世界遺産と日本/世界の町並み w/IT

世界遺産と日本/世界の個性的な町並みをITを交えた筆致で紹介します。

キリストゆかりのナザレは内陸ですがポルトガルのナザレは長い砂浜とどこまでもつながる大西洋の眺望です(ポルトガル)

2021-03-07 08:00:00 | 世界の町並み
 中国と韓国の田舎を紹介してきましたが、今回はヨーロッパの田舎というと字がそぐわないのですが漁村の一つを紹介します。地球上で都会はごく一部なので、ほとんどの場所は田舎になってしまいますが、何らかの特色で魅力があって観光客などを引き付ける田舎はさほどは多くないのかもしれません。今回は、ヨーロッパの西の端にあるポルトガルの漁村のナザレを紹介します。

 ナザレはポルトガルの中央部の西の端、太平洋に面した漁村で、リスボンの北100kmくらいに位置しています。ナザレには鉄道駅は無く、リスボンから高速バスで2時間ほどかかるようです。筆者はリスボンの北にあるいくつかの世界遺産の教会などを回る現地発着ツアーの昼食の場所として、おまけのように立ち寄った場所でした。

 
 ナザレという地名はパレスチナにあってキリストが幼少期を過ごした場所として有名ですが、ポルトガルのナザレは4世紀にパレスチナのナザレからマリア像が持ち込まれたことに由来するそうです。さてポルトガルのナザレは、絵のように美しい長い浜辺を持つ海辺の村として、特に夏場は多くの観光客を集めています。大西洋にじかに面しているため、大きな波が打ち寄せ、サーフィンにはもってこいとのことですが、荒い波の打ち寄せる海岸で遊んでいる多くの子供も含めて海水浴客の姿を見ました。

 
 
 海岸の北の端にはファロルという岬が突き出し、景色に変化を与えています。この岬に続く標高110mの高台はシテオと呼ばれケーブルカーで上れますが、自由時間があまりなく、頂上のノッサ・セニューラ・ダ・ナザレ教会は見損ねました。ただ、レストランと駐車場が離れていたのか、みんなで町を散歩したのか記憶が定かでないのですが、海岸から少し入った町並みもなかなか美しく、礼拝堂の壁にはさすがにアズレージョで飾られていました。

 
 海岸には多くのテントが並び、海岸の通りに面したレストランも軒を連ねていて、そのうちの一軒でツアーの一行と一緒にヒラメのフライの食事をしました。このツアーの参加者は英語組とスペイン語組とから構成され、それぞれにガイドが付きました。昼食のテーブルでは英語組だけでなくスペイン語組のメンバもいましたが、コミュニケーションは無理でした。

 高台にあるシテオは16世紀ごろから始まった海賊の難から逃れるためだったようです。海賊の中で特に恐れられたのが、北アフリカを基地とするバルバリア海賊で、その活動地域は地中海沿岸からか北大西洋のアイスランドにまで及んだそうです。ソマリア沖などに現れる現代の海賊は、船を襲って略奪行為を行うものですが、バルバリア海賊はキリスト教徒の住む村を襲ってキリスト教徒を奴隷としてイスラム市場に売るのが目的だったそうです。奴隷と言えば、現代のIT分野では、プログラム開発やシステム開発に携わる技術者は、ある意味で奴隷のように感じます。巨大なIT企業の利益やユーザの利便性のために命を削って開発のために酷使されているからです。


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