平成18年に60歳を迎える。六十と縦に書くと傘に鍋蓋(亠)を載せた形である。で、「かさぶた(六十)日録」
かさぶた日録
金谷宿大学発表会「古文書に親しむ」の展示とミニ講座

金谷宿大学発表会「古文書に親しむ」の展示
昨日、午後、駿河古文書会に出席後、金谷にとって返し、夢づくり会館で発表会の展示をした。駿河古文書会が早めに終り、余裕だと思い帰ったが、バイパス野田インターの先の上り線で事故が発生し、渋滞にはまり込んでしまった。奇しくも、この日午後から、バイパス金谷・島田間の片側2車線、四車線化が完成、開通したばかりであった。車が動かないので、野田でバイパスを下り、ナビで渋滞情報を確認して、向谷でバイパスに再度上がり、何とか五時前には夢づくり会館に着いて、展示を終えた。
今朝は九時からミニ講座を実施した。一時間、テーマさえあれば、しゃべる事には抵抗はない。ずいぶん鍛えられたものである。テーマは「尊徳の訃報を知らせる岡田良一郎の手紙」である。一時間では量が少ない分、雑談を増やした。結果59分で講義を終えた。まずまずか。
この半月ほど講座も無く、やや余裕ができた。外での活動は寒さも続いており、花粉もたくさん飛んでいる。結果、家に閉じこもり、パソコンなどのあちこちに残っている紀行文などの色々な記録まとめる作業をして過ごした。形に残しておけば、孫などの子孫が、爺さんはこんなことをやっていたのだと、興味を持って読んでくれるかもしない。
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【記録の整理】
御陵巡拝 -伊勢路・大和路を行く-(昭和四十一年)
ヨーロッパ見聞録(平成二年)
遠江三十三観音巡礼団は行く(平成五年~六年)
東海道五十三次ウォーク(静岡県二十二宿)(平成七年~八年)
台湾清貧旅行(平成十一年)
駿河一国百地蔵尊巡り(前半)(平成二十四年)
同 (後半)(平成二十四年~二十五年)
まだまだ未整理の記録がたくさん残っている。時間が出来たら続けよう。
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【活動の記録】
2月17日 午後、掛川文学講座出席。和久田雅之講師の最終回。
夜、金谷宿大学教授会。
2月18日 午後、駿河古文書会出席。
3月7日 午後、駿河古文書会出席。
夕方、金谷宿大学発表会古文書コーナー設営。
3月8日 午前、金谷宿大学発表会「古文書に親しむ」のミニ講座講師。
午後、駿遠の考古学と歴史講座出席。
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【読了図書】
読書:「初霜 橋廻り同心平七郎控」 藤原緋沙子 著
読書:「気の毒ばたらき きたきた捕物帖 3」 宮部みゆき 著
読書:「死してなお はぐれ又兵衛例繰控 5」 坂岡真 著
読書:「迷い蝶 うぽっぽ同心十手裁き」 坂岡真 著
読書:「侠気 新剣客太平記」 岡本さとる 著
読書:「絵草紙 新秋山久蔵御用控 20」 藤井邦夫 著
読書:「うぽっぽ同心終活指南 一」 坂岡真 著
読書:「風よ哭け 橋廻り同心平七郎控」 藤原緋沙子 著
読書:「新浪人若さま新見左近(6) 恨みの剣」 佐々木裕一 著
読書:「またどこかで 大人の流儀12」 伊集院静 著
読書:「老人初心者の覚悟」 阿川佐和子 著
読書:「理不尽なり はぐれ又兵衛例繰控 6」 坂岡真 著
読書:「夫婦小僧 うぽっぽ同心終活指南 ニ」 坂岡真 著
読書:「絡糸 辻番奮闘記 5」 上田秀人 著
読書:「竹笛 橋廻り同心平七郎控」 藤原緋沙子 著
