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のぼたん農園のお米と野菜作り

2024-04-05 04:27:50 | 楽観農園

 
 のぼたん農園は100坪の土地で一人の自給を学ぶ農園である。田んぼが2畝畑が1畝で一区画になっている。田んぼは33mの長さで巾が6m。畑は33mの長さで、4mの巾。1区画が33mの長さで巾が10mの面積が330㎡になる。100坪である。自分の力だけで、ここを耕して食糧自給が出来ることを学ぶ場である。

 この100坪で一つの家族の食糧が自給できる姿を実践する農園である。全部で12区画ある。このほかに、果樹園の区画、大きな畑の区画、放牧地、水源の林予定地が広くある。全体で3.6㏊になる。40年前山北で開墾生活で達成した、一人でやる厳しい自給自足生活を、みんなで協働する、楽しい自給生活に変えるものである。

 各田んぼにある畦の畑が、それぞれに野菜を作る場所である。まだ昨年の暮れから畦の畑は始めたところである。今までは田んぼの整備や、大きな畑作り、果樹園作り、放牧地の柵作り、やらなければならない作業が多くて、畦の畑まで手が回らないというのが、実際の所だった。

 3年前初めて石垣島で田んぼを始めた。小田原のやり方を石垣島にそのまま持ってきても出来なかった。また慣行農法の水田をお借りしたのでは、自分流の自然農の田んぼは出来ないと言う事が分った。土壌が違いすぎだった。腐植が無い田んぼだったのだ。腐植のために緑肥を作りたいと貸してくれた方にお願いしたのだが、そんなこと意味が無いのでやらないでくれと拒絶された。

 それで、自分のやりたいようにやれる田んぼを捜す事になった。所がそうした田んぼは結局無かったので、崎枝の小峰先生がやっていた牧場の跡地に田んぼを造成するところからやることにした。昔の崎枝の集落のあった場所で、湧き水のある場所だった。その湧き水の量から、2反の田んぼができると言うことが推測できた。

 水道ぐらいの湧き水の量があれば、2反の田んぼができると言うことは経験的に分っていた。しかも石垣島は雨が多く天水田の歴史がある。これなら、十分10家族が暮らせる自給農園が出来るはずと計画を立てた。ただ、70歳を過ぎているのだから、10年間で完成しなければならない事は分っている。機械力を使い一気に進めることにした。

 これは間違いなく最後の大冒険になる。全力を出し尽くして、一人になってもやる覚悟をした。その大冒険の絵図の参考にしたのは、修学院離宮である。修学院離宮は後水の尾天皇が考えた、日本の模式図だ。私の方角は、自給農業の模式図である。1家族が暮らして行ける模式図を作る。

 実際に参考にしたのは与那国島の天水田の記録である。化石燃料は使わない自給農業である。一切この場所持ち込まない、持ち出さない自給農業である。この冒険には一つの条件がある。10年後に農園が出来たときには、10家族の食料はすべてこの農園でまかなえると言うことである。

 現在、3年目に入ったところである。土木工事的な大きな形作りはほぼ終わった。田んぼは12枚あるが、雨が少ない今年のような例年の3分の1の年で、7枚くらいである。雨が平均雨量まで降れば、10枚まで出来るかと思う。各田んぼが天水田のつもりで、水を少しでまかなえる田んぼにしなければ成らない。

 たんぼの畦は水分もあり、また上から下への水の動きもある場所なので、良い野菜畑になると考えている。実際に他の場所よりも、何もしては居ないのだが、2年間の間に大分土壌が改善されているように思える。土壌にほどよい湿り気がある事で、微生物の活動がおきたのだろう。

 畑は各田んぼに付随して4×33mある。これが個人的に行う畑になる。この畑で1家族の野菜が出来るようにと考えている。全体が棚田になっているので、上の田んぼから、畑には水の流れがある。畑の下の水が動いていると言うことは、これを気の流れという人も居るが、あくまで水が動いていることが良いことだと考えて、田んぼと畦の畑の配置を考えた。

 畑は今年始めたところでまだ半年も経っていない。まだ石出しの途中のような状態である。大きな石が畑からまだ沢山出てくる状態である。腐植が無い。まだ土が悪い。生えてきた草がともかく悪い草ばかりだ。クローバーの緑肥も撒いたが緑肥が育たなかった。石出しを根気よくしながら、徐々に作物を作ってみている。

 先ずは土壌の状態を見る為に色々のものを植えてみた。何とか出来たかなというものは、玉ねぎ、ニンニク、ジャガイモ、トマト、ぐらいである。何故か白クローバーが消えてしまった。沖縄向きと記載のあったとおもろこしは全く出来なかった。肥料分が少なすぎるのだろう。

 まだ悪い草ばかり出てくる。田んぼとの関係がまだ把握できないでいる。田んぼ畦のクローバーは生育した。夏場になると太陽光が強すぎるので、この後は、出来るものが限られている。暑いと良く出来る野菜を探して植えて行くつもりだ。

 「はんだま」金時草。「フウチソウ」ヨモギ。「島らっきょう」。「ウコン」。「ニガウリ」。「島とおがらし」。「モロヘイヤ」。「ショウガ」。「雲南百薬」おかわかめ。「ビーツ」。「クーガ芋」。「長命草」これから植えてみようと思うものだ。夏は青物が少ない。

 最近植えたサツマイモと里芋は今生長しているところ。作りながら、敷き藁をどんどん増やしている。徐々に腐植を増やして行こうと考えている。腐植を増やす事が畑をよくする第一目標。牛糞堆肥の「よみがえり」も少し入れてみた。それだけでは効果があったと言うほどではない。

 農園内の道路の草刈りをするので、その草を畑に入れている。それなら遠くから運ばないで済むので、簡単に腐植を増やせる。高畝敷き藁を作物を作りながら徐々に造成している。キャベツも3本苗を植えてあるが、青虫に食べられて悲惨な状態である。それでも徐々に育っている。

 サトウキビも比較の為に田んぼの畑にも植えたが、これはそれなりに芽を出した。A放牧地の畑には50mで2列サトウキビを植えた。A放牧地の畑は広い畑で、大豆、小麦、玉ねぎ、ジャガイモ、サツマイモ、里芋、サトウキビ、カボチャ、これらは広い方の畑で作るようにしたいと考えている。

 広い畑の方は、全体の畝をトラックターで耕して、そこを区割りして作りたい。まだ大きな畑で大々的に作る作る技術が確立していないが、徐々に技術を確立して大きな畑で、参加者を募集して、野菜作りを区割りをしてやりたいとかんがえている。

 大きな共同圃場での耕作が楽な作物がある。小さな自分用の畑が、作るための都合の良いものもある。いずれにしても、そこまでの農園の体制にはまだ成っていない。畑作に力を入れたいが、その力は今のところ無い。個人的にこなせる範囲で、畑作はすこしづつ試して行きたいと思う。

  
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