あるきメデス

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国際ウオーキングトレイル実踏 番外(湯ヶ野~河津駅)(静岡)

2011-11-17 22:12:53 | 国際ウオーキングトレイル実踏
 ==2011年11月11日(金)==

 朝から冷たい雨。今回の国際トレイル実踏は昨日までの行程で終わり、今日は、帰宅に
向けて各々が、フリー歩行で伊豆急行の河津駅に向かうことにした。

 私は、やまさんが3年前に歩いたという旧下田街道の小鍋(こなべ)峠を越えて、河津
駅へのルートとする。

 8時10分に、タウンゼント・ハリスも泊まった慈眼院の天城禅の湯YHを後にした。


 雨に煙る南の山並みを眺め、国道414号から下の旧道に下る。昨日の道を少し戻って
河津川を渡り、小鍋集落に入った。

 山すそを少し進んで、Y字路を右に上がると、東側谷間に続く湯ヶ野の家並みが望まれ
る。


 小鍋神社への標識があったので、西側高台の神社に上がった。

 伊豆に流された文覚上人と源頼朝の伝説が残されており、文覚が頼朝の父義朝のドクロ
を頼朝に見せて源氏再興を促し、後にドクロを埋葬したのが、神社南側のカシの巨木の下
といわれているという。

 南に進み、河津川の支流を渡った三差路に「下田街道・小鍋峠」のりっぱな案内板が立
っている。

 案内板には、地図のほかに、寛政5年(1793)に老中松平定信一行が、安政4年
(1858)には米国初代総領事タウンゼント・ハリスが、小鍋峠を越えて江戸城へ赴い
たことなどが、記されていた。

 案内板の左手を上がり、わずかな家並みが終わると舗装が途切れて、峠への山道になる。

 最初はせせらぎに沿って谷間を少しずつ上がり、谷の迫ったところから右に回り込み、
雨に濡れる樹林の下を進む。

 ところどころに、下田街道と小鍋峠への標識が立ち、小さい分岐には、左へ普門院への
古い道しるべの標石がある。付近では、サワガニが何か所かで見られた。



 右下がり緩斜面の杉林を進んで、1時間余りで標高約290mの小鍋峠に上がった。


 峠は狭く、古い石碑や2体のお地蔵さん、小鍋峠の看板などがある。樹林に覆われてい
て、全く展望は利かない。


 広葉樹主体の林間を下る道にも、下田街道と八木山から小鍋峠への標識が何か所かあり、
迷うことは無い。10分ほどで、八木山集落からの林道のカーブ点に出た。



 きれいに剪定(せんてい)された杉林を下り、林が途切れたところには、小鍋集落と同
様の案内板が立っていた。


 雨に濡れる谷間を下って行くと点々と八木山の民家が現れた。


 林道が右に大きくカーブする地点で、ショートカットの細道で抜けると地蔵堂があり、
子安地蔵が祭られていた。





 稻梓川右岸に近い三差路には、読みにくくなった古い標石があり、折り返すように下の
道に下って川沿いを上流に向かう。

 南側の対岸は車の多い国道414号が通じているが、こちらは静か。自家米にするのだ
ろうか、はさ掛けの残る田んぼもある。


 集会所のような建物があったが、標識の字がかすれて読めない。休んでいても寒いので、
少しだけで先に進むことにする。

 何か所か国道に出る道があるが、このまま川沿いを行くことにした。護岸工事がされて
いて川の見栄えはよくないが、北側に点在する集落を眺めながら進み、峰山トンネルの近
くで国道に合した。


 国道の峰山トンネルは長さ189mあり、入口には、踊子が描かれている。

 トンネルから200m余りでY字路となり、河津バガデル公園と河津温泉郷の標識が、
咲き残ったバラの中に立っていた。

 湯ヶ野に向かって左に回り込む国道に分かれ、右手の広い車道に入る。500mほどで、
「4t車以上通行不可」の表示が立つ左の林間に下る狭い車道があった。

 ミカンの無人販売スタンドもあり、その脇を下って行く。


 集落に入って幾つか分岐があるが、右へ右へと少しずつ下ると、温泉のボーリングやぐ
らが現れた。

 小さい流れ沿いに出て、「わらべ庵」と呼ぶ焼き物の並んだ駐車場のところで、トンネ
ルからの広い車道に合した。

 小山田橋を渡って東へ、天城そばの店の横で信号のある交差点を通過し、朱塗りの欄干
(らんかん)の豊泉橋際に出た。


 橋を渡らず河津川右岸の桜並木の歩道を下流の次の橋まで進む。両岸に続く桜が、早春
にピンクの色鮮やかに咲くことで知られる河津桜で、2月上旬から3月上旬まで、河津桜
まつりが開催される。


 降り続いた雨がほぼ上がった。橋を渡って河津中の北から東に回り、次の通りを少し戻
って、杉桙別命(すぎほこわけのみこと)神社に回る。

 この神社は、平安時代の「延喜式」にも記されているという格式ある古社である。


 鳥居のそばに、枝を広げたクスノキの大木があるが、そばに「大クスは社殿左手奥」の
表示が立っていた。


 社殿に参拝後、左側背後に回ると、太い幹のケヤキのご神木に圧倒される。

 国天然記念物に指定されている大クスは、目通り14m、高さ24mあり、樹齢は千年
以上といわれているという。

 駅に向かう通りを少し進んだところに、双塔の円筒屋根の建物が見えた。立ち寄る予定
だった河津桜観光交流館である。

 1階の観光案内所で、宿でもらった「河津の温返(おんがえ)しキャンペーン」のスタ
ンプを押して応募箱に入れ、2階の食堂に上がり、桜色をした河津桜うどんを注文する。

 食堂の下にある地元産品の特売場ものぞいたら、粒は小さいが200円で3㎏くらいは
ありそうな渋柿の袋が目についた。ザックに入りそうなので買い求め、帰宅後干し柿を作
ることにした。

 商店などの増えた通りを700mほど進み、13時8分に伊豆急行線の河津駅に着いた。

(天気 雨、距離 11㎞、地図(1/2.5万) 湯ヶ野、歩行地 河津町、下田市、
 歩数 20,600、累積標高差 約1,050m)



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