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古文書解読で、読み方は重要か

金谷地区自治会と金谷郷土史研究会、共催の歴史講演会
講師 島田市博物館主任学芸員、篠ヶ谷路人氏
70数名の参加があり、思いの外の盛会であった
10月4日、駿河古文書会。前回に引き続き、今回も担当の会長さんがお休みで、代行の方が当番を務めた。会長さんが担当を欠席されるのは珍しい。夏の暑さで身体を壊されたというが、理事の方も詳しくは話してくれないので、心配である。この日、入会して間がない会員から、「古文書の読みは、フリガナがふってあれば別だが、人それぞれで、どう読んでも構わないのではないか」という発言があった。それに対して、誰からも反論がなかった。会長さんがいれば、必ず古文書解読において、読み方の大切さを話してくれたはずであるが。
自分も古文書の読み方には気を使っている。その言葉が使われている場面々々で、フリガナがなくても読み方は変わってくる。古文書を読む上で、それを考慮することは重要なことだと思う。そして、この読み方こそ、独学では学べない、古文書講座でしか学べないことだと思う。
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9月25日 午後、神尾旧家より古文書拜借に行く 。
9月27日 午前、吉田古書店T氏と古書倉庫にて逢う。
9月30日 午前、「竹下村誌稿」解読者の前文作成。N氏に渡す。
10月1日 午前、散髪屋へ行く。
10月4日 午後、駿河古文書会へ出席。
10月5日 午後、歴史講演会「大井川流域の古墳出現を探る」へ出席。
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読書:「愛と名誉のためでなく 南アルプス山岳救助隊K-9」 樋口明雄 著
読書:「乳児の星 新若さま同心徳川竜之助 6」 風野真知雄 著
読書:「花野 隅田川御用帳(十六)」 藤原緋沙子 著
読書:「大江戸閻魔帳」 藤井邦夫 著
読書:「へっぽこ膝栗毛 一」 稲葉稔 著
読書:「不始末 独り身同心 三」 小杉健治 著
読書:「心残り 独り身同心 四」 小杉健治 著
読書:「寒梅 隅田川御用帳(十七)」 藤原緋沙子 著
読書:「大鯨の怪 新若さま同心徳川竜之助 7」 風野真知雄 著
読書:「秋の蝉 隅田川御用帳(十八)」 藤原緋沙子 著
読書:「戸惑い 独り身同心 五」 小杉健治 著
読書:「三つの顔 大江戸閻魔帳 二」 藤井邦夫 著
読書:「雁もどる 隅田川御用日記」 藤原緋沙子 著
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受講者の発言を増やしたい

昼は「うそば」
昼食は、冷そーめん、冷そば、冷うどん、また冷そーめん
毎日、乾麺をゆでて食べる
でも、代り映えしないから、考えた
時間差でゆでて、「うそーめん」、これは色が一緒で今一
そこで、「うそば」、けっこう美味そうで
食べてみたくなりませんか
作り方、10分セットして、乾うどん投入
残り五分で、乾そばを追加投入、それだけ
先週の土曜日、「古文書に親しむ」2講座を実施した。いつも感じていたのだが、金谷の講座は、まきのはら塾の「古文書解読を楽しむ」講座に比べて、受講者の発言がほとんど無くて、どうすれば発言を増やせるかと、考えていた。
まきのはら塾の講座は、故中村肇氏の受講者だった人も居て、また牧之原の事は、受講者の方が詳しいので、皆んなが色々と発言してくれる。気づくと、こちらが聞き役になっていることさえある。
