これまでは、世界遺産と日本の町並みの2つのカテゴリーで執筆をしてきましたが、新たに世界の町並みのカテゴリーを追加します。世界遺産に登録されていない町並みにも個性的な町並みはたくさんあり、この中から筆者が訪問して好印象を受けた町並みを紹介してゆきたいと思います。初回は、前回の世界遺産がフィレンツェでしたので、同じバロック建築が町中にあふれていて、南イタリアのフィレンツェと呼ばれているレッチェを紹介します。
レッチェは長靴の形をしたイタリア半島のその長靴のかかとの部分に位置します。2,000年以上の歴史を持つ由緒のある町ですが、ローマから遠いこともあって、街中で日本人と会うことはありませんでした。日本人の団体客は、レッチェから北へ2時間ほどのバーリを起点に、アルベロベッロやマテーラを見てナポリの方に戻っていってしまうようです。ただ、日本人にはなじみの少ないレッチェですが、アメリカ人にとっては有名な観光地で町ではそれらしき人たちを見かけます。
駅から旧市街に向けて散歩をすると、迷路のような町並みが蜂蜜色なのです。これはレッチェ石と呼ばれる石灰岩の色で、このレッチェ石を用いたバロック建築が数多く残されているのがレッチェなのです。蜂蜜色の町並みというと、イギリスのコッツウォルズを思い浮かべます。田園の緑の中に蜂蜜色の建物が散在するコッツウォルズと比較して、こちらは建物が連立する都会でその連立する建物がずーっと向こうまでみんな蜂蜜色なのです。
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旧市街の中心はドゥーモ広場とサントロンツォ広場の周辺です。ドゥーモ広場はドゥーモに隣接する広場で教会の前庭で周りを石造りの建物に囲まれた閉空間といった雰囲気ですが、サントロンツォ広場の方は朝市がたちそうな開放的な広場です。広場には聖オロンツォの円柱が建っていて上の方から聖人が広場を見下ろしています。この円柱はアッピア街道の終点をも意味していて、すべての道はローマに通じていたのですね。広場に南には円形闘技場の遺跡も残っています。2世紀に作られたというもののようですが、思いのほか保存状態がいいように感じました。
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バロック建築の中で最も華やかなものがサンタ・クローチェ聖堂です。14世紀に建設が始まり、途中で工事が停止してしまっため完成は17世紀末という聖堂です。この聖堂のファサードは過剰とも思えるレリーフで埋め尽くされていて、一つ一つを見ていくと一日かかってしまうかもしれません。このファサードを遠くから眺めると、レリーフのでこぼこのために、もわーっとした感じに見えます。人間、動物、植物などグロテスクなものも交えてレリーフの無い面が無いほどです。モチーフはまったく違いますが、ボルブドールの基壇に彫られたレリーフとどことなく似ているのかもしれません。
レッチェは、イタリアでは南東の端で、少し足の便の悪い町ですが、アルベロベッロの石ころの屋根を見に行くついでに蜂蜜色の石の建物を見るため立ち寄る価値のある町のように思います。町の中の通りは碁盤の目状ではなく迷路のようなので、迷いそうになりますが、筆者は常に方位磁石を持ち歩いているので、何とか方向を認識できます。ただ、方位がわかっても、現在地が地図上で特定できないと困るのですが、このようなときにGPS付きの携帯を持ってると便利なんですよね。ただ、GPSはインターナショナル機能としても外国の土地の地図って表示できるのかな?
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駅から旧市街に向けて散歩をすると、迷路のような町並みが蜂蜜色なのです。これはレッチェ石と呼ばれる石灰岩の色で、このレッチェ石を用いたバロック建築が数多く残されているのがレッチェなのです。蜂蜜色の町並みというと、イギリスのコッツウォルズを思い浮かべます。田園の緑の中に蜂蜜色の建物が散在するコッツウォルズと比較して、こちらは建物が連立する都会でその連立する建物がずーっと向こうまでみんな蜂蜜色なのです。
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旧市街の中心はドゥーモ広場とサントロンツォ広場の周辺です。ドゥーモ広場はドゥーモに隣接する広場で教会の前庭で周りを石造りの建物に囲まれた閉空間といった雰囲気ですが、サントロンツォ広場の方は朝市がたちそうな開放的な広場です。広場には聖オロンツォの円柱が建っていて上の方から聖人が広場を見下ろしています。この円柱はアッピア街道の終点をも意味していて、すべての道はローマに通じていたのですね。広場に南には円形闘技場の遺跡も残っています。2世紀に作られたというもののようですが、思いのほか保存状態がいいように感じました。
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