シャツのほころび涙のかけら

昔よく聞いたNSPのタイトルを拝借。…趣味や日常を綴っています。基本はガンバレ自分!時々覗いてみてください。

国設『軽井沢野鳥の森』散歩(2)

2017-10-22 | お出かけ
〈前回のつづき。10月9日(日)軽井沢〉
軽井沢野鳥の森の入口からしばらくは林道を歩く。この林道と森に入って上る道はコースの西側~北側になるが、大きなシダが多数見られた。
 
(こんな感じで、一つ一つ取り上げるときりがないので、ガイドから説明を受けたことを中心に記録しておく。) 
 
ツアー中は、シジュウカラやその仲間のヤマガラゴジュウカラヒガラ(だったかな?)などの一団が2度ほど我々の近くを通っていった。ガイドは立ち止まりあの辺、この辺と教えてくれるが、高木の上の方だし一般人には確認するのが難しい。
でも、ツアー参加者にはポケット図鑑を配られるので、ガイドは鳴き声を聞き「今のは図鑑の○ページに出ている・・・」と参照できるので説明についていける。
これらの野鳥は、タカなどの天敵・捕食者に気づいたら警戒する鳴き声を出すそうで、それを捕食される方は違う種類の鳥が鳴いていたとしても意味は分かるらしい。
 
 
落ち葉の話か、雨水が歩道を流さないように作った水路の話の時か忘れたけど、ガイドが足元の葉にたまたまハリガネムシを見つけた。ハリガネムシといえば「エ~、カマキリのお腹から出てくるあの・・・」、私の小言から説明が始まってしまった。見た目も、のたうち回る動きも苦手だ。
この辺りだと、宿主はカマキリよりもカマドウマが多いようだ。寄生して成虫になると宿主を水場に向かわせお尻から脱出する。このハリガネムシは池や小川に脱出する予定だったのに、最後の最後に失敗した、残念なハリガネムシとのこと。
 
 
木に鳥の巣箱が掛けられていた。何と在宅中だという。何故分かるのかというと、中に小型のカメラを仕掛けてあって確認済みだという。そこで、巣箱から伸びるコードをバッテリーやモニターにつないで見せてもらった。
白黒で分かり難かったが、中に居たのは野鳥ではなく、親子のムササビが丸まって睡眠中。珍しいものを見せてもらったが、できれば穴から顔を出しているのを生で見たいものだ。ちなみに夜は、穴から出て滑空するムササビの姿を観察できるツアーもやっている。
 
 
森の表面を流れる水がたまる所に、浅い人工池がつくられていた。森に棲む生き物には役立っているらしい。
 
何かいないか見てみよう~、と間もなくカエル発見の声。ガイドが素早く捕まえるとヤマアカガエルのメスだった。
アカガエルの仲間は、他のカエルよりも早い時期に産卵し、また冬眠する。そんな話をしているときに足元に一匹のカエル。今度はメスよりも小さいオスの方だった。
メスはお腹がオレンジ色を帯びているが、オスのお腹は白っぽい。前足の親指の付け根に黒っぽい「抱きだこ」があり、これが滑り止めになってメスの脇腹にしっかり抱きつくことができる。
 
 
通常のコースではなく、国有林を管理するための小道がある。分岐する所にはロープが張られていたが、特別にこのツアー参加者のみ見せたいものがあるということで入っていき、1本の木の前に集まる。その木の樹皮には傷つけられた跡があった。

それは、ツキノワグマの爪跡だった。クマが木に登って実などを食べるわけだ。この爪痕は数年前のもので、近くにはそれよりも新しい爪痕を残す(ウワミズザクラ)もあった。毎年来てもよさそうなものだが、植物は実が大量に付く年とそうでもない年があるとのこと。
 
 
ウワミズザクラやミズキ、オニグルミ、ミズナラ、クリなどの実が大量にあると、枝を手繰り寄せて折り、食べ終わった枝を自分の尻に敷いて鳥巣状のベットになる。これを『クマ棚』といい、見ることもあるという。
他には、倒木の中に巣を作ったアリを食べた痕跡も見れた。
このツアーではクマの生態やクマと出会わないようにすること、そして、人とクマが共存するために必要なことなど、クマに関する説明が随所であった。

人家に入ったツキノワグマがラーメン(袋麺)などを食べ、捕獲されて発信機が装着され、山に返されたが、再び人家に入った。人間の食材を餌と認識したクマは殺処分するしかない。
クマと出会ったときにカバンを投げて、それに気をとられている隙に逃げると云うが、食材が入っていた場合、クマがそれを餌と認識したら容易に人に近づくようになるといった話もしていた。
なお、ラーメンを食べて殺処分されたクマは、はく製にされピッキオビジターセンターに置かれている。メスで体長約70センチ。
 
 
植物に関しては、前回のオニグルミの他、先がけて紅葉になるツタウルシ、ノブキの引っ付き虫 ミズヒキの引っ付き虫、大量のアオナシの果実、トリカブトの花、ツリフネソウの果実、その他諸々の説明があった。(長くなるし植物のことなので、後日、別ブログで取り上げよう。)
 
センター前の池には円い形をしたベンチのようなものがあった。でも歩道からは行けない所にもあり、最初は何だろう?と考えたが、冬にはスケート場になると知り、スケーターのためのベンチだと解った。

2時間の予定だった「野鳥の森ネイチャーウォッチング」ツアーは15分ほどオーバーしてセンターに戻って終了。動植物や軽井沢の森のことなど面白い散歩だった。他の時期にも参加したいと思ったし、できれば(あわただしい日帰りではなく)数日のゆったりした休みの中で参加したいものだ。
 
 
このあと、湯川沿いに歩いて『ハルニレテラス』に向かう。↓は途中での湯川の光景。

人が多く、お土産は買ったもののランチはどこも行列。それに、何より道路がもう渋滞している。ランチはここを抜けてから考えることにして、早々に出発。(後で妻から小言あり)
 
軽井沢ICまで時間がかかった。カーラジオからは関越道での事故渋滞に交通集中による渋滞が加わり長い渋滞になっていく。これなら、高速でなく一般道でも同じくらいの時間になるとの判断から、藤岡ICで降り17号線で帰った。長かった。
 
コメント (2)
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