今年最後の建築巡り講座は、なんと旧鴻池本店と旧本宅の内部見学。
普段非公開のこの建物は日本では二軒しかないといわれるアールヌーヴォーの館。
以前、洋館の写真集で見てからいつかこの目で見てみたい、と憧れていたので
この日をとっても楽しみにしていた。
旧鴻池本店は明治42年に建てられた洋館の店舗と町屋形式の和館の居宅からなる和洋折衷、木造2階建ての建物。
外観はセセッション様式だそうで赤煉瓦を部分的に用いたりと軽やかさや新しさが表わされた造りになっているとか。
玄関扉は社章の「北」を中心に矢の文様のステンドグラスがはめ込まれている。
隣接する和館は大阪の典型的な町屋形式だそう。
玄関を入ると左手には事務室との境にバラと孔雀をモチーフにしたステンドグラスが入れられている。
孔雀は鴻池ゆかりの鳳凰にちなんだものだそう。
ガラスの色合いも繊細で美しい。
玄関ホール天井にはこんなキューピットの彫刻も。
そしていよいよ2階のメインの応接室へ・・
す、すごすぎる~~
思わず唸ってしまいそうになるような素晴らしいアールヌーヴォーの家具で埋め尽くされた部屋・・
大正3年に彫刻家相原雲楽により改装されたものだそう。
暖炉
どの家具にも流れるような曲線が美しい~植物文様の装飾が施されている。
驚いたのはこのベッド・・
なんとこのベッドは折り畳み式。
畳んでしまうとこんな風にとてもベッドが入ってるとは思えないような収納棚に。
機能性を備えながらもこんなにも美しい家具になっているとは~
引き出しかと思うダミーの取っ手を引っ張るとこんな風に二つに折り畳まれたベッドが出てくる仕組みに。
背もたれの彫刻が優雅な椅子。
この花置飾台は曲線と直線がミックスされていて中国風な雰囲気も。
テーブルの角にはこんな寄木細工の装飾も見られた。
天井隅の換気口も素敵。
天井装飾。
淡い光がステンドグラスから差し込むこの階段室の雰囲気も好きだなあ。。
この後和館の内部も見学し、繊細なデザインの欄間なども見ることができた。
ほんとに噂に違わず内部が圧巻~の旧鴻池本店を堪能!
この日は更に先生のご案内により、伝法の町並みを散策、その後心斎橋へ移動して町歩きを楽しみながら忘年会会場のトルコ料理店へ。
珍しいトルコ料理に舌づつみを打ちながらの忘年会。
最後にはベリーダンサーまでが登場して、大いに盛り上がりみんなでダンシング?!
この日も盛りだくさんな一日を楽しめた。