とうやのひとり言

佐藤とうや ブログ

農繁期の中の村祭り

2014年04月29日 | インポート

Dsc00380 鳥海山の種まき爺さんが姿を現した。最近は好天が続き、庄内平野一帯のハウス育苗も折り返し点を過ぎ、苗は硬化期の管理に移った。育苗管理は見た目より、なかなか大変な技術で適温温度帯が少なく、適温2~3℃の幅をハウスの開閉で調整する作業である。天気は気まぐれで、春は寒暖の差が大きい。それに、晴れたり曇ったりでハウス内温度が激変する。気の抜けない作業だ。あと二週間で田植になる。
 田んぼには水が張られ、代掻きも始まった。のどかな田園風景が、これから先どう変わるのか。考える暇もなく、目先の忙しさに追われている。庄内平野の何処までも続く幾何学的ほ場と、灌漑インフラは他地区の人が驚いて感嘆の声を上げる。一週間ほどで広大な大地に水が張られ、その後一週間もすると田植で一面が緑に変わる。庄内平野は「水と緑」だと言った記者の言葉を思い出す。
 今日、この辺一帯は村祭りである。わが神社にも神官が来て祝詞奏上をした。みんなと一緒にお参りをし、玉ぐし奉奠をした。お神酒も頂戴し簡単な大例祭は終わった。隣の村からは、祭囃子の音が聞こえ、賑やかである。長い伝統を引き継がれてきた努力は大したものである。遠くから山車行列をながめた。
 祭りに合わせる様に山菜を頂いた。わらび、タケノコ、たらの芽である。好物の「ワラビ叩き」「たらの芽の天ぷら」「タケノコの煮しめ」で、わが家の食卓はいつになく豪勢であった。一杯の晩酌がのどに沁みとおった。

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桜の名所・中山河川公園

2014年04月20日 | インポート

Dsc00375 鳥海山の懐にすっぽりと抱かれた遊佐町中山地区。美しい家並のすぐ南側に、川幅3mほどの清流、洗沢川が瀬音ゆかしく流れている。その河川敷が公園として解放され、土手には現平成天皇が皇太子時に、ご成婚記念で植栽されたソメイヨシノ60本程が、今盛りと咲き誇り、桜の名所になっている。
 新聞に連日、桜便りが紙面を賑わし桜祭りの様子が報道されている。わが地域のソメイヨシノも満開に近い。それではと、寸暇を惜しんで中山河川公園に出かける事になった。少々風は冷たいが快晴で絶好の花見日和である。到着するや交通誘導員がいて、臨時駐車場を案内された。土曜日の午後3時、河川公園にはカメラを片手に三々五々花見を楽しむ人の、のどかな風情が飛び込んできた。花は8分咲きだろうか。川幅いっぱいに張られたワイヤーに鯉のぼりが数か所で、風に泳いでいた。河川敷をゆっくり散歩し、振り返ると巨峰鳥海山が倒れ掛って来るように迫ってそびえている。絶景である。
 河川敷を一通り歩いて戻る道すがら、川向うで洗濯物を取り込んでいるご婦人がいた。桝川鮭漁業生産組合長の奥さんかなと思い「尾形さ~ん」と呼んでみた。「は~い あら、今主人を呼ぶから寄って」と笑顔が帰ってきた。今は農繁期の最盛期、農作業の邪魔をしては悪いと思い「またね~」と手をふって帰路についた。
 ひと時の豊かな癒し時間。冬が厳しい分、春は喜びに溢れる。

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急速に進む高齢独居率

2014年04月12日 | インポート

Dsc00291 一人暮らしをする65歳以上の高齢者が急増する見通しを、国立社会保障・人口問題研究所が公表した。これは、10年の国勢調査を基に推計したもので、21年後の35年には全国平均で1,5倍に急増、高齢独居率約38%と推計している。加えて、75歳以上の一人暮らしの増加率は更に速く、深刻な社会問題になると思われる。
 世帯主が65歳以上の高齢世帯が、41都道府県で4割を超えると見られ、家族構成が気になる所だ。山形県は3世代同居率が全国1位であることから、高齢独居率は全国平均を10ポイント下回り、唯一30%以下と推計されている。しかし、今後は全国平均を上回って進むと見られており、世帯主が75歳以上の世帯が3割になるとされている。
 この事を身近に感じていた私は、建設常任委員会最後の質問で、山形県住生活基本計画の見直しについて尋ねた。「3年前策定された県住生活基本計画は、耐震性・省エネ断熱対策・県産木材使用に特化され過ぎているいるように思える。急速に進む高齢化対策に配慮した住宅政策も加えるべきではないでしょうか」と申し上げ「14年度に検討し、見直しを図りたい」との答弁を引き出す事ができた。
 国交省はサービス付き高齢者住宅制度を3年前から本格化している。高齢者に不可欠な医療、介護のサービスを組み合わせた住宅政策で、山形県でも40件の稼働が始まろうとしている。公営住宅でも高齢化は進んでいる。交通の便や、外部との連絡、高齢者を孤独にさせない更なる配慮も求められる。居住地特例は全国規模で動きだしている。老いは誰にもやってくる。衣食住に安心できる山形県の姿を発信したいものである。

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セゾンファクトリーのこだわり

2014年04月05日 | インポート

Dsc00324 コマーシャルでおなじみのセゾンファクトリーを訪問した。高畠町にある新本社工場は昨年10月にオープンし、安物は作らない、手作りの高級食品として全国有名百貨店やデパート、ホテルなどに30店舗を展開して、年商33億円を超えている。
 そもそも高畠町は、寒暖の差が大きく良質の農産物の産地として知られている。その中でも果物は一級品の穫れるところだ。セゾンファクトリーの社長齋藤峰彰さんの家業は醤油屋だったが、大学4年生の時に倒産。学生時代に感動した「ぶどうジャム」を「高畠ぶどう」で作ろうと思い立ち、醤油蔵で試行錯誤を繰り返し商品化した事に始まる。やがて小さなジャム工場を設立、兄弟力を合わせて「明日は世界へ」を合言葉に20数年を経て現在に至った。県が現在、推奨している農産品の六次産業化である。
 初めてお会いした社長の印象は、柔軟な物腰の中に強い意志とカリスマ性を感じさせる方だった。「ブランドとして確立しぶれない。安売り絶対せずに、売り先を見つける。世界で戦う企業を目指し、英語、ドイツ語を使える社員を雇用する。素材の農産物の調達は、残念ながら県内産が3割、国内4割、海外4割である。自然豊かなこの高畠が何よりの誇りだ」と語ってくれた。
 セゾンファクトリーのこだわりは、人の手の力、素材へのこだわり、ガラス瓶へのこだわり、とある。加えて私は、ヘルシーへのこだわりも透けて見える。商品は「生姜紅茶」「アイス柚子ネード」「アルフォンソ・マンゴーのラッシー」など数えきれない。社員276名は大家族主義だと語った社長の言葉が印象に残った。

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