ほそかわ・かずひこの BLOG

<オピニオン・サイト>を主催している、細川一彦です。
この日本をどのように立て直すか、ともに考えて参りましょう。

鳩山首相は南京に行くべからず

2010-01-08 17:27:16 | 時事
 新年を迎えて私が最初に衝撃を受けたニュースは、中国共産党政府が鳩山首相の南京への訪問と胡錦濤国家主席の広島への訪問を、日本政府筋に非公式に打診していたというニュースである。鳩山首相に南京を訪問させ、現地で「南京大虐殺」の謝罪をさせ、対日関係を中国主導で進めるのが目的だろう。時期は首相が上海万博で上海を訪問する6月の可能性が高いという。
 「南京大虐殺」は、南京陥落における事件を極端に誇張して作り上げた反日宣伝工作である。あらゆる点から検証して、10万人単位の虐殺はありえない。東京裁判で殺戮を見たと証言した証人は、歩哨が誰何して逃亡した者を射殺した合法的な殺人1例を見ただけだった。大虐殺の記録とされてきた写真143枚を徹底的に検証した結果、証拠となる写真は1枚もなかった。それゆえ、「南京大虐殺」は、史上他に類例を見ないほど悪質な誇張宣伝である。しかし、中国共産党政府は「南京大虐殺」説を反日プロパガンダに徹底的に利用し続けている。わが国の政府が「南京大虐殺」説の虚偽捏造を検証することなく、中国共産党政府の招請に応じて鳩山首相の南京訪問を進めるならば、対日工作の罠にはまることになる。
 鳩山氏は、中国共産党政府に対し、「友愛」を理念とする外交を行っている。氏の中国認識の根底には、東京裁判史観、日本悪玉史観がある。近代の日本はアジア諸国を侵略し、虐殺・略奪したという歴史観である。だから、謝罪・贖罪・賠償が外交の基本姿勢となる。村山談話の踏襲による歴史認識・歴史教育、河野談話による慰安婦への謝罪と個人補償、国立国会図書館に恒久平和局を設置、靖国神社に閣僚の参拝を禁止等が、その具体策である。こうした対中外交は、自民党が行ってきた土下座外交、謝罪外交を極端に推し進めるものである。さらに鳩山氏が日本国の首相として南京を訪問し、何の根拠もなく謝罪すれば、国家最高指導者が自らわが国を決定的に貶めることになる。その際の悪しき効果の大きさは、村山談話・河野談話の比ではない。
 日本人の誇りを守るため、良識ある日本人は、鳩山首相の南京訪問を、断固阻止しなければならない。
以下は、報道記事とシナ系日本人評論家・石平氏の見解。

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●読売新聞 平成21年1月6日

首相が南京へ・胡主席は広島へ…中国が打診
http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20100106-OYT1T00736.htm

 【北京=佐伯聡士】中国が、日中間の国民感情の改善に向けて、今年6月ごろ、鳩山首相の中国江蘇省南京への訪問を招請する代わりに、11月ごろに胡錦濤国家主席の広島訪問を検討し、日本政府筋に非公式に打診していたことがわかった。
 複数の日中関係筋が6日、明らかにした。中国は「南京事件」が起きた南京への訪問を戦後の現役首相として初めて実現させることで、東シナ海のガス田の共同開発や中国製冷凍ギョーザ中毒事件などの懸案を先送りしたまま、中国主導で対日関係を進める狙いだ。
 日中首脳の相互訪問は今年、4月ごろに温家宝首相の訪日、上海万博のジャパンデーが開かれる6月12日ごろに鳩山首相の訪中、11月に横浜で開かれるアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議に合わせて胡主席の訪日がそれぞれ計画されている。このうち、鳩山首相の南京訪問招請は上海訪問に合わせる可能性が高いという。
 同筋によると、中国側は鳩山政権との間で「戦略的互恵関係」を強化していく上で、「日中双方の国民感情の改善が欠かせない」とみている。政権発足以来、中国重視姿勢を打ち出しているのを機に鳩山首相が南京を訪問し、先の戦争への「深い反省の意」を示してもらうことで対日感情の改善につなげる狙いだ。
 一方で中国は、胡主席が被爆地の広島を訪れ、戦争被害者としての日本の立場にも理解を示すことで、日本の対中感情の改善にプラスになると判断している。
 日本政府筋は「南京事件の犠牲者数は日中間の争点になっている。首相の訪問が実現できるかどうか、最後は政治判断になる」と慎重に受け止めている。
(2010年1月6日14時31分 読売新聞)

●石平氏の警告~「阻止すべき中国政府の大いなる陰謀」

 中国政府は最近、日本の政府筋に対して、今年6月ごろ、鳩山首相の中国江蘇省南京への訪問を招請する代わりに、11月ごろに胡錦濤国家主席の広島訪問を検討するような「相互訪問案」を非公式に打診していたことが複数の新聞報道によって明らかにされた。
 鳩山首相が南京へ行く、その代わりに胡錦濤は広島にくる、形的には一見、立場の釣り合うような「対等的首脳外交」であるかのように見えるが、よく考えてみればまったくそうではない。
 この「相互訪問案」はむしろ、日本を一方的な不利な立場に追い込もうとする中国の大いなる陰謀であろう。
 考えてみよう。
 胡錦濤主席は広島を訪問するのには中国にとって得るところがあっても損することは何もないはずである。広島に原子爆弾を落としたのはアメリカ人だから、中国には何の責任問題も生じてこない。
 胡主席はむしろ意気揚々と広島に乗り込んで被爆民にたいする同情を示すことによって日本国民の好感を買い、ついでに日本人の反米感情にでも火をつけて日米同盟に楔を打ち込むこともできるからのである。
 それに対して、鳩山首相が南京へいく意味は全然違うのである。
 いわゆる「南京大虐殺」はもともとウソであるが、中国ではそれが事実として捉えられていて、日本こそが「大虐殺の犯罪者」であるとされている。
 そして日本国内にも、中国側のこうした言い分を認めている人が大勢いる。
 このような状況下で、もし日本国の首相は南京へ行って、例の「南京大虐殺記念館」でも訪問すれば、それ自体はすなわち「謝罪の旅」となってしまい、日本国はそれで、国家として「南京大虐殺」を事実として認めて、それにたいする責任を負うことになるのである。
 つまり、鳩山首相は南京の土を踏んだこの瞬間から、日本国と日本民族は「殺人者」としての烙印を捺されてその「原罪」を未来永劫に背負っていかなければならない。
 そして、この一件の後には、今の民主党政権は、その存続する限りにおいては外交上で中国と対等的に渡り合う力を完全に失ってしまい、中国の言いなりになっていくしかない。
 言ってみれば、南京と南京大虐殺記念館への鳩山首相の訪問は、日本にとっては「謝罪の旅」であると同時に「降参の旅」でもあるのだ。
 鳩山首相が南京大虐殺記念館で頭でも下げていれば、その瞬間はすなわち、日本国の中国への降伏儀式であるに他ならない。
 中国副主席との天皇陛下の特例会見を強要した一件から始まった中国への日本の隷属化は、それでさらに大きな一歩を進むことになるのであろう。
 それこそが、中国政府の巧妙な陰謀の目的であるに違いない。
 それを阻止する為には、われわれは今から問題の重大さを十分に認識して、鳩山首相の南京訪問を断固として阻止しなければならないと思う。
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関連掲示
・拙稿「南京での『大虐殺』はあり得ない」
http://homepage2.nifty.com/khosokawa/opinion06b.htm