新酒の出来栄えを競う「2022酒造年度全国新酒鑑評会」の結果が24日に発表された。特に優秀な酒に与えられる金賞に県内から20銘柄がえらばれ、都道府県別の金賞受賞数が日本一になった。これは9年ぶりの快挙で金賞20銘柄のうち庄内が9銘柄で、酒田は4銘柄が入っている。
111回目の今回は全国から818銘柄の出品がありその中で218銘柄が金賞に選ばれた。ちなみに2位は兵庫県が19銘柄で、3位は長野県の16銘柄と僅差で、昨年まで9年間1位だった福島県が14銘柄の5位となった。毎年実施される全国新酒鑑評会は全国にたくさんある酒蔵の酒造技術を高め、ブランド力と発信力を高める重要な役割を果たしている。
酒田の金賞受賞銘柄は上喜元(酒田酒造)初孫(東北銘醸)松嶺の富士(松山酒造)三十六人衆・飛天(菊勇)だった。人気のある楯野川(楯の川酒造)が入っていなかった。先日頂いていた上喜元を思い出し、飲んでみる事にした。装丁から大吟醸上喜元の雰囲気が伝わってくる。グラスに注いで飲んだ。「オー」が第一声である。フルーティともワインらしくもない。甘い味でも辛い味でもない。軽やかで上品で透明な清酒の味としか表現のしようがない。先ずは飲んで試して頂くしかない。
今日、5月20日は酒田まつり本番である。朝から絶好の晴天に恵まれた。祭りは晴れるのが一番である。「酒田まつりが晴れたので、鶴岡の天神まつりは雨だよね」と誰かがつぶやいた。鶴岡の天神まつりは5月25日である。「酒田の山王祭と鶴岡の天神祭りは仲が悪い」と何となく流布されている。フェイクであることは間違いないが、天気の周期次第で酒田祭りが雨のときは天神祭りは晴れの確立が高いかのも知れない。
庄内には同規模の酒田市と鶴岡市の2市がある。平成の合併で鶴岡市の人口は多くなったが都市機能に大きな違いはなく何となく比較対象になり易い。鶴岡市は酒井藩の城下町で酒田市は大地主本間家の存在があり、市民意識の中に何かが潜んでいるのかも知れない。
共通点は、山形に遠く諸課題が置き去りにされている事である。県知事も副知事も庄内からは選ばれた事が無なく、庄内の共通の課題として取り組む時が来たと思う。
山形市が猛暑日と騒いだ18日に、酒田では8℃も低い夏日に過ぎなかった。本間美術館鶴舞園のつつじも見ごろが終わりを告げていた。