ほそかわ・かずひこの BLOG

<オピニオン・サイト>を主催している、細川一彦です。
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夫婦別姓:反対が容認を上回る

2013-04-02 08:55:56 | 家族・家庭
 内閣府が昨年24年12月に実施した「家族の法制に関する世論調査」において、選択的夫婦別姓導入に向けた民法改正について、「法改正の必要はない」と答えた人は36・4%。「改正してもかまわない」と容認する人の35・5%をわずかに上回った。
 調査は成人男女5千人を対象に実施され、回収率は60・8%だった。今回で4回目になる。
 容認は、平成13年の調査で42・1%、18年の調査で36・6%、今回は35.5%と減少傾向にある。反対が容認を上回ったのは、平成8年の第1回以来である。
 選択的夫婦別姓法案は、永住外国人への地方参政権付与法案、外国人住民基本法案、人権侵害救済法案とともに、日本解体4法案である。これらの法案は、日本の家庭、社会、国家を解体する強力な爆弾である。
 そのうち、選択的夫婦別姓法案は、わが国の伝統である夫婦同姓を崩し、個人を単位とした家庭に変造する。家族より個人を重視した制度・慣行を促し、家族の絆を壊すおそれがある。またそれによって、日本の社会でシナ・朝鮮という別姓文化からの外国人移民が生活・行動しやすい環境に変造する作用も持った法案である。私は、強く反対する。
 夫婦別姓で、最も苦しむのは子供だろう。夫婦別姓は、必然的に親子の間で姓が異なる「親子別姓」をもたらす。父母の姓が違う。親と自分の姓が違う。そういう事態は、子供の心理に悪影響をもたらす。家族的アイデンティティがあいまいになる。思春期には、いじめやからかいの対象になることも予想される。
 夫婦別姓論は、マルクス=エンゲルスのコミューン論に始原を持つ。その構想をレーニンがソ連で実施した。家庭と社会に混乱を生むだけに終わったが、観念としては生き残り、共産主義者やフェミニストの脳裏に棲みついている。
 結婚後、旧姓を使用しなければ社会生活において不便な人はいる。そういう人のためには、旧姓を通称として使用できるよう、法的整備をすればよい。また戸籍法を改正し、戸籍に旧姓も併記できるようにする方法もある。
 徐々にではあるが、選択的夫婦別姓の導入に向けた民法改正は必要ないという考えの人が増えつつあることを歓迎するとともに、漠然と容認の意見を持っている人たちに、わが国に夫婦別姓を導入することの危険性を、さらに知らしめよう。
 以下は関連する報道記事。

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●読売新聞 平成25年2月16日

夫婦別姓、反対派が容認派上回る…内閣府調査
読売新聞 - 02月16日 20:30

 内閣府は16日、昨年12月に実施した「家族の法制に関する世論調査」の結果を発表した。
 希望すれば夫婦がそれぞれ結婚前の姓を名乗ることができる「選択的夫婦別姓」導入に向けた民法改正について、「法改正の必要はない」と答えた人は36・4%で、「改正してもかまわない」と容認する人の35・5%をわずかに上回った。
 容認派は、2001年の調査では42・1%、06年は36・6%で、減少しながらも反対派を上回っていたが、今回は逆転した。このほか、「夫婦は必ず同じ姓を名乗るべきだが、結婚前の姓を通称として使えるように法改正するのは構わない」と答えた人が24・0%(06年は25・1%)だった。
 選択的夫婦別姓は、法制審議会(法相の諮問機関)が1996年に導入を答申したが、法改正には至っていない。今回の調査で、導入の機運が高まっていないことが浮き彫りとなった。
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参考資料
・内閣府のサイト「家族の法制に関する世論調査」
http://www8.cao.go.jp/survey/h24/h24-kazoku/index.html

関連掲示
・拙稿「夫婦別姓の導入に反対しよう」
http://homepage2.nifty.com/khosokawa/opinion03b.htm
・拙稿「夫婦別姓反対国民大会の報告」
http://blog.goo.ne.jp/khosogoo_2005/d/20100321
http://blog.goo.ne.jp/khosogoo_2005/d/20100322

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2 コメント

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Unknown (通りすがり)
2013-04-02 10:32:57
必要がない人が「自分に必要ない」というのは構わないと思いますが、必要としている人がいるから議論されているのであって、「必要ない」とかいうのは、傲慢以外の何物でもありませんね。

そういう人がいることで、日本が分断され、解体されるんじゃないですか?

そもそも、科学分野で夫婦別姓は当たり前。日本は科学立国。選択的夫婦別姓反対は、国賊です。
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>通りすがりさん (ほそかわ)
2013-04-02 14:39:24
「国賊」とは聞き捨てならない言葉です。
「国賊」とは国を乱す者、国に仇する者をいいますが、夫婦同姓を維持したいと考える人たちは、日本の伝統的な家族のあり方を大切にしようと考える人たちであって、国賊などではありません。
逆にわが国にシナ式やコリア式の夫婦別姓を持ち込もうとする人たちの中にこそ、国を乱そうとする者がいます。
ところで、「科学分野で夫婦別姓は当たり前。」というのは、何を言わんとしているのでしょうか。
「日本は科学立国」という点から、「科学」は自然科学を意味するのだろうと思いますが、自然科学という「分野」なのか、自然科学の「分野」なのか。また、何を根拠にその「分野」では夫婦別姓が「あたり前」というのか。それが「あたり前」とあなたが思うような理論を述べている代表的な科学者の氏名と出典を明らかにして、その根拠を説明してください。
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