燕尾服が使える

2024年05月15日 10時10分28秒 | オペラに挑戦
公演まで2カ月、毎回そうなんだがこの時期になると衣装はどうするんだ? と考え出す。ある意味、歌以上に面倒な話なんです。そりゃそうでしょう、うちの先生は「原作により忠実に」が信条らしいのでね。 そうなると、1850年頃の舞台設定になり、そんな時代の衣装指定が出るわけ。衣装は自分持ちだから厄介なんですよ。
昨日先生から「今回の衣装はこんなイメージで」と絵、写真が送られてきた。今回の役回りは贅沢三昧をする新婦が身の回りの面倒を見させるために雇った給仕、メード、召使い、執事、使用人といった役。 家の中でバタバタするようなので、「あのブレザーにあの帽子かぶればいいか」くらいは考えてた。あるもので間に合わせたいからね。
昨日来た指示は大勢いる女性用が主。男は僕一人(本番では助っ人さんが来ますよ)だから、僕には「こんな風に」というイメージじゃなく、「岳さんはあの燕尾服」と指定できた。
まず驚いた。 何! なんで燕尾服なの? 「イメージ違うんですが」と返事したら、「高貴な執事を演じて」と返ってきた。この作品に立ち向かう姿勢が変わってしまった。新婦の気まぐれで急に雇われた街の人じゃダメで、この道のプロ中のプロでなくてはならんのか。
先生は知ってたんですよ、僕が燕尾服を持ってること。 2021年にやった椿姫の時に作ったからね。 その意味では「燕尾服の利用機会」を作ってくれたとも言えるんです。 
こう指示されたら一気に楽になったね。衣装でもう悩むことはなくなった。問題は似合う「高貴な執事」になりきれるかどうか。こっちが問題か。
3年間仕舞いっぱなしになってた燕尾服をまた使える。どうしてもあった「後ろめたい」気分がちょっと軽くなるかな。
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