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再びの巨木巡礼余話 3 生垣の山門(興禅庵)


「興禅庵マキ自然門」、残念ながら枯れかかっている



生垣の山門の三つ目は、9月20日、第6回目の「再びの巨木巡礼」で訪れた、掛川市岩滑1801 の「興禅庵マキ自然門」である。昭和50年8月15日指定、掛川市の天然記念物となっている。

車を降りて暗然とする。「門が老いて白髪に!」、という訳ではなかった。門の大半を構成する一本が、枯れかかって葉を落としているのである。


山門の屋根は藁屋根風に

貞永寺(掛川市大坂)から隠居した阿南和尚が、興禅庵を建立したときに植えられたものと伝えられる。左側の見えているマキ、根回り2.3メートル、目通り1.65メートル、樹高4.9メートル。樹齢推定600年。

思うに、当初から意図したわけではなくて、右側のマキの生垣から、少し空けて、門柱代わりに植えたマキが、大きくなって、枝を伐らない上部が右側の生垣と重なって、門のようになったので、以後は意識して門型に剪定したという経緯で出来た、門型の生垣ではないかと思った。だから「自然門」の命名は言い得て妙といえる。


境内の側から「興禅庵マキ自然門」

境内にも、本堂にも、庫裏にも、戸締りがされて、人の気配はなかった。マキの根元にヒガンバナがひっそりと咲いているのみであった。

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心配した台風16号も当地はほとんど影響がなく、雨が少し余分に降ったぐらいで済んだ。

台風で危ぶまれたけれども、駿河古文書会も何とか再開した。およそ2ヶ月ぶりの再開である。コロナ前は会員数も多かったのに、この間に例会が出来なかった分も多く、年齢の高い会員が多いから、会員も随分減らしたのではないかと思う。今日からは、会場も改装なった静岡中央図書館に戻って、活動が始まった。これからは下調べもしっかりして、解読について発言も多くしたいと思った。

読書:「裏店とんぼ 研ぎ師人情始末1」 稲葉稔 著
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