朝日新聞be編集部で出された本、「逆風万帆」の「頂点からの
転落、その時自分は・・・」の、岡崎朋美さんの強さに驚きました。
この本を読みませんでしたら、このような、岡崎さんの精神面の
強さを、知らずにいたかもしれません。
94年 リレハンメル冬季五輪 500メートル14位
98年 長野五輪500メートル銅メダル
02年 ソルトレーク五輪500メートル 日本新で6位入賞
06年 トリノ五輪500メートル4位入賞
( この時は、日本選手団主将も勤める )
椎間板ヘルニアになり、「手術しなければ、スケートはできない
メスを入れれば、一縷の望みはある。可能性のある方を選ぶの
は当然です」と。
手術は成功し、激しい動きを1年間禁じられたものの、ソルト
レークの五輪の出場権を得るためには、休んでいる暇はない。
3ヵ月後には、体を動かした。
「筋肉が衰え、神経もにぶった」
「でも、筋肉はこれほど簡単に、退化してしまうものかと驚いたけ
ど、裏をかえせば、まだ作り直せるということである。」
ゼロというより、マイナスからのスタートであった岡崎は
「努力は、裏切らない」と胸をはった。
「やることをやって結果が出ないのなら、“スランプ”と言われても
仕方がない。だけど、私は5年前に腰の手術をし、マイナスから
スタートしたのです」
日本スケート界では、最年長の岡崎さん
「周りが勝手に限界説を唱えるのです。
自分の精神の弱さを、他人が決めた“限界説”にすり替えて引退
した選手も、多いと思う。もったいない、これから面白いのに。」
「20代後半で引退するのは、本当の能力を発揮しないまま、
去ってしまうのと同じと言っていい」
「限界というのは、その人があきらめた地点を指す言葉だと
思います」と語っている。
岡崎はいわば、スケートを手段とし、自分の身体を実験材料に
しながら、人間研究をしていると、いってもいい。
*** 文 ・ スポーツジャーナリスト 吉井 妙子 ***
オリンピックの舞台で、自分の実力を出せるには、精神の
強さと共に、たゆまない練習が、伴っているのです。
あの笑顔の陰には、限界説を振り払って、練習した自分の
身体を信じた、意志の強さがあったのだと、思います。
XXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXX
ウオーキング~35分=4,200歩