まつなる的雑文~光輝く明日に向かえ

まつなる兄さんのよしなしごと、旅歩き、野球、寺社巡りを書きます。頼りなく豊かなこの国に、何を賭け、何を夢見よう?

「ガチャコン」で多賀参り

2008年12月08日 | 旅行記E・関西

京都まで行く所用があったので、その前段としてなかなか足を踏み入れることがない滋賀県を訪れることにした。

滋賀県といっても琵琶湖を中心に広い地域であるが、今回は久しぶり&未乗車区間が残る近江鉄道をターゲットに回る。

朝の新幹線で東京を発つ。米原に停車する「ひかり」を選んだのだが、指定席もほぼ満席という盛況。手には京都観光のパンフレットを持った団体客が多く、紅葉シーズンが年々後にずれこむ中、まだまだ嵐山をはじめとした紅葉スポットを訪れる客は多い。

Pc064472東京を出たときもそうだったし、神奈川県内でも雪をかぶった富士山の姿がくっきりと眺められたが、新富士のあたり、富士の眺望がもっとも大きく望めるところだけが雲がかかっており、富士の姿がすっぽりと隠れた。これが静岡近くになるとまたくっきりと晴れただけに、あの辺りだけ、気候的な特徴というのがあるのかなと思う。寒気がたまりやすいとか。

Pc064479そんな中、米原に到着。ここで乗り換えるのは近江鉄道。駅前が改装工事中の仮駅舎のような建物である。ここで、「SSフリーきっぷ」を求める。土日休日限定の発売で、550円で近江鉄道の全線が一日乗り放題というもの。550円分を乗るのも難しいことではなく、大きな駅間を往復するだけで軽く元がとれるし、ちょいと遠出をするものなら、運賃割高の地方私鉄ゆえ、かえって割安になるというもの。後で降り立った彦根駅のごとくは、自動券売機の550円を上回る区間のボタンを目隠しして「SSフリーきっぷをお買い求めください」とあるし、駅員もきっぷの束を片手に乗客に売りさばいていた。客のほうもこれあるを知って慣れたものである。

Pc064482近江鉄道といえば、言わずと知れた西武グループの一員。西武の総帥・堤家の出自が近江ということもある。というわけで、駅のホームや列車の中吊り広告には「日本シリーズチャンピオン 埼玉西武ライオンズ」というのがあったし(これ、この後通る無人駅を含めた全ての駅のホームに掲示されていた)、車両側面には「NO LIMIT 2008」のチームスローガンのステッカーが貼られていた。まあいいじゃないですか、こういうのは。

米原からの列車はその彦根を過ぎ、高宮着。「たかみや」の「た」の音にアクセントを置く放送。終点の貴生川も「きぶかわ」の「き」の音にアクセントが置かれており、広く関西弁という中の近江地方の言い回しかと思う。

Pc064486ここで支線の多賀大社前行きに乗車。新幹線の高架をくぐり、しばらく走ると「スクリーン」という名前の駅に着く。「スクリーン」という、大日本印刷関連の会社の工場があるのだが、それにしてもそのまんまですな。近江鉄道にはこのほか「京セラ前」とか「フジテック前」とか「大学前」とか、一見バス停かいなと思う駅名があるのだが「スクリーン前」ではなく、「スクリーン」とそのものズバリなのは変わっている。

多賀大社前着。せっかくなので多賀大社にお参りすることにする。

Pc064493参道はなかなか伝統ある建物が軒を連ね、昔ながらの風情を残す。「絵馬通り」という愛称もあるようで、ほとんどの軒先に絵馬がぶらさがっている。それも正月のしめ縄のようなものをつけ、絵馬には「笑門」と書かれている。「笑う門には福来たる」を表しているのだろうが、それにしても全てが「笑門」の絵馬というのはそれほどの言い伝えがあるのだろうか。

Pc064495歩いて15分ほどで多賀大社に到着。早速参拝を済ませる。開放的な雰囲気なのだがなかなかどっしりした構えの神社である。「お伊勢お多賀の子でござる」という都都逸があるように、多賀大社というのは天照大神の両親であるイザナギ・イザナミの神を祀った神社という。そのためか縁結びの神様として古くから信仰を集めているとか。

Pc064501「多賀講」というのもあり、最近ではその集まりが縁で結ばれる夫婦もいるとか、なるほどありがたい神様のようではある。

しばし清々しい気分になって、再び駅に戻る。多賀大社を模した駅の待合室には、全国の有名な神社の絵馬が飾られている。それらを見るのも面白い。その中で「○○国一ノ宮」という肩書をつけているのも多い。昔の国の中で中心的な神社、多くの信仰を集めた神社、定義はいろいろなのだろうが、代表的なところが多い。

Pc064487この中のいくつかは参拝したこともあるが、ふと思ったのが「全国の一ノ宮を回るというのも、旅のテーマとして面白いかな・・・」というもの。四国の八十八ヶ所や西国の三十三ヶ所などに代表される巡礼もそうだし、全国の鉄道乗りつぶしもそう。これには日本の百名山や百名城めぐりも含まれるかな。その中で「一ノ宮めぐり」。神社というのは地域により深く根付いているものであるし、その土地の特徴も現していると思うので、これはいずれライフワークに入れてもいいだろう(これまで訪れたところも、新たにお札を求めるとか何かで改めて足跡を残したほうがいいな)。

何年先の話になるかはわからないが、いずれこういうのも面白いかと・・・・。

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