<孤高のカイツブリ、池の奥へゆく。>
最近、朝の公園散歩で奥の方へは滅多に行かなくなった。今朝は晴れてもいたし、さほど寒くも無し。始業時間まで余裕もある。ということで、久々に奥の方まで足を運んでみた。奥に行くと、
ケレケレケレケレケレ
というあの独特な鳴き声とともにカイツブリが現れた。妙になつかしかった。ここのところキンクロハジロを贔屓にしていたが、やはりカイツブリも魅力的だ。
池の端で餌をくれる人がいても、カイツブリはあまり寄っていかない。われ先によるのは、ユリカモメだ。奴らは飛んでくる。ハトも飛んでくる。次に来るのがカモ族。キンクロハジロやカルガモだ。彼らは泳いでくる。その分だけ到着は遅れる。
施しを受けるのに大事な飛翔力を使ってたまるか。
という、意地があるのカモ。
カイツブリがこの仲間に加わっているのは見たことがない。
餌さは自分で捕るもの、人から貰うものではない。
という意思が伝わってくる。彼らはひたすら潜って餌を探す。その姿に「武士は食わねど高楊枝」といった高尚な清々しさを感じる。
孤高のカイツブリがさらなる餌を求めて、池の奥に去っていく。どこか三船敏郎扮する“素浪人”めいていて頼もしい。
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