まつなる的雑文~光輝く明日に向かえ

まつなる兄さんのよしなしごと、旅歩き、野球、寺社巡りを書きます。頼りなく豊かなこの国に、何を賭け、何を夢見よう?

折居から日本海沿いに走る・・

2021年03月12日 | 旅行記F・中国

3月7日、浜田から山陰線~木次線~芸備線を通って広島に戻るための1日である。高速バスなら2時間20分のところ、朝から日中のほとんどを費やして大回りで戻ろうというのが、青春18きっぷの使いどころである。

ただ、前日出発時には青春18きっぷを持っていなかった。冬の時と同じように西広島で買うこともできたが、今回はあえて浜田で購入することにした。青春18きっぷを購入したとして、それが駅の売り上げにカウントされるのか、カード決済ならそもそも関係ないことなのか知らないが、カード決済するにしても、山陰の駅で買うとそこで1セットぶんカウントされればいいなと思う。

その浜田だが、昨年末に「みどりの券売機プラス」を導入したのを機に、「みどりの窓口」が廃止されている。JR西日本はこの置き換えを地方の駅から順次進めているところである。まあ、ネット予約も推奨しているし、利用数を見ると仕方ないのだろう。私は券売機で青春18きっぷや新幹線の指定席は普通に買っているし、ネット予約ぶんの引き換えも行っているから別にどうということもないが、地元の人はどういう思いだろうか。

さて、これから木次線の始発である宍道に向かうには8時47分発の米子行きに乗るとして、時刻はまだ7時半を回ったところである。この益田発米子行きを迎え撃つために、浜田から数駅益田方面に向かうことにする。7時54分発の益田行きに乗り込む。

浜田の港がちらりと見え、西浜田、周布を過ぎると眼下に日本海が広がる。多少波が高いようだが、空は晴れ渡っているし、冬の景色から春の景色に変わりつつあるのを感じる。

周布の次の折居に到着。ここで下車して、益田から来る米子行きを待つことにした。折り返しの時間は13分。駅を見るだけならちょうどよい時間である。

折り返し時間がちょうどよいこともあったが、この駅の魅力はホームから道を挟んで海が見えること。ホームギリギリまで海が迫っているわけではないが、目の前は海水浴場である。かつて、並走する国道9号線をクルマで走っていた時に立ち寄ったことはあったが、列車で乗り降りするのは初めてだと思う。

駅舎へは跨線橋を渡る。ちょうど窓が額縁の役割をしており、外の海の景色を見ることができる。

もちろん無人駅だが、ここを訪ねる人も多いのか小ぎれいにされている。昔ながらの佇まいが残っているようだ。待合スペースにはケーブル用の木製ドラムを使ったテーブルが置かれ、駅ノートもある。この駅に魅せられる人も多いようで、海や駅舎を描いたページもある。

壁や窓にはハートマークが目に付く。「折居で『おりい』った話をしませんか?」とか「きっとなかな『おりい』(仲直り)できますよ」というメッセージ。どこまでも続く海を見ながら折り入った話をすると仲直りできる、ということ。それもわかるような気がする。ただ、もしこの折居駅が同じ日本海でも断崖絶壁に位置していて、「おりいった話をしませんか?」と呼び出されたら身構えるやろうな・・。話が物別れになって「折居駅の断崖絶壁から飛び『おりい』」なんて、シャレにもならない。

この時間は営業していなかったが、駅に隣接して古民家を改装したカフェがあるので、時間がある時は次の列車までそこで過ごすのもよさそうだ。

8時24分発の米子行きが来る。2両編成で「石見神楽」のラッピング車両である。石見神楽の演目が大きくあしらわれ、車内のトイレの外壁もパネルになっている。ここまだ大胆なラッピング車両もそう見かけるものではない。海側のボックス席を無事に確保する・・・。

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