日本語学校からこんにちは ~水野外語学院~

千葉県市川市行徳にある日本語学校のブログです。日々の出来事、行事、感じたことなどを紹介しています。

「セミ」。「夏休みの補講、第一日目」。

2012-08-07 08:34:08 | 日本語の授業
 知らぬ間に「キョウチクトウ(夾竹桃)」の花が盛りを迎え、鉢植えやフェンスに巻き付いた朝顔が華やかに夏を彩っています。

 それなのに、今日はもう「立秋とは秋立つことかいな」と言われた「立秋」とか。「大暑」が、つい昨日終わったようにも感じられますのに…。

 昨日、不意打ちの雨と雷様の到来があったからでしょう。今朝の風はかなり涼しく感じられました。それでかすかな期待を抱いて、天気予報図を見てみますと、…真っ赤っかに戻っていました。気温も、きっとグングンと上がっていくのでしょうね。

 こんなふうでは、やはり「残暑お見舞い申し上げます」とは言いにくい。もう少しか、もっとずっと後になりそうです。今頃の、この暑さは、これは「残暑」ではない、「酷暑」であると、皆思っていますもの。

 最近は道端に落ちている「セミ(蝉)」をよく見かけるようになりました。落ちてもなお、羽ばたこうと、足掻いている姿も見ることはあるのですが、たいていは、そのまま力尽きた恰好で、天を仰いだまま、蟻に引かれていく日を待っているかのよう。まるで、「ツバキ(椿)」の花がポトリと落ちた時のような死に様です。

 同じ昆虫の「死」であっても、「ハチ(蜂)」が死に至る時のような恐ろしげな様子はありません。まるで無機質の物体がそこに置かれているかのようにも感じられるのです。

 友人の一人が、死んだら「サハラ砂漠」の砂になりたいと言っていましたが、もしかしたら、「セミ」の死というものは、それに近いのかもしれません。

 さて、学校です。

 夏休みも二週間ほど毎日来る事になっている「Eクラス」のことです。 

 これまでは午後1時15分始まりでしたのに、富士山から帰ってくれば、午前9時始まりになっている。富士山からの帰りのバスの中で諄いほど「9時ですよ。9時ですよ」と言われた。けれども、土曜日曜と休みが続いて…忘れた…となっていないかな…、大丈夫かなと、心配していなかったといえば、嘘になります。けれどもまあ、三四人遅刻は沁ましたが、皆、揃いました。

 とはいえ、さすがに三日空きますと(金曜日は富士山、そして土曜、日曜と続き、昨日は月曜日でした)、習ったばかりの(8課の)単語はきれいに消えていましたね。8課から、形容詞が出てきます。それで、新出語のほとんどが「な形容詞」「い形容詞」でした。試しに、先にカードだけ見せて言わせてみたのです(ちょっといじわるでしたかしらん)。途方に暮れたような顔がずらりと並びました。。

 単語が覚えられていないと、何も出来ません。それで、単語を覚えるところからやり直しです。「~です」はどうにかなっても、「~くないです」と「~じゃありません」がごっちゃになっていたり、「~くないです」が「~いくないです」になっていたり。声を合わせて言っている彼ら自身、困っていたのではありますまいか。

 それでも、夏休み第一日目にしては、まずまず。ネチネチと言われる嫌みにも、微笑みながら「口答え」できるようになってきましたし。私たちにしても、これが出来てくると、そろそろアルバイトをしてもいいかという気分になってきます。(アルバイトの場で、日本人や外国人に)やられっぱなしですと、彼らも、そして私たちも少々辛いのです。

 一ヶ月足らずで、下手でも、そしてとにかく形だけであるとしても、これができるようになったのですから、まあ、御の字でしょう。このクラスは、夏休みで、勉強かたがた、日本に遊びに来ている「台湾」の大学生以外は、皆、非漢字圏の人たちですから、「初級」を速くものにしておけば、「中級」で多少足踏みしたとしても、(頑張れば)「N2」くらいまでは狙えるでしょう。もっとも、アルバイトが始まると途端に崩れるという学生もいないわけではありませんから、アルバイトを始めた時から二週間ほどが要注意なのですけれども。

日々是好日
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