とうやのひとり言

佐藤とうや ブログ

日・ロの交流を急げ

2009年05月31日 | インポート

Img_2015_2 ロシアの在新潟総領事のクラコーフさんの講演が酒田産業会館で行われた。山形県でロシア総領事が講演するのは初めてだと言うのには驚いた。対岸貿易の振興を掲げてしばらく経つが、平田牧場の新田さんが中国とのパイプで交易を拡大した以外は、殆ど行政は掛け声だけで何もしてこなかったと言う事か。鳥取、新潟、秋田はロシアに毎年経済ミッションを送り、定期航路も含めて着実に成果をあげている。
 クラコーフさんの講演は、流ちょうな日本語でユーモアを交えた興味深いものだった。「ロシアの7割は日本を好きな国だと思ってるが、日本人はその反対だ。日本の物作りの技術は最高クラスだが、資源が無い。ロシアは反対に資源があるが、物作りは宇宙飛行や戦闘機を別として遅れている。お互いの補完の意義は大きい。日本製品は特に人気が高く、増えている富裕層は価格より高品質を選ぶ。日本食ブームは、世界的だがロシアでも急速に広がっている。日本の米は、まだ少ないが大きな市場性がある。9月26日から、モスクワ食品ミッションが開催される。本格的な寿司、日本食レストランが注目される。対岸の観光交流もうまくコーデネートすれば発展する可能性が高い」
 私は、食料の輸入規制を尋ねたが、ロシアでの規制はなく、ライセンスと品目ごとの許可は必要で、時間と費用がかかるとのこと。「つや姫」が頭をよぎった。まずは、対岸ロシアを知る事。そして、行動する事が急がれる。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

急げ・新栗子トンネル

2009年05月22日 | インポート

Img_2008  山形県の内陸部を縦貫する東北中央自動車道は、福島市を起点に横手市までの268kmの供用が待たれているが、その進捗率が50%とはかばかしくない。特に福島県境の山岳地帯は、地形が険しく難所の連続である。その代表格が「栗子トンネル」である。新栗子は現トンネルの140m低い位置で、延長約9km国内4番目の長大トンネルである。
 今回は、福島県側の工事状況を視察した。トンネル工事のスケールの大きさにも驚いたが、谷にかかる長大橋梁の橋脚の高さには驚いた。100m近くもあり県庁ビルと同じ位高さになると言う。これ一本の工事費が約2億円もかかると説明された。一本の橋脚に、弥次郎兵型に上部工を張り出していき次の橋脚の張り出してきた上部工とドッキングさせる工法を取っていた。日本の土木技術の高さを見た感じがした。
 難所の工事が終れば、工事のスピードは早まるだろうと思うが、それにしても開通までの時間は気の遠くなる時間だ。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

稲の一生シリーズ(2)

2009年05月17日 | インポート

Img_1990  播種してハウス育苗期間は約28日位が、田んぼに移植する適期である。この移植する事を一般的に「田植」といい、イネの一生の中で一番のストレスである。ハウス育苗期間は完全に温度管理がなされ保護観察期間にあたる。播種して一週間は、32度くらいにハウス内温度を保ち、苗姿がそろった頃から25度くらいに保ち、徐々に温度を下げて、自然温度に近づけていくのだが、強風にさらされる事は無い。いわゆる温床育ちで生育は速い。
 わが家では、播種して25日目の5月11日に田植えをした。この日は風もなく、温暖な田植え日和だったのだが、13日、14日は冷たい強風が続き、手の施しようもない。イネを守るには水を深くして保護するのが一番なのだが、強風は風下に水を押しやり大きい田んぼは、風上には水がなく、風下はイネが水の下になる悲惨な状態になる。風の収まるのをイネと共にじっと待つしかない。田植え直後のイネは、地上7~8cm。100mの田んぼで、均平に水を張る難易度は半端ではない。イネの生長が頼みだ。2倍に生長してくれたらしめたものだ。
 写真は、移植後7日目の田んぼのイネである。まだまだ元気がないが、確実に成長している赤ちゃんイネである。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

