まつなる的雑文~光輝く明日に向かえ

まつなる兄さんのよしなしごと、旅歩き、野球、寺社巡りを書きます。頼りなく豊かなこの国に、何を賭け、何を夢見よう?

第11回中国四十九薬師めぐり~千光寺からの眺望を楽しむ

2022年04月18日 | 中国四十九薬師

西国寺を回り終えて、ここからはオプションということで千光寺公園に向かうロープウェーに乗る。通常は15分間隔での運行だが、この日(4月10日)は乗客も多いということで随時運行となっている。私も1台やり過ごす形となったが、すぐに上から折り返し便がやって来てすぐに乗車。高度が上がるにつれて気持ち良い風が吹き込んでくる。

さて、ロープウェーを降りて展望台に向かうと、これまで見たことないコンクリート橋が目の前にあった。以前に来た時は中にレストランがある円形の建物だったが、老朽化もあったのか2020年に閉鎖され、リニューアル工事が進められ、この3月に完成したばかりだという。

まずは螺旋状のスロープを上る。少しずつ高度が上がり、展望スペースに出る。展望スペースは横長に、尾道水道に沿う形で設けられているので見物客も分散され、さまざまな角度から眺めることができる。その中で、東側にせり出したスペースはこれまでよりも遠くを望むことができるとあって人気があるようだ。山陽線の線路もずいぶん小さく見えるが、その中でも黄色一色の車体というのは目立つものだ。

ひととおり展望を楽しんだ後、文学のこみちを下っていく。徳富蘇峰に始まり、十返舎一九、正岡子規、志賀直哉、林芙美子ら合わせて25の石碑や自然石が続く。一つ一つじっくり碑文を読めばここだけでも半日は楽しめるところだが、私も含めほとんどの人は遊歩道の一つとして素通りしていく。

正岡子規の石碑を過ぎたところで、前を歩いていた若者グループから「正岡子規って、小峠(バイきんぐ)に似とる人じゃろ?」という会話が聞こえる。逆でしょうが(そういう話でもないか)。かく言う私は正岡子規と聞くと「正岡子規式色紙」、「愛媛のまじめな住居、正岡式住居」という言葉を連想する・・(元ネタはあの方々だが、「正岡子規式色紙」、松山で売ってやしないかな)。

展望台から文学のこみちを経由するとどうしてもそうなるのだが、境内の裏手から千光寺に入る。尾道の中でもっともメジャーなスポットと言える。千光寺は平安時代初期に弘法大師により開かれ、多田満仲の手で再興された古刹。

順路からしてまずは玉の岩を見上げ、大師堂で手を合わせる。訪れる人が絶えず、寺の人も常に「南無大師遍照金剛」と唱え、鐘を鳴らす。そして鐘楼から間近に見る尾道の景色を楽しむ。先ほどの展望台からの雄大な景色もいいが、この高さからだと町の姿もよりはっきり見える。

続いて本堂へ。江戸時代の建物である本堂は元々それほど大きいわけでなく、御守などが並ぶスペースも多く、そして絶えず参詣者が出入りする。この中でゆっくりとお勤めするのは難しい。中国観音霊場で来た時も、人の多さで通常すべきお勤めも端折った記憶がある。

西国寺、千光寺と回ったところで尾道寺めぐりは終了。このまま石段、坂道を下り、商店街を歩きながら駅に戻る。

この先の中国四十九薬師めぐりだが、因島、生口島と続く。いずれも橋でつながっているが島は島である。尾道から路線バスで訪ねようかといろいろ時刻表を調べたが、島へのアプローチはよいとしても、一度に回るとなるとバスのダイヤは厳しい。次回はおそらくクルマで回ることになるだろう。

歩いて駅に到着。時間的に、先ほど気になった「尾道大衆食堂せと」でちょい飲みできないこともないが、それも慌ただしいので今回はパスする。その代わり、これから乗車する観光列車「etSETOra」での飲み鉄とするか・・・。

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