とうやのひとり言

佐藤とうや ブログ

飛島定期船が流木で欠航

2011年06月27日 | インポート

001_2 003  大雨が続いている。日照りが続いたかと思えば今度は連日の雨。それも、豪雨である。気温も30度の日もあれば18度と言う日もあり、なかなかやっかいな気象に振り回されている。23日から24日にかけてのは豪雨は少なからぬ災害をもたらした。24日の朝「日向川の増水で大変だ。樋門が閉まらない。田んぼにガレキが入ると大災害になる。すぐ来てくれ」と携帯がなった。庄内支庁河川課に電話を入れて、私も駆けつけた。なるほど10haほどの水田は冠水していた。村中の人が集まり樋門のハンドルを交代で回して閉め始めていた。転作大豆は12時間も冠水のままだと言う。その内に水が引き始めたので、ほっと一段落はした。
 最上川の広大な河川敷は、市民農園や牧草地として市民に開放している。ここも水没していた。積み上げられていた一番草のホールクロップサイレージが濁流にのまれ流れていた。水が引けば今度はガレキの山になる。手塩にかけた市民農園や公園は後始末が大変だ。
 大量の流れ出たガレキが飛島の港湾に流れ着き、港をふさいでしまったと連絡があった。定期船が岸壁に接岸できず、ひとまず漁港に停泊し、その後は欠航だという。写真で見る限りでは相当の面積と厚さがある。除去するには相当の日時がかかるものと推察される。島民の生活物資や燃料などに影響なければと願うばかりである。災害はどんな形で現れるか予測できないものだ。危機管理の大切さを今更ながら実感した。

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ASL難病に行政の支援

2011年06月20日 | インポート

003  難病特定疾患に指定されている筋委縮性側索硬化症(ASL)患者の家族から依頼があり6月3日に訪問した。発病して8年、1年で急激な病気の進行があったというこのASL患者さんは、体がほとんど動かず、気管切開した後は食事、服薬、痰の吸入、医療機器類の管理、体のマッサージ、リハビリが欠かせない重篤な病状で自宅療養である。治療方法もなく、24時間目の離せない状態が毎日である。ご家族は涙を流しながら愛情いっぱいの看護している日々を語ってくれた。人工呼吸器は停電が最も怖い。先般の地震時停電の時は、主治医が真っ先に駆けつけてくれ、親しい隣人が自家発電機を持ってきてくれて何とかしのいだと言う。年に2回、3日程度のレスパイト入院はできる。しかし自宅での日中は看護師の看護、ヘルパーによる介護を繋ぎ合わせ、公的支援にたよれるのだが、時間的制約がある。夜の痰の吸入は定期にやらねばならず家族は、ゆっくり眠れない事になる。
 私は「慣れない他人の吸入と、あなたがやるのとどっちを望みますか」と聞いたら「私の方が安心ですが、でも・・」体力の限界もあるだろうと思った。公的サービスを受けるには、市町村の福祉事務所に出向き、説明を家族がしなければならない。複雑な制度を家族が理解するのは難しく、介護疲れと相まって見落としてしまう可能性もある。
 6月18日に山形病院で日本ALS山形支部総会に出席した。山形県に122人のASL患者がおり、うち72人が在宅医療であり、うち28人が人工呼吸器を装着している患者である報告があった。24時間看護体制は全国の流れである。山形県の制度は遅れている。

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転作大豆の一生シリーズ(1)

