ストレスフリーの資産運用 by 林敬一(債券投資の専門家)

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フィクストインカム投資入門 その2.米国債ミニ知識 

2011年04月19日 | 資産運用 
昨日、米国債について格付機関のS&P社が、将来の見通しを安定的からネガティブに変更しました。格付け自体は変更されていませんが、2年以内に格下げの確率が3分の1以上あるとの意味合いです。財政赤字への対処策が、見えてこないのが最大の理由です。格付けに関しては、また別途勉強しましょう。

さて、債券投資の話に戻ります。まずは米国債を例にとります。

米国債の呼称はいろいろありますが、米国政府管轄の以下のサイトに行くとすべてが説明されています。すみません、英語です。
The U.S. Department of the Treasury Bureau of the Public Debt   http://www.treasurydirect.gov/about.htm

概略以下の3つの呼び方です。

発行年限別の呼称
1年以下;T-Bill
2-10年;T-Note
30年;T-Bond

日本の証券会社ではこうした区別はしていなくて、一律米国債と呼ばれます。

売買方法など
・日本の証券会社を通じて、外国債券管理口座を開設し行う
・買った債券はいつでも自由に時価で売却可能
売買手数料なし
部分売却可能
・売買単位はだいたい1,000ドル
流動性が高い。売買において一番大事なことです。世界が引っくり返るほどの大事件が生じても、米国債だけは必ず売買ができます。


発行形式;券面はなく、すべて登録債で一元管理されています

通常国債;クーポン(利札)がついていて、金利は半年ごとにもらえます

ディスカウント債;クーポンはなく、そのかわりに元本が償還まで成長していきます。ディスカウント債は、証券会社が元本とクーポンを勝手に剥がして別売りしたものです。PO、Principal Onlyとも呼ばれます。

IO;元本をはずした金利だけの債券です。Interest Onlyと呼ばれます。

インフレ連動債;変動利付き債で、利率はインフレに連動します。予想インフレ率という言葉があります。将来のインフレを、投資家がどう考えているかということですが、期待インフレ率はこのインフレ連動債の金利を参照しています。








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