とうやのひとり言

佐藤とうや ブログ

酒田の粋を楽しむ月見の宴

2011年10月30日 | インポート

008  1週間前の10月22日に「酒田の粋を楽しむ月見の宴」に行ってみた。風のない温かい夜だった。残念ながら月は見えなかったが、場所は名園で知られる酒田を代表する「清亀園」。暗い広い庭園の歩き道には、足元を照らすローソクの明りが揺らいでいた。幽玄の世界である。
 会場に入ると狭い和室に、月見団子と大がかりな月見花の祭壇があり雰囲気は上々である。一見「粋」とは分別しがたい女性50人ほどがもう陣取っていた。異質な男性が2~3人は隅でひっそりと、出し物を待った。12回目を迎える今年は、読み聞かせの会「ライボン」と大谷久子さんのフルートとオカリナ演奏である。
 「ライボン」の読み聞かせで「泣いた赤鬼」は、外の庭園に影絵のスクリーンあり、効果音ありでなかなかの出来栄えだった。「粋」な皆さんの拍手喝采だった。大谷さんのフルート、オカリナ演奏はトークも交え、なかなかのものだった。「赤とんぼ」「紅葉」「コスモス」など9曲で、終わってアンコール喝采がやまず、1曲追加されアンコールに答えていた。
 中ほどの休憩時間に、おにぎりをメーンにした軽食もありで会費は500円なのだ。主催した「SAKATA自由都市商會」は採算を度外視に、12回も毎年実施してきた活動こそが「粋」である。

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酒田商業高等学校 105年の歴史に幕

2011年10月23日 | インポート

004  山形県の高等学校の再編事業がいよいよ具体的にスタートした。少子化が加速度的に進む中で、止むを得ないと理解はしつつも一抹の寂しさは禁じ得ない。そのトップが酒田市にある県立高校の4校を1校に統合する再編であり、酒田商業高校の閉校式がトップを切って昨日行われた。
 商業都市酒田の商業高校の歴史は古く、明治40年5月に酒田尋常小学校附設酒田町立商業補習学校として設立されている。昭和23年に県に移管され、昭和25年に酒田商工高等学校になり、昭和37年に現在の校名になっている。
 酒田商業高等学校は難易度の高い有名高校だった。同窓生には多くの著名人が国内外で活躍している。現役世代の活躍も言うに及ばず酒田の誇りである。この校風は統合高校である酒田光陵高校にも是非引き継いでもらいたいものだ。
 校歌を皆で合唱した。「酒田いにしへ遠きより  天うつ波の日本海  潮をわけて貿易の  道を開きし誉れの地  われらの校舎のたつところ」
さすが土井晩翠の作詩であり、山田耕作の作曲である。酒田のコアを余すことなく表現している大きさがある。 

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ハウスでわさび栽培

2011年10月17日 | インポート

001  ワサビの辛さは鼻にツーンとくる独特の味にある。日本食の脇役として欠かすことの出来ない食材として歴史が古い。ワサビはそもそも清流の谷合に自生している一種独特の特徴を持った不思議な植物である。ワサビはすべてが食材になるが、辛さは根茎で、それも歯でかじったり、おろしたりして細胞を破壊すると辛さが出てくるので、おろし金でおろして、サビの効いた調味料として主菜を引き立てる。
 ワサビは土壌から栄養分を引き出すVA菌をもっていない。他の植物が近寄って養分を取られないように、毒をだしている。その毒で自分の成長も抑えてしまう自家中毒になる。それを水で流さないと成長出来ないので、清流の流れる所にワサビ田がある。
 山形県の大蔵村に、ビニールハウスでワサビを栽培している「合同会社大蔵わさび」を視察した。今年度の「創意工夫プロジェクト事業」に採択され、建設会社の異業種参入事業でもある。ワサビの適温は13℃。ハウスの温度調整で通年栽培している。火山灰の軽石砂利を培土にし、ビニールホースをはわせ、豊富な湧水をポンプで送り込む仕掛けだ。
 ワサビの成長は露地の2倍速く、1年半で出荷できるという。単価は1g10円で大手からの引き合いも多く将来有望な事業と見えた。ワサビの産地は長野県で清流のワサビ田との思い込みは吹き飛んだ。社長の話が残っている「チュウブ入りの練りワサビで、本ワサビ使用と表示されているものは50%以上ワサビが入っている製品。本ワサビ入りはワサビの何かが入っていると言う事。区別して買って下さい」 なるほどワサビは奥が深い。

