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11世紀以降のハノイの歴史を見つめてきたタンロン遺跡は、発見されて20年ほど、まだまだ調査の真っ最中、完了したら再訪したい場所の一つです(ベトナム)

2023-06-11 08:00:00 | 世界遺産
 ベトナムが10世紀に中国から独立して最初に都にしたのがハノイから南に2時間程のホアルーでした。やがて首都はホアルーからハノイに移され11世紀から19世紀まで首都の居城として使われた遺跡がタンロン遺跡です。ベトナムには8か所の世界遺産が登録されていますが、登録が2番目に新しく、最もアクセスに便利な場所にあるのがこの遺跡です。今回はこのタンロン遺跡について紹介します。

 タンロン遺跡は、ベトナムの首都ハノイの旧市街の西隣にあって、ホテルの多い旧市街やホアンキエム湖から歩いて行けるという手軽さです。発見されたの2003年で、見られる部分はごく一部で、まだまだ発掘中の遺跡です。敷地は南北に細長く、かなりの広さなのですが、発掘調査のために工事現場と化した北側にはいきませんでした、というより立ち入れなったのかもしれません。したがって、今回の紹介は遺跡の目玉的な建物である端門周辺のみと、やや寂しい状況になりました。

 
 
 
 端門は皇帝が住まいする敬天殿に通ずる宮殿の正門で、現役の頃には検問役の衛兵もいたことでしょう。遺跡への入り口から端門までは現在は芝生の公園で、いろいろなイベントが行われているようです。この芝生の下にも遺跡が眠っていたのかもしれませんが、現在の発掘は、端門の北側で行われています。門には5つの入り口があって、位によって通ることができる入り口が違ったそうで、皇帝はもちろん中央の入り口ということになります。入り口から入って、外の景色を見るとアーチで切り取られた景色は額縁効果でしょうか、仕様風で、フランスの修道院の中庭の回廊を思い出す美しさです。

 
 
 
 端門は3層構造で第2層まで階段で上られます。南側には芝生の公園が広がり、北側は発掘調査で茶色の土だらけの工事現場です。この工事現場に近い塀の手前には、ガラス越しの上から発掘した遺跡の様子が見られるようになっているのは、どこの遺跡でもよく見られる光景です。雨でガラスに空が映り込んでよくは見えなかったのですが。

 タンロンというのは昇竜という意味だそうです。竜は水を司る動物で、中国の影響を受けた文化圏では重要なアイテムの一つです。西洋にも竜と似たドラゴンが存在しますが、ドラゴンは空を飛ぶのに翼が必要ですが、竜は神業で空に昇っていぃようです。竜巻はこの竜の特性よく表した命名だと思います。昔は竜巻はアメリカなど大平原が広がる地方で発生するものだと思ってましたが、最近はわが国でも竜巻の被害まで発生しています。スーパーコンピュータによって、発生予測の精度は上がっているようですが、台風と同様に避難のための情報に過ぎず、これだけ科学が発達しても台風はおろか竜巻一つコントロールできないんですね。


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