世界遺産と日本/世界の町並み w/IT

世界遺産と日本/世界の個性的な町並みをITを交えた筆致で紹介します。

ロンドンから特急で2時間のヨークは20万都市とは思えない、落ち着いた散歩をして楽しい街並みがありました(イギリス)

2019-06-02 08:00:00 | 世界の町並み
 前回はロンドンの南のイギリス海峡に面した保養地のヘイスティングスを紹介しました。列車で2時間くらいの距離ですが、一方ロンドンから特急列車で北に向かって2時間ほど走るとヨークに到着します。距離的にはヘイスティングスの3倍ほどありますが、特急列車のおかげでロンドンから日帰り圏になっています。今回は、城壁に囲まれて、古い街並みが残るヨークを紹介します。

 筆者がヨークを訪れたのは、初めてのヨーロッパ旅行で、もう30年も前のことになります。したがって、記憶も怪しいし、町の表情も変わっていると思います。また、掲載の写真はアナログのポジフィルムをスキャナで取り込んだものですが、退色が進んでいて、も一つパッとしないことをお許しください。

 
 
 ヨークはロンドンの北280kmほど、スコットランドのエディンバラに向かう特急列車のちょうど中間あたりの駅になります。人口は20万人程度ですから、西東京市や荒川区程度でこじんまりとした内陸都市です。旧市街は、12世心に作られた城壁で、北西から南東に600m、横幅が400mほどの範囲に囲まれていてます。ヨーク駅はこの城壁の西端の外側にほぼ平行にあって、駅を出ると目の前に壁が立ちはだかっりその前を二階建てバスが走って行きました。この城壁は保存性がよく、城壁の上を通って一周できるようです。

 ヨークを代表する名所がヨーク・ミンスターと国立鉄道博物館です。ヨーク・ミンスターは、ドイツのケルンの大聖堂に次ぐゴシック建築で、現在の建物は15世紀に再建されたものです。元になる教会は7世紀に木造で建てられ、何度か火災や破壊を受けて、ノルマン様式の聖堂を経て現在のゴシック様式で建てられました。筆者は時間が無くって、内部に入られなかったのですが、模様の着いた大理石で敷かれた床や、中世最大規模のステンドグラスなど、心残りでなりません。

 一方の交通博物館は、駅の北側に隣接している3つの車庫を中心に展示が行われているもので、世界最大級の鉄道博物館です。現在地での開館は比較的新しく1975年で、たの2貸にあった博物館を併合したようです。王室専用列車の他、スティブンソンのロケット号の複製や蒸気機関車の速度記録を持つマラード号に交じって、2001年からは日本の0系新幹線が展示されているそうです。

 
 
 
 
 
 ヨークミンスターの前の広場から、南南東に行くとシャンブルズ通りで、狭い石畳の通りの上に、2階や3階がが張り出しさらに軒先に看板がぶら下がっています。ただでも狭い通りをさらに狭くして、通行人には極めて迷惑な通りですが、お土産屋やカフェが並んで観光客に人気の通りで、ハリーポッターのダイアゴン横丁のモデルと言われています。ヨーク・ミンスターやシャンブルズ通りは、駅からウーズ川を渡った対岸ですが、14世紀に建てられ内部が透けてかろやかな感じの鐘楼を持つ All Saints' Church、広場には露店のマーケット、石造りやハーフティンバーの建物、さらには花盛りの花壇などなど散歩していて楽しくなります。

 アメリカのニュー・ヨークは、元はニュー・アムステルダムと呼ばれていたものがヨークに因んだイギリス貴族のヨーク公の名前を取って改名したものです。アメリカの地名は、ヨーロッパにある地名にNewをつけたり、そのままパクったりのものが多いようです。登録商標は原則的に早い者勝ちで、特許庁に1秒でも早く申請したものが排他的な商標使用権が認められます。令和になって、某国では令和の付いた商標登録が集中豪雨のように登録され、日本から令和の付いて賞品は輸出できない状態なのだそうです。他国の知的財産権は、平気で侵害するのに、自国の権利は100%主張する、いくらGDPが大きくなったと言っても大国とはいいがたいですよね。