とうやのひとり言

佐藤とうや ブログ

熟年五省

2012年08月26日 | インポート

Img_1502 誰もが健康で長寿でありたいと願っている。しかし現実は、健康をむしばむ病気がある。人類は「養老の瀧」に象徴される百薬の長を探しつづけ、外科的治療も含めて医療は進化し、その発達は想像以上である。
 しかし、老化を止める事は出来ないし、天寿は誰にも訪れる。オリンピック選手の世代交代は、分かりやすい記録で判断出来るが、デジタル化出来ない部門の世代交代は、当事者の判断による所が大きい。歳をとることはどういう事なのか直視する必要がある。
 旧海軍の士官学校である海軍兵学校に、生徒がその日の行いを自ら反省するために「五省」を問いかけていた。提案者は、当時の兵学校校長であったが、広がりは薄かった。戦後アメリカ海軍が「五省」の精神に感銘し、英訳文を掲示したり、海上自衛隊で旧海軍の伝統として継承されている。
 酒田市遺族会会長の後藤隆さんが表彰され、その祝賀会記念に「熟年五省」の揮毫を頂戴した。
          
        熟年五省
  1 姿勢に 曲がり なかりしか
  1 言語に 縺れ(もつれ) なかりしか
  1 栄養に 缺くる(かくる) なかりしか
  1 歩行に 憾み(うらみ) なかりしか
  1 頑固に 亘る(わたる) なかりしか

 年老いて、日々向き合う毎日を大事に生きる自省の格言として納得できる精神である。敬老の日が近い。

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猛暑に思い出す霧多布湿原

2012年08月20日 | インポート

014 連日残暑厳しい日が続いている。わが家は田んぼの中にあり、屋敷が欅の大樹に囲まれている。ヒートアイランド現象には程遠く、戸を開放すれば、涼風が通りぬけ、例年、日中のクーラーは必要ないのだが、今年は風がなく湿度が極限状態である。
 このところ、夜間温度も異常に高い。出穂して20日間の夜間温度が米質の良否に関係する事が分かっている。今、丁度その時期に当たる。
 こう暑いと、先月訪れた霧多布湿原を思い出す。北海道の東部、釧路と根室の中間、太平洋岸に沿って3100haが1993年にラムサール条約登録湿地となり、現在はNPO法人が管理している。
 しかし、この湿原の中心を一般道道(本州では県道)が横断している。この道はMGロードの愛称があり、構造的には水が道路の下を通るようになっていて、自然への心配はいらないばかりか、琵琶瀬展望台や霧多布湿原センターなどが整備されており、木道を歩いて楽しむことが出来る。
 車で走りながら、タンチョウのつがいにも遭遇した。ここはタンチョウの繁殖地でもあり、貴重な湿原である。ワタスゲが終わり、ヒメオウギアヤメが咲き始めていた。見渡す限りの湿原は、霧が多い。海からの霧が水分とミネラルを運びこの自然が営まれている不思議さに感動した。
 何よりも、最高気温が20度を超える事はないとの説明と、湿原の涼風が高温多湿の酒田でよみがえった。

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夏の野外ビアパーティ

2012年08月12日 | インポート

002 夏の夕刻はビールに限る。盛夏の昨日、A宅に仲間が集合、野外ホームパーティがあった。「男は黙ってサッポロビール」なのだが、なかなかそうはならない。天下国家論から地域課題の政治問題まで、どこから仕入れたのか怪しい井戸端話しまで、酔いが回るほどに大声となる。
 酒の肴は、上級山形牛、馬刺し、イカ焼き、サザエの生食と壺焼き、豚の生姜焼き、マグロの刺身、トウモロコシ焼き、だだちゃの枝豆、尾花沢スイカと思い出しただけでもこのくらいのバリエーションだった。そして、すべてが炭火焼きである。
 この仲間との付き合いは古くて長い。当時好青年だった彼らも、今や孫から「おじいちゃん」と呼ばれて「よしよし」などと目を細める立派なおじいちゃんに成長した。「村のはずれの船頭さんは、今年六十のおじいさん・・・」自分は若いと思っていても、そこそこの年齢である。
 このノミニケーションは、時に威力を発揮する時がある。日東道と新庄・酒田高規格道路の接点にインターチェンジが無いのは合点がいかないと盛り上がり、手探りの活動を開始、国交省まで出向き平成26年に開通までこぎつけた実績がある。
 私が、この仲間から褒められることは先ずない。しかしこの仲間との議論は楽しい。どこか、温かみのある言葉に癒されているのかも知れない。

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東北の夏 酒田の港まつり

2012年08月05日 | インポート

003 冬の厳しい東北は、酷暑の8月に入ると一斉に夏祭りが始まり、もう一つの東北の顏がある。暑いほどに祭は高揚し、熱気で連帯の絆の深まりを感ずる。日本のふるさと東北への帰省と、ローカルに憧れる大都市圏の観光客で、しばしの賑わいがある。
 
 港町・酒田は「酒田花火ショウ」がクライマックス。12000発の大花火大会は圧巻である。今年は打ち上げ場所の最上川河川公園左岸の下草に火がつき、中断があったものの、夜空に打ち上げられる色とりどりの大輪に大観客からどよめきと歓声が上がった。
 
 その前夜祭は、中心商店街で繰り広げられた「甚句流しの踊りパレード」で盛り上がった。酒田甚句は、江戸時代の「おまへんか節」から生まれたと言われている。
 
 酒田甚句
 日和山 沖に飛島  朝日に白帆     月も浮かるる 最上川
 船はどんどん      えらい繁盛     今町船場町 興屋の浜
 毎晩お客は どんどん シャンシャン
 シャン酒田は  よい港            繁盛じゃおまへんか

 関西なまりの歌詞と明るい囃子調の酒田甚句は、酒田の栄華をほうふつさせる夢のある歌である。
 踊りパレードの後は、アップテンポに編曲されたリズムカルな「S-JINNKU」競演会である。激しい踊りの連発に、会場は歓声に包まれた。
 盛夏の後は秋が忍び寄る。自然の中で私たちは暮らしている。

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条例のたばこ規制に疑問

2012年08月01日 | インポート

002 昨日の山形新聞「私の主張」に、山形市の高橋さんが「県のたばこ規制に疑問」との投稿が載っていた。心が広く、人間を信じている優しさが、にじみ出た言葉で散りばめられていた。
 そもそもたばこは、種子島に鉄砲とともに日本に伝わったと言われている。ザビエルの上陸の時、ポルトガル人船員の喫煙で広まったものらしい。ストレス解消や、ちょっと一服して考える、間を持たせる時などには威力を発揮するのだが、常習性が付きまとう。
 喫煙の害は世界の定説である。たばこには「喫煙はあなたにとって脳卒中の危険を高めます。人により程度は異なりますが、ニコチンにより喫煙の依存が生じます」の注意書きがある。
 受動喫煙で受ける、不快感や健康被害は人権侵害であり、ヤ二で汚れる部屋、火災事案にもなりうる不始末やポイ捨て等の環境美化への懸念など不良な事柄ばかりである。
 厚生労働省は平成22年2月に都道府県に対し、「公共の場では原則全面禁煙」の打ち出しを受けて、山形県も「受動喫煙防止条例」の検討を始めたものである。
 喫煙の自由もある。人に迷惑をかけないマナーは当然であるが、それを、しっかり身につけることが法令順守の精神に通ずる大事なことである。隣の人に「吸ってもいいですか」の声掛けも心の通う人との付き合いである。
 条例で縛る無機的な野暮は止めた方がいい。高橋さんに賛成だ。

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