草莽隊日記

混濁の世を憂いて一言

安倍首相に是々非々で臨むのが「非便乗型保守」だ!

2018年01月31日 | 思想家

日沼麟太郎は昭和42年に発刊された『病める時代』において「便乗型右翼」と「非便乗型右翼」との違いを指摘した。それは今の世の中にあてはめれば「便乗型保守」と「非便乗型保守」ということになるだろう。それは天と地ほどの開きがある▼日沼は保田與重郎、安岡正篤、影山正治といった人たちを、時流に媚びた者たちと区別する意味で用いた。「保田の主張は三十年間少しも変わっていない。いっていることは終始一貫して反近代、反文明の主張であり、偉大な敗北をたえる慟哭文学の賛歌にある。おなじことは安岡についてもいえる。昭和四年に初版を刊行した『東洋倫理学概論』と、戦後からさいきんにかけて『師と友』に発表している無数の論文の立場は一つも変わっていない」。影山正治に関しても「終戦時に自刃した大東塾生十四氏の霊を慰めるため二百十数日間にわたり全国を徒歩で行脚した」ことに触れている▼この三人について日沼は「一貫して自分の立場を変えない思想家」と絶賛した。翻って今の日本の保守論壇はどうだろう。あまりにも安倍首相礼賛が幅を利かせてはいないか。いくら安倍首相であっても完璧ではない。支持するにしても、是々非々で臨むべきだ。「非便乗型保守」がもっと発言すべきだと思う。安倍政治の問題点はセンターレフトに与している点だ。それで日本を守り抜けるのだろうか。安倍信者であってはならず、もっと議論を深めるべきなのである。


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