平成18年に60歳を迎える。六十と縦に書くと傘に鍋蓋(亠)を載せた形である。で、「かさぶた(六十)日録」
かさぶた日録
「水濃徃方」の解読 75
(ワクチン接種会場そばのノウゼンカズラ)
夕方、女房の第1回目のワクチン接種に付いて行った。帰宅後、2回目は来月13日に予約できた。これで夫婦ともにワクチン接種の目途が立った。その頃には、ワクチン接種が進んで、陽性の発生が激減することを期待したい。そして、オリンピックだ。人生を掛けて、オリンピック出場までこぎつけた選手たちに、是非ともオリンピックの場を残して上げてほしい。どうせ観戦はテレビだから、無観客だろうが、観客制限があろうが構わない。
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「水濃徃方」の解読を続ける。
人の生れつき、様々にて、心短く腹悪(あ)しきものは、主人に対しても、怒(いか)れる色を表わし、無礼の詞(ことば)をも云う。また生れつき、ぬるく遅き者は、万ず云う甲斐なく、心に叶わざる事、多かるべし。斯様(こうよう)の者も、さるべきよし有りてこそ、家の内の者とはなりたるらめ。
※ 生れつき(うまれつき)➜ 生まれたときから備わっていること。 また生まれたときから、ある性格、能力などを持ち続けていること。
※ 斯様(こうよう)➜ このよう。かよう。
※ らめ ➜(現在推量の助動詞「らむ」の已然形。)だろう。
追出したらんも不便(ふびん)の業(わざ)なりと思い取りて、様々に賺(すか)して、何とぞ、世を渡る活計(たつき)をも知らせて、しかな上、凍(こご)ゆる苦し
みをも免れねと、深く憐(あわれ)みて云い教えるを、人、面倒をみるとは云うなり。この心を大きに用うれば、仁とも申し侍るべし。仏の大慈大悲とても、この理(ことわ)りの外、あるべからず。
※ 賺す(すかす)➜ 相手をうまくその気にさせる。おだてる。
※ 活計(たずき)➜ 生活の手段。生計。
※ しかな ➜ 貧窮するさま。
※ 大慈大悲(たいじたいひ)➜ 広大無辺な仏の慈悲のこと。大慈悲。
(「水濃徃方」つづく)
読書:「三谷幸喜のありふれた生活 16予測不能」 三谷幸喜 著
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