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転作大豆の一生シリーズ (5)

2011年10月11日 | インポート

005  大豆が芽を出してから4ヶ月になった。葉が落ちてもう2週間、変わり果てた大豆の姿と表現すればいいのだろうか、収穫直前になった。
 収穫適期は、茎をふると莢の中で豆が音を立て、茎が手でポキッと折れるころだと言われている。まだそこまでは至っていないが、やがて乾燥が進み刈取が行われるのもあとすぐだ。収穫は大豆専用コンバインで行われるが、汚損粒防止のために雑草は大敵である。コンバインの中で雑草の汁が収穫した大豆に付着して、品質を落とす結果になるのだ。
 今の茎の長さは一か月前の半分になった。大豆の着粒数は少なく、玉伸びは分からないものの、あまり上作はなさそうである。昭和30年代までは、味噌、醤油、納豆、豆腐の原料大豆は国産で賄っていた。輸入自由化で国産大豆は消えてしまった。守られている米もTPPにさらされている。

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里山を守ろう 間伐竹の再利用

2011年10月10日 | インポート

001  昨日は快晴。悠々の杜アイアイひらた駐車場の近くの特設会場で「庄内絶景芋煮会」が催された。眼下に庄内平野が一望できる里山の丘に出かけてみた。山道を散策するもの、芋煮の調理に余念のない人、竹筒でご飯を炊いていた人もいた。飲み物は有料で参加費は800円。集まった人それぞれ思い思いの秋を楽しんでいた。
 「NPO法人ひらた里山の会」の活動の中で、荒廃竹林間伐整備ボランティアに注目している。孟宗竹林は手入れをしないと、たちまち荒れ放題になり、景観を壊し、災害にも直結して里山崩壊へとつながる。
 この法人は「里山は自然エネルギー資源の宝の山」と位置付け活動のテーマとしいる。早速、竹林実証窯と農機具小屋を建設し、竹炭製造実証作業と伝統的な竹細工加工品の開発を始めた。その前に、肝心の竹間伐採事業がある。竹林の景観を保つ最大の事業だ。
 竹を使った生活用品は生活の中にあふれていた。その需要で里山が守られ、山間地は潤っていた。安くて便利なものはその循環を奪ってしまった。元に戻れないと知りつつも、守ろうとする貴重な活動も増える現代も捨てたものではない。
 竹筒のご飯はおいしかった。それは里山で炊飯した心の味である。

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気象台で目視出来ない鳥海山の初冠雪

2011年10月04日 | インポート

001  この間まで猛暑日だったと思っていたら、3日の県内は冬型の季節になった。「暑さ寒さも彼岸まで」とはいうものの、あまりに変わりゆく天気に驚いた。蔵王エコーラインは全面通行止めになり、月山は平年より15日早く、昨年より26日早い初冠雪が観測されたと山形気象台の発表が報道されている。
 山形県の最高峰の鳥海山(2236m)は、昨年より24日早い初冠雪を酒田市職員が観測したようだと報じている。これは、酒田測候所が無人になったため気象台の職員が観測できないために、月山や蔵王の様に正式発表にはならないのだ。
 桜の開花宣言や初冠雪など気象台の職員が目視することが出来ないものは、「そのようだ」の発表になってしまう。酒田測候所の無人化には随分と反対してきた。庄内と山形内陸部との気象の違いが顕著なので、何とか存続を訴えたが合理化説を説得する事が出来なかったくやしさがある。
 鳥海山の4合目にある国民宿舎大平山荘からの情報が初冠雪の事実を裏付けてくれた。庄内に住む一人としてやりきれない初冠雪の便りとなった。

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