世界遺産と日本/世界の町並み w/IT

世界遺産と日本/世界の個性的な町並みをITを交えた筆致で紹介します。

東京より北に位置していても熱帯の雰囲気が漂うチュニスはイスラム圏でありながら南仏を感じる風景がひろがります(チュニジア)

2020-05-17 08:00:00 | 世界の町並み
 世界遺産のセーヌ河岸やヴェルサイユ宮殿だけでなく見るべきものが数え切れないのがパリでした。アフリカ諸国、特に北アフリカにはかつてのフランスの植民地が多く、これらの国々へはパリ発の空路が便数も多く便利です。今回は、これらの国のうちチュニジアの首都のチュニスを取り上げます。チュニスは、パリの姉妹都市の一つにもなっています。チュニスには旧市街と、近郊のカルタゴが世界遺産に登録されており、すでに本ブログで紹介済みなので、なるべく重複を避けて紹介します。

 
 
 チュニスは、チュニジアの北部にありパリからの飛行機で2時間半ほどで市街地の北東にある国際空港に着きます。緯度は北緯37度ほどで、東京より北にあって、地中海に面しているのも関わらず、空港ビルから外に出ると、足元から熱気が上がってきます。東西を2つの湖に囲まれた市街地は2km四方ぐらいでこじんまり、路面電車も走っていて、旅行者にも分かりやすい町並みです。路面電車のほかに、世界遺産のカルタゴや保養地のシディブサイドに向けて走っているTGMという郊外電車が市街地の東端から、市街地の中心部にはチュニジア鉄道の中央駅があります。

 
 
 
 
  
 市街地の中央あたりにメインストリートが東西に通るハビブ・ブルギバ通りで、街路樹が茂り、主だったホテルやレストランが並んでいます。通りの東端にはTGMの駅があり、西の端には世界遺産のメディナへの入り口のフランス門があります。東京より北なのに、煮中は暑いせいか、日が傾くと夕涼みなのでしょうか、通りを散歩する人が増えるようです。また、あちこちに噴水があって、涼感を演出しています。チュニジアは回教国で国民の大部分がイスラム教徒でメディナの中には大きなモスクがありますが、ハビブ・ブルギバ通りに面してキリスト教会が建っています。フランス統治時代に建てられたセント・ビンセント・デ・ポール大聖堂といいますが、南国の青い空をバックに2つの銭湯を持つ白い教会は中々奇麗で、内部も一見の価値があります。

 
 
 
 チュニスの市内で、世界遺産のメディナを除けば、世界的な観光拠点がバルドー国立博物館です。2015年に武装集団によって襲撃を受け、日本人の被害者も出て有名になりました。博物館の建物は13世紀に建てられた宮殿を流用したもので、19世紀後半に創設され世界の1,2を競う規模のモザイク画のコレクションが展示されています。元が宮殿であった琴から、建物内部の装飾も中々奇麗ですし、モザイクが以外にも、古代カルタゴの土器や工芸品も数多く陳列されています。

 モザイクと言えば、画像をモザイク処理して細部を見えなくする技法があります。元の画像を格子状に区切り、各格子ごとにを平均化してしまってぼやかすのですが、平均化過程で元の情報が失われ再現は無理です。周辺情報から高度の予測をして多少の再現を試みる手法はあるようですが。再現が難しいモザイク化ですが、モザイクをかけたからといって安心できないようです。文字をモザイク化したデータを数多く集めておいて、モザイク化された画像をコンピュータで読み取り、文字のデータと照らし合わせれば、元の画像は再現できなくても、書かれている文字が分かるということです。現在の暗号は、量子コンピュータが実用化されれば簡単に解読できると言われ、秘密を守るのは総簡単ではなさそうです。


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