五木寛之氏のことばだが‘記録は消える、記憶は残る’という名言がある。口承文学を低く見下さない姿勢を端的に語った言葉である。口伝え、耳から耳へ、身体を介して伝えられる物語に歴史の真実があり人間の生き様が伝えられるとする。日本の伝統である‘面授’もそのひとつ。つまりface to faceで老師あるいは師匠から弟子に、奥義が伝承されていく。すべてにルビがふられている物語を読むことは口承文学に接する感覚である。むしろ辞書にはのらない言葉の力で描ききりたい作家の思いが伝わる『親鸞』である。
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常に辞書を片手に先生のブログを読んでいます。実践的でとてもためになっています。(ただ頭がよくないだけなのですが;)
今回は難しいなと思いましたので、先生と解釈が違っているかもしれませんが。
ここでは口伝えが大事だと考えているのですね。
「辞書にはのらない言葉の力」ですか。
私には①ルビがふってあるとすらすら読める
②全部声に出して読めることで記憶に残りやすい
としか思えないのですが、作家の思いはそれ以上のものであるのですね。
本はこういう違った物の見方、発見を教えてくれるのでおもしろいです。
でも自分で読まないとだめですね。
睡眠不足(またはいつも?)でいいコメントができませんでしたが;
今後も楽しみにしています!
26日のブログがお返事です。よろしく。