月光川河口が土砂で埋まる

2009年05月14日 | インポート

Img_1986 鳥海山の湧き水を集めて流れる月光川には、大規模な鮭のふ化場が複数あり、その河口に吹浦漁港がある。小規模ながらホッケ、鱈、はたはたなど日本海の鮮魚の味には定評がある。特に、鳥海山の伏流水が日本海に注ぎ込むところに生育する岩牡蠣(いわがき)は、夏場が旬で食通にはたまらない絶品である。
 ところが、この月光川河口に異変が起き漁船やプレジャーボートが航行できなくなったのだ。もともとこの河口は地形状、土砂が堆積しやすく、毎年浚渫をしていた。そこに、海岸を護岸するためにテトラポットが敷設され、一層土砂堆積がひどくなり、とうとう船の航行が出来なくなってしまったのだ。管理者の山形県は、財政健全化政策をここ数年優先ささせて、放置してきた傾向にあった。何度も要望活動もされてきたが要望かなわず、とうとう膨大な砂浜に月光川河口が変質してしまった。
 たまりかねた地元関係者は、県の許可を取り私費で川底の確保をはかった。広大な河川敷化した砂浜に1本のバックホーで立ち向かう姿は、痛々しい光景である。山形県は、河川を管理する責任を負っている。早急な対策が待たれる。
 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

山形産地パックプロジェクト

2009年05月09日 | インポート

Img_1969 山形県が農業の振興について力を入れ始めている。最盛期には3200億円あった山形県の農業出荷額が、2000億円余りに落ち込んでいる。これを1000億円復活させる目的に向けた初年度の肉付け予算が組まれようとしている。かなりハードルは高い。裾野が広い農業、ひとりで頑張っても無理がある。皆で少しづつそれぞれ3割工夫をすれば、何とか行けそうでもある。
 庄内に「山形産地パックプロジェクト」を立ち上げ、日本を代表するような多くの量販店、生協のニーズに応えた新しい花き産業へ農業を誘導しようとするグループが現れた。農業の仕組みが逆の発想なのだ。先ずは、量販店を中心とした販売先の提案に基づき、生産者への作付け提案となる。高級品は、普通通り市場で販売をする。しかし、市場価値の低い下位等級の物や、今まで捨てていた様な花き類をパックで花束加工して、付加価値を高める狙いだ。
 量販店の需要ロッドは莫大である。定量、定時に出荷体制を構築するにはまだまだ行政の後押しが必要と思われる。工業にも言えることだが、生産者と需要者のをつなぐアナリストの存在が大切である。「山形産地パックプロジェクト」はそこを担おうとしているのだ。56人の雇用を必要としており、山形県応募型雇用創出事業に手を上げている。ヒットすれば、農業の形が変わる深い企画に思える。他県でも同じ様な動きがあり、遅れると量販店はよそに移る。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

稲の一生シリーズ(1)

2009年05月03日 | インポート

Img_1957  稲の一生を追ってブログに書く事にした。米は日本人の大切な主食。その生育を知ってもらい、親しんでもらう狙いである。米は、弥生時代から栽培されたと小学校時代に教えてもらった。日本人が営々と生き延び、発展してきた源泉でもある。米を食べる事は、健康の保持と頭が良くなるエキスが満載されていると信じている。
 第一回目は、播種して17日目になった苗姿である。ここまで育つには、前工程がある。種子は一昨年に予約をし、一年後に種子「はえぬき」が届く。春の彼岸すぎに、塩水選で不良種子を取り除いて充実した種子のみを水に浸漬する。2週間位浸漬した後に、催芽器で32度に加温しちょっと芽吹くハト芽になったところで播種となる。播種風景は、昨年のブログに載せたので省略するが、ビニールハウスに30cm×60cmの苗箱を並べる事約1000枚で約3ha分の苗となる。一箱170gの種子が1000枚で170kg。それが、秋には18tの「はえぬき」が収穫される。約110倍の量となるのだから、太陽を中心に自然の力は大きい。太陽光発電の比ではない。自然を利活用した先人の知恵に学ぶ事は多い。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする