まつなる的雑文~光輝く明日に向かえ

まつなる兄さんのよしなしごと、旅歩き、野球、寺社巡りを書きます。頼りなく豊かなこの国に、何を賭け、何を夢見よう?

第31番「長命寺」~西国三十三所めぐり3巡目・26(自動車道のありがたみを体感)

2021年06月29日 | 西国三十三所

話は再び6月13日に戻る。この日は西国四十九薬師&西国三十三所の滋賀県東部にある合計5ヶ所めぐり。ここまで西明寺、観音正寺、そして桑實寺と回り、レンタカーが向かうのは琵琶湖畔の長命寺。

これまでの西国三十三所めぐりでは近江八幡から路線バスで来て、808段の石段を歩いて上っていた。今回も行程に余裕があれば近江八幡の町並み見物などと合わせて路線バスで来るところだったが、これまで触れているように関西に来たついでで薬師と観音を一気に回ろうとエリアを広げたので、道中を点で結ぶ形での移動となっている。

ただ、今回レンタカーなのをいいことに、これまで未経験のクルマでの参道を通ることができる。3巡目であるし、西国三十三所の各札所にはさまざまなアクセス方法があることを経験しておくことも必要かな・・と都合よく解釈して上る。

この自動車道がいつ整備されたかの案内はないが、先ほど通った観音正寺よりは年季が入っていそうだ。道幅が狭いところもあるし、ヘアピンカーブの勾配、角度も厳しい。

それでも文明のおかげというのか、800段あまりの石段をクリアできるのはありがたい。ただ一方で、石段を「疲れた~」と言いながら上ってくる人も多い。延命長寿のご利益があるとされる長命寺、そりゃあ、歩いて上り下りするほうが健康増進、ひいては延命長寿につながるのだが・・。

駐車場からだと石段も100段あるかないかで境内に入る。自動車道の通行も無料、そして入山料も無料というのは、先ほどの観音正寺とは対照的である。

まずは本堂に向かう。長命寺は聖徳太子が300歳の長寿を保ったとされる野見宿禰にあやかって開いたとされる寺だが、現在の境内につながる伽藍が整備されたのは平安時代後期のこと。後の兵火で焼けたこともあり、現在の本堂は室町時代の再建とされる。その他の建物も室町~江戸時代にかけて再建されたものが並ぶ。

本尊は千手観音、十一面観音、聖観音を「千手十一面聖観世音菩薩」として祀っている。西国三十三所の中でも最強の本尊ではなかろうか。本堂内にてお勤めとする。

境内の奥に進み、現在の三重塔~本堂~三仏堂を見やる。瓦葺ではなく檜皮葺、こけら葺きが並ぶのが、平安時代の趣を感じさせる。

その中に新しい建物がある。これは境内のトイレ。以前もこの場所にトイレがあったが、かなり年季が入っていてちょっと利用がためらわれたものだった。皆さんのお志によるものかな。

一番奥にある太郎坊権現社に向かう。本堂前よりも琵琶湖の眺望が利くところ。雨が降ったりやんだりで雲が垂れ込めていて、周囲の景色は今一つだった。

最後に朱印をいただく。これで西国三十三所の3巡目は残り7ヶ所。1番と33番が残っているのだが・・。

駐車場に戻る。上って来た時よりもクルマの数が増えていた。私が下る時も上りのクルマが続き、こちらがいったんバックして離合することもあった。参詣の人が重なるタイミングというのがあるのだろうか。

入山口に下りて、いったん駐車場に停める。こちらにある土産物店兼食堂もリニューアルされていた。もうこの時間なので昼食は抜きのままにして(帰りの新幹線で一献とするか)、滋賀に来たのだからと鮒ずし、赤こんにゃくを土産物で購入する。

ここまで来れば、残りの善水寺に行ってもレンタカーの返却時間に間に合う目処が立った。引き続き安全運転で・・・。

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