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世界遺産と日本/世界の町並み w/IT

世界遺産と日本/世界の個性的な町並みをITを交えた筆致で紹介します。

取っ手がストローになったコップで飲んだカルロビバリの温泉は苦かった(チェコ)

2012-07-01 08:00:00 | 世界の町並み
 温泉という地名が付いたドイツの温泉保養地で、多くの音楽家が訪れた場所がバーデン・バーデンでしたが、ドイツの隣のチェコにも音楽家のベートーヴェンやショパン、さらにゲーテなどの著名人が訪れた有名な温泉地があります。今回は、バーデン・バーデンとは姉妹都市でもあるカルロビバリを紹介します。

 カルロビバリはチェコの西の端にあって、首都のプラハから西に100kmあまり、バスで2時間半ほどの距離にあります。ドイツとの国境までは20km程度で、距離的にはプラハよりもドイツのバイロイトからのほうが近い町です。バーデン・バーデンと同様に、緑が豊かな町で、温泉街のメインストリートは谷底のようなところを通っており、両側の山の斜面にホテルなどが張り付いて建っているという感じです。筆者の出身地である神戸の奥座敷、有馬温泉の地形にも似ているかな、といった印象です。

 
 温泉は、周りのカルロリバリ山塊からの伏流水で、40~70℃ほどもあるようです。温泉は浴用だけではなく、飲泉としても利用されています。日本で飲泉といえば炭酸水のはしりとして明治期に作られた有馬サイダー(ここでも有馬との類似点です)がありますが、これと同じ利用のされ方です。19世紀に作られたコロネードと呼ばれる柱廊には、飲用のための温泉の蛇口が設けられ、自由に飲むことができます。温泉を飲むためのコップが面白い形で、最近は日本でも見かけるデザインですが、取っ手が中空でストローの役割をします。蛇口から、このコップに温泉を注いで、取っ手をくわえて飲むといったあんばいです。このコップが町中でお土産として売られています。いくつかの蛇口から温泉を汲んで飲んでみましたが、それぞれ味は少しずつ違うようですが、基本的には苦い!といった味です。


温泉は、入浴することと飲むこと以外にも見るという楽しみも用意されていました。間欠泉です。別府や諏訪で間欠泉が見られますが、全て野外にあります。カルロビバリの間欠泉は、コロネードの中にあり、3階まで吹き抜けで、天井部がドーム状になった空間の中央のプールに噴出口があります。閉じた空間に温泉が吹き出るので、周りの空気が変わったような気がしたように思います。

 国際映画祭はカンヌが有名ですが、カルロビバリでも、かつての東欧圏での最大の映画祭が開催されてきました。わが国も1954年から参加しており、筆者が訪れた12年前にも、題名は忘れてしまいましたが、日本映画のポスターが貼られていました。今年の開催が6月下旬から7月上旬にかけてですから、、訪問した7月上旬は、ちょうど開催期間中だったのかもしれません。

 温泉と聞くと、ついつい硫黄系のガスで物が錆びると思ってしまいます。電気の分野では、接点が錆びるとトラブルの原因になるので、硫黄の匂いはネガティブな印象です。導電率の高い銀の合金が使われてきましたが、銀は硫化銀になり易く、そうなると不具合の元です。最近は酸化や硫化に強い金の合金が使われることが多いようですが、その材料にレアメタルが使われ、最大産出国の輸出規制による価格高騰が困った問題です。


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