今回、経験者講座で、明治時代のお坊さんの手紙(山田家文書)を扱った。課題を思いつくのが遅く、時間切れで、解読の中に多くの疑問を残したまま、講座に臨んだ。ところが、疑問を残した分、受講者の発言がたくさん出て、楽しい講座になったと思った。これがコツなのかもしれないと思う。つまりは、受講者の発言を封じていたのは、自分だったのだろう。
次回からは、テキストの進みは遅れても、受講者の発言を増やせるように、工夫しようと思う。
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7月17日 午後、金谷郷土史研究会出席。
次回、自分から言い出して、T家古文書の話をすることになる。
7月18日 午後、掛川文学講座受講。講師に「硯石日記 二」の解読を渡す。
「硯石日記」に、日々の天候が記されているのは貴重だと聞く。
四まで解読が終わったら、図書館に入れるように言われた。
掛川図書館や県中央図書館などへ。
7月19日 午後、駿河古文書会出席。静岡は金谷より、3、4℃気温が高い。
36℃から37℃ほど。吹く風が熱い。
7月20日 午前、金谷宿大学「古文書に親しむ(初心者)」講座
午後、金谷宿大学「古文書に親しむ(経験者)」講座
今月も講座は今日ですべて終る。今日の一日二講座はきつい。
帰宅後、午睡。
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読書:「我、言挙げす 髪結い伊三次捕物余話」 宇江佐真理 著
読書:「沈黙の終わり 上」 堂場瞬一 著
読書:「沈黙の終わり 下」 堂場瞬一 著
読書:「返り討ち 剣客太平記」 岡本さとる 著
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「慶應四年日録/徳元」を読む 77

散歩道の、紅葉するホウキギ
「慶應四年日録/徳元」の解読を続ける。
十七日 晴れ
右の義、地方同勤へ、右かくの如くやの旨、申し出候処、奇特(きとく)の義、
右の義、地方同勤へ、右かくの如くやの旨、申し出候処、奇特(きとく)の義、
一同承知致し候。瀧脇丹後守様、御領知御移転の由にて、払い物もこれ有る
やの趣に付、罷出候処、未だ競りに出し候義にも至り申さざる旨に付、
引き取る。川除け見廻り戻り、出勤。会所、盆前の払い出し勘定、取り調べ
致し候。丸子宿年寄四平殿、参られ候間、晩一酒、浄瑠璃致し候。由比宿
全助も参られ候。
十八日 雨
出勤取り調べ致す。丸子宿四平殿、一作方へ一泊致す。酒席の内、
平松甲斐権助様、江尻宿へ御越し御泊りの由に付、直様(すぐさま)、川役へ
出勤取り調べ致す。丸子宿四平殿、一作方へ一泊致す。酒席の内、
平松甲斐権助様、江尻宿へ御越し御泊りの由に付、直様(すぐさま)、川役へ
帳付両人、差出し申し候。
十九日 曇り、晴れ
平松様、江尻宿御滞留の由の処、俄かに当宿御越しに相成り御泊り。
平松様、江尻宿御滞留の由の処、俄かに当宿御越しに相成り御泊り。
川の義に付、御権威を以って、仰せられ候に付、恐怖の余り手違い出来、
御支配御出役、高橋泰蔵様御越し、御取り成し下され候て、事済み
相成り申し候、丸子四平、全助、御出役様とも、一同一酒致す。
渡辺平七一条に付、儀兵衛殿へも談じ候趣、一作申す事に候。
(つづく)
渡辺平七一条に付、儀兵衛殿へも談じ候趣、一作申す事に候。
(つづく)
読書:「大山まいり 取次屋栄三」 岡本さとる 著
読書:「もんなか紋三捕物帳」 井川香四郎 著
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「慶應四年日録/徳元」を読む 76

裏の畑のピラカンサ
