羽鳥操の日々あれこれ

「からだはいちばん身近な自然」ほんとうにそうなの?自然さと文化のはざ間で何が起こっているのか、語り合ってみたい。

無花果

2017年08月25日 18時36分37秒 | Weblog
 本日、お昼前に無花果をいただいた。
 生で食べてもよし。
 皮をむいて二つに切った無花果にレモンの輪切を加えて、煮ること10分弱。
 竹串が無花果のなかに、スーッと入ってくれるのを確かめて、火から下ろす。
 これがタイミングだ。

 さて、それから冷蔵庫で冷やす。
 今、試食した。
 丁度良く冷やされて、美味であった。
 ブログに書きたくなるほどである。

 汁はあわい紅色に染まる。
 味はすこし苦味があって、それが甘さを引き立てるのである。

 ヨーグルトにかけてもよし、アイスクリームに添えてもよし。
 明日からが楽しみである。

 ごちそうさまです。
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終着駅のない旅へ……始発駅のプラットホームにて

2017年08月25日 16時00分17秒 | Weblog
 八月も残すところ一週間となった。
 母が施設に入れるとは思っていなかったので、介護のために時間に余裕を持たせていた。
 そのためにはじめて、たっぷりした時間が、私の身の上にもたらされた。
 生まれてはじめて得た自分のために生きる時間。
 多少の戸惑いがあった。
 戸惑いのなかには、ぽっかりあいた時間の穴のせいか、それほど疲れてはいないのに、何かをはじめて途中で投げ出したくなる衝動に駆られることがあった。
 
 それでも本を読むこと、DVDを見ること、NHKスペシャルを見ること、都内の催し物に出かける事等々は、のめり込むように没頭していた。
 
 おかげで野口三千三が生きた、戦前・戦中・戦後が、以前とは比べ物にならないほど、はっきりと見えてきた。
「先生は、何でも戦争のせいになさるけど、ご自身にだって問題はあったのではありませんか」
 今だったら、絶対に言えなくなった。
 知らないということ、歴史を知らないということ、大正から昭和の敗戦後までの事情をしらないことに、今は畏れを感じている。
 時、すでに遅し。
 知っていればもっと違った言い方も出来た筈だ、と。

 戦後民主主義の申し子の自分の価値判断で、戦前・戦中・戦後の日本人を見ていたのだった。
 軍人、兵士、実業に生きる人、官に生きる人、市井の人、文化人と言われる人、学界のエリートと呼ばれる理系の人、軍国の母、軍国少年少女、少国民、非国民、……さまざまな日本人を少しだけ、しることができた。

 時に食事も忘れることもあった。
 ここまでて、やめておこう、と思いながらやめられないこともあった。
 夜中に夢でうなされることもあった。
 ほぼ一ヶ月、やめられないまま戦前から敗戦後までの時代を、イマジネーションを膨らませて生きていたような気がしている。

 そこから得た一つの答えは、「野口三千三は官の人だった」である。
 これは重い気づきだ。
 昭和20年でそれまでをリセットしても、しきれるものではない。
 野口が負った心身の痛みを、すこしだけ想像することが出来るかもしれない。
 できないにしても、できないなりが、今までとは違ってきている。

 生きている間に、もう少し知りたいと思う。
 その思いに任せていると、自分はいったいどこに行ってしまうのか、と時に不安になっていた。
 それでもやめられなかった。
 そんな時、一人の人間にかえってみる。私の場合は野口三千三だった。
 時代の真ん中に、野口を置いてみる。そして時代を遡って訪ねてみる。
 軸をとる。

 大正から敗戦後までの時代に、長い定木を当てて見ることができた。
 定木をあてれば、なんとか軌道修正出来ることも知った。
 道に迷いそうになっても、ちゃんと「ここ」「今」に戻ってこられる自分を実感した。

 ここまで、長い道のりだった。
 私は、終着駅のない旅にでる。
 今、始発駅のプラットホームに、ようやく立っている。
 もうすぐ発車のベルが鳴るだろう。

*******

8月に集中してみた 主なNHKスペシャル

* 本土空襲 全記録
* 731部隊の真実〜エリート医学者と人体実験
* 樺太地上戦 終戦後7日間の悲劇
* 戦慄の記録 インパール
* なぜ、悲劇はうまれたのか〜写真家・船尾修 旧満州の旅〜
* 東京・戦後ゼロ年 東京ブラックホール
* 原爆と沈黙〜長崎浦上の受難 
* 映像の世紀プレミアム 第6集「アジア 自由への戦い」
* ドラマ 返還交渉人〜いつか沖縄を取り戻す〜北米一課長 千葉一夫(井浦新)
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