化での学級減は現実の問題として認めざるを得ない。しかし、光陵高校の工学科は酒田市における学科等の特殊性に十分値すると思われる。これは再編整備の基本方針にも示されている。

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動き出した「やまがた森林ノミクス」

2017年03月04日 | 日記

 山形県は、県土の72%を占める豊かな森林資源を活用した「ふるさと創生」に本腰を入れるとして、平成28年12月定例県議会に、いわゆる「やまがた森林(もり)ノミクス推進条例」を提案、可決成立して施行されている。この条例を背景に、29年度予算は森林資源を活用した地域活性化の取り組みに力を入れている。
 放置された森林は荒れ、資産としての価値が無くなり、中山間地の衰退へとつながって行く。危機を感じた県は平成19年「やまがた緑環境税」を導入、里山等の手入れや、啓発運動など実施してきたが、深い山には届く事はなかった。
 ところが、林業に追い風が吹き始めた。知事が提唱してきた「やまがた森林ノミクス」は、大型集成材工場や大型木質バイオマス発電所の進出決まり、森林需要の見通しが見えてきた。県立農業大学校は「県立農林大学校」と名称を変え、林業経営学科を新設し、高性能林業機械の操作資格が出来るようになるほか、伐採、加工、造林、キノコ栽培まで学び、林業人材の育成として注目されている。
 しかし、山形県林業の実態は急峻な地形から来るのか遅れている。県産材生産量は約32万立方メートルと東北で最下位。高性能林業機械の導入も最下位である。そこに、誘致を決めた工場が動き出すと一気に木材需要が旺盛になり、伐採が急激に進むことになる。再造林計画は追いつけるのか。山林地主に造林の意欲は感じられない。現在でも伐採後の再造林率は32%と言われている。森林ノミクスがハゲ山の増大にしない仕組み、計画を作る必要がある。
 知事は「森林は先人からの贈り物。そして、次世代に引き渡す物」と言っている。そこの具体策が肝心である

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