雑草だらけの裏の畑、鳥が種を運んだのか
ピラカンサが秘かに枝を伸ばして
真っ赤な実をたわわにつけた
「慶應四年日録/徳元」の解読を続ける。
十日 晴れ
事業取調べ。
事業取調べ。
十一日 晴れ
稲虫付き候間、身延三光とかへ代参、龍爪山へ代参致したき趣き。右は先年、
※ 身延三光(みのぶさんこう)➜ 身延山久遠寺奥之院へ登る途中にある大光坊の三光堂のこと。三光天子(大明星天子・日天子・月天子)像を安置。
小前にてもそれぞれ差し出し、その余、地方にても差し出し候、代参御祈祷の
稲虫付き候間、身延三光とかへ代参、龍爪山へ代参致したき趣き。右は先年、
※ 身延三光(みのぶさんこう)➜ 身延山久遠寺奥之院へ登る途中にある大光坊の三光堂のこと。三光天子(大明星天子・日天子・月天子)像を安置。
小前にてもそれぞれ差し出し、その余、地方にても差し出し候、代参御祈祷の
類例もこれ有り候間、右様相願う趣に付、然るべく相頼む旨、地方(じかた)
年番へ申そ答え置き候。出勤取調べ致す。
十二日 晴れ
出勤。五月、六月、両月の分、差引勘定目録、相仕立つ。
晩、鰻飯に致し候。
出勤。五月、六月、両月の分、差引勘定目録、相仕立つ。
晩、鰻飯に致し候。
十三日 雨、大雷鳴
事業預り金、宿方へ相渡し、賄い致し候。
事業預り金、宿方へ相渡し、賄い致し候。
十四日 曇り、雨、小雷
事業。
事業。
十五日 雨、小雷
宅営致し候。
宅営致し候。
十六日 曇り
右同断。川施餓鬼出張る。東見付往還、雨水吐け宜しからず候間、海の方へ
※ 川施餓鬼(かわせがき)➜ 水死人の霊を弔うために、川岸や舟の上で行う施餓鬼供養。
吐き方の処、見積り。
(つづく)
右同断。川施餓鬼出張る。東見付往還、雨水吐け宜しからず候間、海の方へ
※ 川施餓鬼(かわせがき)➜ 水死人の霊を弔うために、川岸や舟の上で行う施餓鬼供養。
吐き方の処、見積り。
(つづく)
読書:「罠には罠 ご隠居は福の神 12」 井川香四郎 著
読書:「風の市兵衛」 辻堂魁 著
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「慶應四年日録/徳元」を読む 75

ススキに溢れた大代川
昨日、散歩で大代川の休憩所で、会社の後輩だったM君に会った。近くに住みながら、何年振りだろう。休憩所はM君のボランティアグループが作ってくれたもののようだ。昨日は、花壇の水やりを一人でやっていた。休憩所は有難く、散歩のゴール近くにここへ寄り、一休みする習慣が出来た。同行の女房を先へ返し、M君と会社の同僚だった人達の消息など、暗くなるまで話した。
今日の散歩では、女房の同級生がやっている、リンゴ園に立ち寄り、ちょいキズのリンゴを一袋買って帰った。
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「慶應四年日録/徳元」の解読を続ける。
「慶應四年日録/徳元」の解読を続ける。
七日 雨、曇り
帰宅致す前、儀兵衛殿願いの義は、積りに相成り、宿方一同の方にて、由比宿
よりも詫び書き差し出し候はず。もっとも、紺屋町公事方、坂田芳助様
よりも、丸子宿年寄四平へ扱い申し付け候に付、談事の上。
八日 曇り、雨
休息致し候処、同勤宇助殿、昨夜死去、今日葬送の由に付、悔(くや)みに
出づ。同勤の義に付、上下(かみしも)着用、相願いたき旨に付、上下にて葬送致し候。稲虫(いなむし)送りに付、罷り出で候。
※ 稲虫(いなむし)➜ 稲の害虫の総称。チョウ、ガ類の幼虫、ウンカ、ヨコバイ類、バッタ類など種類が多い。
