歌じゃなく、踊りの演目

2024年06月17日 16時51分19秒 | オペラに挑戦
一昨日、昨日2日続けて立ち稽古。いや〜今回のドン•パスクワーレは疲れる演目ですは。
どんな動きで、どれだけ疲れるかがわかってきたところで、先生が「今回の演目は歌じゃないの。踊りで役柄を表現する演目なんです。」ときた。「踊り」と表現したからね。
あまり書いちゃうとネタバレになっちゃうのでほどほどにしておきますが、最初の出番、たった2分程の演技なんですが、セリフに「Non posso reggere rotte ho le reni」とあって、「もう疲れて動けんよ」と言ってるんですが、まさに「そうだ」と思わせるだけの動きをし続けるんです。過去の演目では「歌わない時は動いて、歌になったら止まって、指揮者見て、しっかり歌いましょう」と教わってきたのに、今回は全く逆です。僕にとって歌はもう悲鳴です。指揮者なんて見てられない(それでも先生は横目で見届けてる冷静さをと言うのですが)から、歌い出しが綺麗の揃うなんて無理です。歌落ち無しも考えられない。
この場面やるたびにダメ出しが出て、「よし、もう1回」で5回もやったらヘトヘトでした。
「20歳代の若者だからね」もきつい。 いやいや後期高齢者になろうとしてるおじいちゃん どう頑張ったって50歳まででしょう。できないことを無理してやっても、かえってみっともない動きになるのはわかってる。先生だってそう言いながらも、あるレベル以上は期待してないと思うけど。違うかな? 60、70の年寄り集団だぜ。
動きの静と動、小さく固まるのと舞台一杯に分散してるのと、歌声のフォルテとピアノ、男女の掛け合い そんな対比感を表現して「お笑い」を作る それが使命のようです。
ある場面 女性は男を誘惑するポーズを、男性は「おれを誘惑するのか」と強がるポーズを の要求が出てます。珍しく先生 今回はわりと強烈な、卑猥な単語を使って「もっと大胆に」と女性に言ってます。男には中世の美術品に描かれてる凛々しい立ち姿を勉強してきて、何パターンか今度やってもらうから と宿題をくれました。 こういうのが一番苦手なんですがね。
今回は今回でまた別の辛さに悩むのかな。 やろうとはするんだが、身のこなしがそうはならない、中途半端だからより不細工になる これはもう僕のキャラなんですよ。役者はできないというキャラ。 一朝一夕に治るもんじゃないな を強く自覚してるんですが。
朝ドラを見てます。 「役者さんは凄いわ」と感心する毎朝です。
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4 コメント

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言ったら悪いかもですけれど、 (オペラファン)
2024-06-17 22:20:58
演出に無理があるかなです。60,70代の役者を使うことは解っていたのだから、若者役は助っ人さんにやらせれば良いのでは。メトのオペラ映画で何年か前に桜木町で見た記憶がありますが、そんなしんどい幕開きではなかったような気がします。
っまあ、岳さんは開き直ってやれば良いと思いますよ。「文句があるならあんたやれ」とね。
ところで、明朝5時からBS1で妻屋秀和さんのオペラアリアコンサートがオンエアーされます。6時までだから、散歩前にご覧下さい。当代日本人のバリトンバスではピカイチでしょう。
先日録画でびわ湖ホールの「薔薇の騎士」の「オックス男爵」の好演を見ました。今度も録画で見ます。「トスカ」の「スカルピア」も良かったですね。
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役者を見て ではないだろうよ ()
2024-06-18 11:14:34
オペラファンさん おはよう。 今年は毎朝大谷の活躍が見れて最高でしょう。
演出家にとって、特に若いこれから中央に出ていこうと思ってる者にとって、役者じゃなく、この作品は
こう表現したいが先でしょう。その思いは認めるけど、限界は知っててよです。 やらされる方は適度な範囲で 恥ずかしくならないようにだね。
今朝の妻木さんは聴き逃しました。座間の楽屋で出番が終わってパンツ1枚で宮里さんと話してた姿を思いだしたよ。 妻木さんのスカルピア うん怖いかも。
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もがき、あがき、 (kanou37)
2024-06-19 01:49:43
オペラファンさんの肥えた眼力と、岳さんのもだえ、とが、ううむ、そうなのか、と、実感させられます。
自分の体の中には、もはや、喪失していて、なおかつ、取り返せないもの、そのときの苦渋が伝わってきます。そういうあがきと、格好悪さを、あえてやろうとしている岳は偉い‼滑稽とは言えない崇高さを僕は感じます。自分なりの「こなし」で、いいじゃないですか‼岳さんの中に「超えた」という気概が宿るか、否かだね。がんばってくれ。
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崇高ね そんなの無いんじゃない ()
2024-06-19 09:56:21
kanou37君 おはよう。 そうです、あがいてます、苦しんでます。 やればやるほどみっともなくなっていくような。所詮 その才はなかったんだね。そうか、始めるのが遅かったかだな。 鏡の前でポーズ取っても 恥ずかしくなるわ。 もうすっかり「人目を気にする」性格になりきってるんだな。
でもおっしゃる通り、自分なりのこなしをやっていくしかないね。限界に挑戦と言えば格好いいけど。
日曜の練習には 履く予定の靴、ズボンを身につけて動いてみる予定。 本番で転ぶわけにはいかんし、ズボンの縫い目が裂けてもいかん。
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