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「食料・エネルギー価格の高騰」と「気候変動」問題

2024-06-27 04:20:45 | 楽観農園


 「食料・エネルギー価格の高騰」はこれからますます生活を直撃するようなものになるだろう。世界では飢餓に追い込まれた人が、日本の人口以上に居る。世界の人口は増加し続けている。食料生産量は気候変動と戦争によって、増加できないでいる。すでに食糧不足は経済の弱い国を直撃している。

 エネルギー価格は高止まりである。大きな戦争が続けられているのだから当然のことだろう。その戦争に産油国が関わっている。戦争ほど馬鹿馬鹿しいエネルギー消費はない。個人が省エネをしても、あの人殺しのミサイル一発で水の泡である。節電どころではない。

 日本では円安という状態を過ぎて、円の実力が1ドル160円台程度なのだと言う意見が目立ってきた。100円以下の時代があったと言うことが不思議なくらいだが、この先円が評価され、100円に近づくようなことは考えにくい。円が安いと言うことは問題なく輸入ができなくなると言うことだ。

 食料は60%以上を輸入に頼っている。エネルギーは90%を海外に依存している。国の安全保障の要が、海外依存という危うい国になっている。どちらも国民の暮らしに直結していて、物価高の主たる要因でもある。アメリカに押し付けられている軍事強化の前に優先しなければならない、食とエネルギーの安全保障がある。

 どちらも円安の影響を直接的に受けている。生活は苦しくなるのも当然のことになる。日本政府の政策を見れば、政治資金問題のゴタゴタで、無策と言って良いのだから、エネルギーも食料も自給が進むと言うことはまず無いだろう。5月に廃止をした、電気やガス代の補助が、また復活した。朝令暮改とはこのことだ。

 こうした人気取りのバラマキの結果暮らしがどんどん追い込まれて行くと考えて置くしかない。政府はもう岸田氏の次は誰だというようなことで、まともな政策など出てくる状況ではない。石垣島で言えば、政府に方針が無い中、軍事拠点化されてゆく。基地が周辺を買い取り、当初の倍増されることになったそうだ。敵基地ミサイル基地化も目の前のことだ。こちらはアメリカの予定通り基地の島化が進む。

 政府が迷走飛行中だから、この機会にアメリカの方針に従い、防人の国日本を作ろうという、アメリカの手先がいる。軍国化に道を突き進んでいる国賊の連中がいるのだ。石垣中山市長や与那国糸数町長は、完全に右翼に取り込まれてしまった。二人とも昔はこれほど露骨にはひどくはなかったのだ。

 アメリカの裏社会での、画策がどれほどのものなのかが分る。もう完全に取り込まれてしまって、八重山の軍事基地化に突き進んでいる。その裏画策は当然、市長だけではない。島の経済を動かすように様々な策動が行われているに違いない。経済のために島を売り渡し、魂を失ってしまった人が多いのだろう。

 石垣島も食糧自給率は低い。たぶん、日本の平均よりもかなり低いはずだ。一次産業の島ではなくなっているのだろう。政府の食糧自給率の試算は2022年では国全体が38%で、沖縄県が32%とある。現状では円安もありそれよりかなり下がってきているとみて良いのだろう。

 一次産業もエネルギーの高騰は直接の影響を与えている。田んぼを止めざる得ない一つの原因になっている。石垣島でも作らない田んぼが増えてきている。特に2期作はやらないという農家の方が多い。つまり経営農家は、経営が難しく成っている。

 畜産業は輸入飼料が高騰して、子牛価格が暴落したままである。この価格では飼料を購入している農場は利益が出ないと言うことだ。ここに来ていよいよ、廃業しているという。8つの農家が廃業したと新聞に出ていた。廃業しないまでも飼養頭数を半減させる農家が多いともある。崎枝にも止めることにした農家があるという話も聞いた。

 大きな状況の転換が迫っている場面と考えておいた方が良い。食料価格やエネルギー価格がさらに上がるだろう。ただでさえ収入の面で格差が広がっているところに、食料やエネルギーの高騰が直接的に生活を破壊し始める。貧困層が追い込まれる。生活が出来なくなるその日が近づいている。

 「気候変動」問題が解決できない。コロナパンディミックによって2020~2021年の2年間のみ温室効果ガスや人為起源エアロゾル等の排出量が減少してた。しかし、2020~2024年の地上気温や降水量にはほとんど影響しないことが示された。少々のCO2削減では、追いつかない状況になっている。

 CO2の一時的な排出量減少だけでは、地球温暖化の進行に与える影響は限定的だったことが分る。またコロナ後の世界ではCO2は急激に増加して、温暖化などという生やさしいものではなく、劇暑化の時代に突入している。一刻も早い自然エネルギーへの転換をする必要がある。

 人間は暮らしを換えなければならないところに来ている。しかし、それはたやすいことではない。世界全体では到底無理だ。日本全体でも無理だ。自分だけの生き方として、自給的な暮らしに変えるほかない。人類が滅びることが見えてきているだから、木偶の坊と言われようとも自分一人でもやるほか無い。

 私は30代に、自動車には乗らない。機械は使わない。人力だけで行う開墾生活を行うことにした。つまり35年前には今の状況に成ると考えたのだ。だから、人力のみで行う自給農業をやってみるほか無いと考えた。その頃は変人扱いだったのだが、今から見れば木偶の坊の先駆者である。

 不可能かも知れないと思いながらも、切羽詰まって、始めたことだった。それは意外に簡単に5年間の予定出始めたのものが、ほぼ3年で達成できたのだ。私は自分の手足だけで生きる事ができると言うことを確認できた。そこで安心立命を得た。売れない絵を描いて生きても良いと考えられるようになった。 

 その体験から、むしろ今は機械を使うべき所は使う方が良いと考えている。必要な場面では機会を利用する合理的な自給生活を目指している。石油がなくなるときには、水牛を使う自給農園になっている予定だ。そこに近づいている。誰にも可能な、74歳の年寄でも出来る自給生活である。

 「あかうきくさ農法」と「ひこばえ農法」である。石垣島では一年に3回の収穫が出来る方法である。3回収穫が出来れば、一回は少ないとしても、1畝の田んぼで自給できると言うことだ。今のところみんなは暑いので、夏は田んぼはやりたくないと言っているが、遠からずそんなことは言ってられない日が来る。

 74歳の私が、ひこばえ農法を真夏にやっている。身体を慣らし気を付けていれば熱中症と言うことは無い。私がやりきれれば普通の人ならできると言うことになる。だんだんに1箇所の田んぼを狭くしたら良いと思っている。今は100坪の自給だが、これを50坪の自給まで狭めることが可能だ。のぼたんでも20家族の自給が出来るようになる。

 ひこばえ農法であれば、それが可能になる。1畝で20㎏しか取れないでも3回収穫があれば、畝取りである。60㎏が一人の自給の目標になる。もちろん2畝やれる人はやって欲しいが、将来はひこばえもやると言うことを前提に考えておいたほうが良い。そういう時代が近づいている。
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