※ 稲虫送り(いなむしおくり)➜ 虫おくり。稲の害虫を追い払う呪術行事。たいまつをともしたり、実盛とよぶわら人形を担いだりして、鉦・太鼓をたたいてはやし、村境まで送って行く。
昨夜、七倍五割増、宿助郷割合方の義、松村忠四郎様御役所より仰せ渡され
の趣、品川宿よりも請印帳相廻り候処、右の当最寄(もより)六ヶ宿、太政官へ
御伺い済み。先般、仰せ渡されの義これ有り候間、如何(いかが)に存じ、
請書仕らず。出役先へその段申し遣わし候。今晩。稲虫送り致し候。
九日 雨、坤風(ひつじさるかぜ)、晴れ
※ 坤風(ひつじさるかぜ)➜ 南西の風。
地方(じかた)出会、相談の義は、当夏自普請(じぶしん)、捨石繕(つくろい)、その外の処、
※ 自普請(じぶしん)➜江戸時代の普請形態の一。農民が費用をだして堤防の築造・修理、橋梁の掛替などを行うこと。
※ 捨石(すていし)➜ 堤防、橋脚などの工事で、水底に基礎を造り、堤防の崩壊を防ぎ、また水勢をそぐために水中に投入する石。
相談の上、見積り、請負人へ相渡し候積り。昼より出勤。六月十五日迠、
日締め帳仕訳当り、一酒。今晩、母横砂へ出づ。妻も観音様へ参詣に
遣わし候。宿方にて一同一酒の節、扇子屋宇兵衛へふとん、肝煎(きもいり)
方相頼み候。
※ 肝煎(きもいり)➜ あれこれ世話をすること。斡旋(あっせん)すること。
(つづく)
読書:「強奪 八丁堀「鬼彦組」組激闘篇 」 鳥羽亮 著
読書:「ぼんぼん彩句」 宮部みゆき 著
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「慶應四年日録/徳元」を読む 74

渋柿と謎の実
裏の畑であだばえで成った渋柿の内、干柿に適さない熟れたものを、
10数個そのまま置いて熟させたところ、渋が抜けて、
とろとろの甘柿になった。(写真左)食べると甘くて美味しい。
小さい渋柿は、干柿にしないで、こんな食べ方も悪くない。
写真右は今朝、女房が裏の畑に成っていたと、
採ってきた黄色い実。植えた覚えもない。
想像するに、夏にマクワウリを買ってよく食べていたから
捨てた種が目を出して、今頃実を付けたのかもしれない。
雑草だらけの裏の畑には色々と驚かされ、
楽しませて貰っている。
昨日は、金谷宿大学、古文書解読2講座を実施した。経験者コースの出席者が少なくて、少し心配であった。
今日、午後、少し長く散歩した。大代川の土手で、何人かの近所の人に出会った。皆んな頑張って歩いている。
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「慶應四年日録/徳元」の解読を続ける。
「慶應四年日録/徳元」の解読を続ける。
七月朔日 曇り、晴れ
今日出勤、取り調べ致すべきの処、洞兵病見舞に出で候内、追々衰弱に付、
帰り候様にも至り申さず。これにより、家内見取り居候内、終に病死致し
候に付、親類へ知らせ書き致し遣わし候。夕刻帰宅。
二日 曇り、晴れ
当年、八木間村前へ、両村触れ、川除け出し分、見分。洞兵方へ出で、
跡相続方の処、談示の上、弟五兵衛へ順養子にて申し談示。
※ 順養子(じゅんようし)➜ 弟が実兄の養子となること。また、その養子。
三日 晴れ、曇り、雨、雷、晴れ
昼後よりも出で、洞兵葬送出会(しゅっかい)。出店(でみせ)、吉兵衛病気に付、
看病人相雇い遣わし。
四日 晴れ、曇り
儀兵衛殿と、渡辺国蔵一条に付、由比宿郷右衛門と談判中、粗意(そい)
※ 粗意(そい)➜ 大まかな意向。
行き違いの義、出来候に付、右宿方同勤ども罷り出で、談判の積りに付。
今般、田安様へ郷村人別、御引き渡し請印、かたがた、地方(じかた)にて
罷り出で候様、申され候に付、出役致し候。
五日 晴れ、雨
右手続き書控え致し、丹平方へ出す。