2011年06月12日 | インポート

003  今日、転作大豆が芽を出した。今年はこの転作大豆を定点観測し、レポートして見ようと思う。品種は晩種のリュウホウである。リュウホウは東北農業試験場で開発され、平成7年に「粒が豊満である」ことを願い命名登録された大豆で、主に秋田と山形県で栽培されている奨励品種である。大豆は連作に弱く、湿田にも弱いデリケートな作物であり基本は圃場の地下水を下げ、水はけを良くする事から始まる。田植が終わった5月下旬に弾丸暗渠を入れて、トラクターの耕運はスピードを落とし微細粒な耕土を作る。6月4日にトラクターで播種、直後に除草剤を噴霧して雑草を抑える作業を終えた。そして今日の朝、昨日の雨の影響なのか転作大豆が一斉に芽を出していた。神秘的な自然の営みである。
 そもそも減反転作は、米余りが始まった昭和45年の全国一斉の1割減反に始まった。過去の米増産運動からの転換である。年々需給ギャップが悪化し今年は山形県の水田の36%が転作している。転作作物は麦や大豆が中心で、大麦の栽培も経験したが、収穫時期と梅雨時期が重なる山形県では無理があった。それで概ね大豆が主流である。米の生産調整は米価維持のためのカルテルのようなものであるが、米価の下落はどんどん進み、農山村とそれを囲む地方都市は疲弊しきっている。のどかで、自然豊かな地方は大都市以上の格差社会を生み出してしまった現実がある。

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震災3カ月 復興の目途なし

2011年06月11日 | インポート

013  東日本大震災から今日で3ヶ月がたった。死亡者は約1万5千人、行方不明者約8千人。生活避難者 9万1千人は避難所生活や親戚などを頼りに全国へ散らばっている。がれきの処理もまだ2割程度しか進んでおらず、復興への動きは鈍い。被災現場の報道は連日繰り返されているが菅政権は基本的ガバナンスが出来ておらず、各知事はじめ首長がバラバラな対応で収拾がつかない有様である。国家として国民の生命財産を守る使命の気迫の片りんすら感じられない情けない総理大臣である。
 がれき処理に手間取ったのは、遺体や遺品を慎重に扱ったことの要因もあったが、地元業者にこだわった首長が世界に冠たる全国大手建設会社に依頼しなかったと言われている。阪神淡路震災との大きな違いである。がれきの一次処理は国費である。現場を見ない総理大臣の決断できない悲劇となった。
 仮設住宅も遅れている。これを指摘された総理は、あわてて大手メーカーに発注した結果、2万8千戸完成したものの入居者ニーズに合わず4割程度しか使われていない。お盆までは仮設住宅入居希望者には全部間に合わせると言ってるが、戸数のつじつま合わせではなく、被災者の生活に合わせたきめ細かさが求められている。
 生活インフラの電気はほとんどが復旧しているが、断水が3ヶ月たった現在でも、5万8千戸が不便を強いられている。洗濯、風呂、汚水処理は原始生活そのものである。地下水に塩分が含んでいると言う。脱塩処理はいくらでも出来る。水道管路網は、地下埋設をせず仮設で急げるはずだ。
 義援金は過去最高の2千5百億円を超えた。しかし、被災者の手に渡ったのが3百70億円で15%だと言う。善意が泣いている。菅総理は議員を辞職して、天災後の人災に責任をとってお詫びをするべきである。

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想定外に備えた危機管理

2011年06月02日 | インポート

001  危機管理のアナリスト志方俊之さんの講演を聞くことが出来た。危機管理は国家最大の使命であり、言い訳が許せない瞬時の判断とガバナンスが要求される。初動のミスが取り返しのつかない大きな災害となり、多数の人命財産が失われることにつながる。福島原発事故は想定外の津波だったと弁明していたが想定外を管理するのが危機管理である。
 志方さんによれば、日本は「災害対策基本法」と「国民保護法」に基づいて対応がとられているが、平和憲法を掲げる日本は他国からの攻撃は米国頼みの想定外でそれに対応する法律すらない。しかし想定外の事態にいかに備えるかで発生時の勝負の半分は決まる。自衛隊はいつも想定外の事態に備えて訓練しているからこそ、今回の大震災の救助活動で活躍できた。
 福島第一原発の事故で日本の原子力神話は崩れたと同時に、政府や電力会社の危機管理能力の欠如を露呈した面が見逃せない。責任の所在も明確でなく、危機発生時の報道態勢にも問題があった。20世紀は戦争と革命の時代だったが、21世紀は格差拡大と是正の闘争時代になる。国家としての危機管理体制の確立が重要だ。講演の要旨である。
 私たちは常に危機と隣り合わせで生活をしている。危機発生時には何を最優先させ動くのか。個人的にも、家庭でも、行政としても常に心がけておかなければならない事である。

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