肥満の度合いを知るには、良い指標になる体脂肪率。
家庭向けの体重計でも、体脂肪を計り、
体脂肪率を、計算できるタイプが普及している。
人間の体は脂肪組織(いわゆる体脂肪)と、
それ以外の組織(除脂肪組織)に分けられる。
除脂肪組織は、たんぱく質や糖質、ミネラル、水分などから成る。
水分などは運動で簡単に汗になり、体重は減る。
だが、体脂肪はなかなか変化しない。
体脂肪率は、体脂肪量÷体重×100で求められるから、
体脂肪が減らずに、体重だけ少なくなれば、体脂肪率は上がってしまう。
日本体育大学の大野 誠教授(健康科学)は、
「体脂肪は一回の運動では減るものではない。運動で体重が減ったと
喜んでも、実は体脂肪は全然減っていない」と説明する。
人間の脂肪1キロは、約7200キロカロリーに相当する。
フルマラソンでも消費するエネルギーは、たったの2400キロカロリー程度。
計算上、体脂肪を1キロ減らすのに、マラソンを3回も走らなければならない。
体脂肪が多すぎると、なぜ健康によくないのか。
血圧を上げたり、血液をどろどろにしたり、
インスリンの効き目を、悪くさせたりする。
高血圧や動脈硬化、糖尿病に発展する恐れが出てくる。
「ウエストがきつくなったら、イエローカード」
体脂肪警戒の合言葉だ。
体脂肪率が、低ければよいのかというと、そうではない。
低いと、筋力や体温の低下を招きやすいし、とくに女性の場合は、
ホルモンバランスが崩れる危険がつきまとう。
国際的基準はまだつくられていないが、
男性なら「15~25%」、女性なら「15~30%」、
におさまっていれば、ひとまず大丈夫なようだ。
*** 「今さら聞けない」 新書化より・抜粋にて ***
ご参考になさってください・・・・・。
色づいた野葡萄です