六日 雨
御役所へ出で、請印致す。尚又、御番所へ出で、仰せ渡され、請印致し候。
(つづく)
読書:「海より深し 取次屋栄三」 岡本さとる 著
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「慶應四年日録/徳元」を読む 73


庭のキンモクセイ
畑の渋柿、残りは57個あって翌日に加工を終えた。二年目の渋柿の木は122個で、初年の木の51個を加えて、173個の干柿が出来た。あと二日ほどで干し上がる。
明日の金谷宿大学、2講座の準備に丸二日ほど掛かった。今日の午後、金谷郷土史研究会に出席した。島田市博物館の学芸員、篠ヶ谷路人氏の、駿河山遺跡発掘の話を聞いた。出席者6人のために、お話しして頂き、感謝であった。
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「慶應四年日録/徳元」の解読を続ける。
「慶應四年日録/徳元」の解読を続ける。
廿八日 雨
薩州様、馬荷物、当宿へ御滞留にて、日割りに附け送り候処、今日にて、
荷物、御人数とも、一ㇳ切に相成り申し候。今日、一作殿出府、書き上げ物
持参。この間、非常の事これ有り候に付、心信節句致し候。出勤、神詣で。
当夏、川除け普請、出来栄え見分致し候。
廿九日 晴
昨日、出来栄え川除け見分致し候に付、今日地方(じかた)へ出で、相談の上、
※ 地方(じかた)➜ 江戸時代、町方に対して、農村のこと。転じて、農村における民政一般をいう。
繕(つくろ)い所、石、坪など、取極め候積りの処、庄兵衛殿も暑気(あつけ)の
※ 暑気(あつけ)➜ 暑さのために病気になること。あつさあたり。しょきあたり。
由。一作殿も出府。これにより、追ってに致し候積り。洞兵、難病の由。
出勤。五月中、日締め算当(さんとう)。薩州様、目録頂戴の分にて、日待ち
※ 算当(さんとう)➜ 勘定すること。計算しておよその見当をつけること。
致す。作米拾八俵、小島友吉殿へ一八にて売渡し候。
(つづく)
読書:「公方 鬼役 二十七」 坂岡真 著
読書:「菜の花月 おっとり聖四郎事件控 8」 井川香四郎 著
読書:「美女競べ 三人佐平次捕物帳」 小杉健治 著
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「慶應四年日録/徳元」を読む 72

今年も干柿作り始める
手前、焦げ茶色の細身の干し柿は、今年から実を付けたもので、
昨日加工して一日干したもの、51個。
ミカン色のやや丸っぽいのは、二年目の柿で、
今日は65個加工したばかり。明日もまだ残りがある。
何れも植えたものではなくて、自然に芽を出して実を付けるまでになった。
ことわざ通りであれば、8年かかっているはずだ。
よくも無事に育ったものだ。
実はまだ実を付けていないが、渋柿の同類の木はもう一本ある。
13日、金曜日は駿河古文書会で、静岡へ行く。
14日は金谷宿大学の歴史講座に出席。磐田市見附の町衆のはなし。今川の頃、見附の町衆は十年間ほど、自治が行われたという話。興味深い。
15日が竹下大井神社の秋祭り。子供みこしが廻って来るかと思い、祝儀を準備していたが、今年も来なかった。川向こうの番生寺の大井神社も、同じ秋祭りで、一日お囃子や掛け声が聞こえていた。
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「慶應四年日録/徳元」の解読を続ける。
「慶應四年日録/徳元」の解読を続ける。
廿七日 晴れ、曇り
出勤。御用留、写し。昨夜、田安様御船、清水湊へ御着船にて、駿府御城、
