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苗代部分の土木工事が完成した。

2021-12-27 04:44:45 | 楽観農園


 苗代の土木工事がほぼ出来上がった。すべて福仲先生がやってくれた。本当に有り難いことだ。いつも始めるとこうしてすごい力を貸してくれる人が助けてくれる。大きな方角がみんなのためになることだからだ。人間という存在を信じることが出来る。

 「楽観農園」は未来の石垣島のための農園だ。そういう思いは行動を始めなければ伝わらない。毎日農園にいる。せめて出来ることに自分の一日を費やしたい。居たからと言って何にもならないようだが、誰かが来たときに誰もいないよりは良いだろう。私の存在などその程度であるのだが。

 修学院離宮によって日本の未来に託された精神は伝わってくる。世間ではそのことを指摘する人はいない。なんと鈍いことだろうかとおもう。多くの天皇主義者もそのことを指摘していないようだ。修学院離宮自体にそうした説明すらない。

 300年後楽観農園が何かを伝えてくれると考えている。それが出帆した冒険の目的であり、夢だ。溜め池の脇に溜め池よりやや広い面積の苗代になる田んぼが出来上がった。苗代田んぼをふくめて、全体に水が張られると13夜の月のような形になる。月形池である。何故か地形に導かれた必然である。

 なかなか美しい溜め池になった。一番長い直線で30mある。一番広いところで8m。水神の方向に向かって池を渡る畦が作られている。偶然であるが参道のような気もする。とぅかみっかと石垣では13夜のことを言う。苗作りが終われば、全体を溜め池にしても良いのだろう。そうだ溜め池は「月形池」と命名しよう。しばらく、新月が続いていた崎枝の湧水に、再び月が見え始めた。

 予定では5m×8mの苗代だったのだが、福仲先生がどうせ作るなら、ここの地形に合せて、目一杯の大きさにして、苗床が終わったら田んぼにした方が良いという考えを言われた。確かに田んぼは少しでも広い面積に越したことは無い。後々全体を溜め池にするにしても、今年は一番田んぼにしやすい場所が、溜め池の隣だ。

 田んぼにすると、水牛が入れないことになるところが残念なところだが、当面は仕方がない。将来一番下の棚田まで水が行き渡るように、全体が出来上がったならば、水も安定することになる。そうなれば、三日月池全体を溜め池にすれば良い。

 苗代田んぼの現状は硬盤がほぼ完成したというところ。土曜、日曜で石拾いをした。これからの進め方は、トラックターの購入が出来たならば、一度ロータリーをかけたい所だが、まだ買えていない。トラックターが無いままであれば、シャベルや鍬でかき回しながら、石をできる限り拾う以外にない。

 そうしていたら、福仲先生が小さな耕運機を持ってきてくれた。これで耕してしては、出てきた石を拾うようにした。これでかなり石が減ってきた。月曜日、今日にはすべての石を拾い終わろう。そうしたら、堆肥を入れてベット作りだ。28日には出来上がるだろう。

 畦部分に水をれて、コロガシで水を入れてみよう。苗代田んぼの排水方法を考えていなかった。苗代田んぼから一番田んぼへ排水を口を考えておかなければならない。入排水が自由に出来なければ、田んぼには成らない。一番田んぼの土木工事が出来たらば、下から溜め池に向けて、一部を切り開き排水を可能にする。

 溜め池から苗代田んぼへの入水口は畦を切り、調整板を設置する予定。そして排水口をその対角線になる場所に作り、水位調整板を置き、一番田んぼに流し落とすようにする。ここは少し距離があるから、塩ビ管を入れた方が良い。

 三日月池は13mが溜池、17mが始め苗代になり、苗作りが終わったならば田んぼになる部分。田んぼが終われば全体が溜め池になる。それはどの田んぼも同じで、基本通年通水をしている。一度水が溜まれば、その溜まった状態をできる限り維持する。

 栽培に於いても干し田はしない。有機農法では一般に干し田をする人は少ない。楽観農園の田んぼでは干田をすると、水を急に戻すと言うだけの水量が無い。湧水の量は弱い水道程度の流れである。これを有効に使うための農法を確立しなけばならない。

 何度でもコロバシャをすることだろう。稲刈りが終われば、すぐに耕耘して、コロバシャを繰り返す。上の田んぼから順次水を溜めて、下に落としながら、すべての田んぼに水が戻るようにする。稲刈り後に水を田んぼに戻す作業は必要なことになる。

 田んぼが終わり、水田化したならば水草による緑肥の生産が必要になる。ミズオオバコが良いのではないかとやはり福仲先生が言われていた。ミズオオバコは希少植物とは言え、そもそも水田雑草である。これをわざわざ田んぼに入れて、問題が起きないかと言うことも考えておく必要はある。先ずは溜め池に入れて観察したい。

 在来種であるアカウキクサをを入れると言うこともある。これは外来種であるアゾラとは違う。かつては水田雑草ではあったが、窒素固定に利用することは可能である。外来種のアゾラと混同されて、あらぬ疑いを持たれている可哀想な植物だ。石垣にいまあるのかどうかが分からない。もし見つかればアカウキクサは是非入れたいと考えている。

 水田雑草と呼ばれる植物が希少植物のレッドデーターに入る例は多い。小田原ではデンジ草とかタカサブロウなどがそうだ。除草剤で駆除されて無くなったことが喜ばれて普通だ。しかし、例えば希少なアカウキクサが無くなり、かえってオモダカやコナギが増えていると言うことがある。過ぎたるは及ばざるがごとし。

 話がずれてきた。三日月池は東西の長さが30mで、南北の一番幅の広いところが8mである。面積がおおよそ150㎡になった。ということは1㎝の水で150リットルと言うことになる。毎日あちこち漏れながらも1~2㎝は水位が上がる。その上がり方は弱くなってきた。どこか漏れているのだろう。溜め池自体を調整すればもう少し増えるとみている。満水で6㎥の溜め池に成る。

 この水を一番田んぼに一気に入れると、一番田んぼは200㎡だから、20㎝位いの水位に成ると言うことだ。染み込んでしまうのだろうけれど、それだけあれば代掻きが出来る水位である事は確かだ。つまりこの調子で行けば、一番田んぼと苗代田んぼの田植えが、2月6日あるいは13日に田植えが可能になってきた。

 上手くゆけば、二番田んぼも一週遅れぐらいで可能になるかもしれない。一番田んぼで田植えをして、二番田んぼで水牛コロバシャをする。こんな状況になるかもしれない。そんなことになれば第一次の計画の達成である。できる限りを費やし、やり遂げたい。

 この後は10段の田んぼの形を作り上げる。田んぼには出来ないでも土木工事としては先ずは段々畑の形状にはしたい。防風林の植え付けだけでも早めにやった方が良い。そうしなければ、風よけの役目を果たす事ができない。

 ただ植えたならば水遣りが必要になる。一株だけ、掘り起こし次の山の上に試しに植えてみた。枯れるかどうかの確認である。やればやるほどおもしろくなってきた。考えると色々出てくる。ブログを書いていると進め方の整理がされて間違いが減る。

 
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