出勤。御用留、写し。昨夜、田安様御船、清水湊へ御着船にて、駿府御城、
御請け取りに参り候由。御役々様方、今日、駿府へ御越し相成り候趣にて、
郷宿、村役人ども御出迎え致し候由。右に付、郷村御引き渡しに相成り候
趣にて、紺屋町御役所も、今日切りの由。これにより、儀兵衛殿出願一条
の義も、表向きには御取り上げもこれ無し。これにより、昨夜、吉野三五
郎様よりも、平右衛門、一作、宿内取り締り向きの義、申し談じたき趣にて、
御書付参り候に付、十右衛門義は、斬罪の御届けのみにて帰り、一作殿、
帰宅由に付、出で、書上物の間中の義、咄し、宿内へ泊りこれ有り候。
金物商人、薩州様御兵卒の内にて御尋ねの処、胡乱(うろん)の義これ有り、
※ 胡乱(うろん)➜ 正体の怪しく疑わしいこと。
殊の外、難しき事件にも申すべきかの処、出生の次第、とくと相糺し候処、
如何(いかが)致す義もこれ無く、これにより、宿方にて、段々申し上げ候て、
御聞き済ましこれ有り候。
(つづく)
読書:「失踪願望。 コロナふらふら格闘編」 椎名誠 著
読書:「遠火 警視庁強行犯・樋口顕」 今野敏 著
読書:「潮来舟唄 小料理のどか屋人情帖35」 倉阪鬼一郎 著
読書:「暗殺 交代寄合伊那衆異聞 21」 佐伯泰英 著
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「慶應四年日録/徳元」を読む 71

庭のチェリーセージ
昨日午後、まきのはら塾古文書講座を行った。終ってから、受講生のNさんと話し込んでいて、白板用のペンの入った箱さら、持ち帰ってしまった。今日の午前中に会場の榛原センターまで、返却に行く。
テレビが壊れて、この際、4Kテレビ替えて、今日設置が終わった。
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「慶應四年日録/徳元」の解読を続ける。
「慶應四年日録/徳元」の解読を続ける。
廿六日 大雨
昨日、御出立(しゅったつ)相成り候、薩州様御人数の内、金子(きんす)紛失の
次第、昨日、宿にて弁金致し候処、盗取人(ぬすっと)相分り候趣にて、
※ 弁金(べんきん)➜ 弁償金。
壱人縄目に及び、籠に乗せ、今朝、当宿へ参り、仰せられ候に付、昨日、
※ 縄目(なわめ)➜ 敵などにつかまって縄で縛られること。
金子紛失致し候義に付、宿方へも格外の迷惑相掛け候処、賊人数の内に
※ 格外(かくがい)➜ 並はずれていること。
これ有り候間、右を召し連れ参り候間、当宿にて斬罪に行われ候に付、
※ 斬罪(ざんざい)➜ 首をきる刑罰。うちくび。
右場所の義、その宿にて差図致しくれ候様、御談(はなし)に付、早速、寺院
相頼み候て助命の処、相願い候えども、今般の官軍の義、天子の御軍令に
相背き候に付、任じ難く、これにより相断る旨にて、御聞き届けこれ無く、
勝間浜にて斬罪に相成る。首、口書(くちがき)とも、海道へ相晒(さら)し候
※ 口書(くちがき)➜ 江戸時代、被疑者などの供述を記録したもの。
はずの処、右御免相願い候て、直(ただち)に首取り置きに相成り、
口書も建て申さず候。右に付、御役所へもその段御届けとして、
同役十右衛門殿出府。追って儀兵衛殿、一条、一応差し添えの義、
頼み遣わし申し候。
(つづく)
読書:「甘露の雨 おっとり聖四郎事件控 7」 井川香四郎 著
読書:「怨霊 三人佐平次捕物帳」 小杉健治 著
読書:「はぐれ忍び 江戸の御庭番 5」 藤井邦夫 著
読書:「福を呼ぶ賊 八丁堀「鬼彦組」組激闘篇」 鳥羽亮 著
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