アメリカの新大統領にトランプが就任したことに対して、民進党代表の蓮舫は保護主義を危惧しているそうだが、だったらばTPPに賛成すればよかったのである。民主党政権の時代にTPP交渉への参加を決めたにもかかわらず、野党になると一転して反対に回ったのである▼今になって蓮舫が「自由貿易を守れ」というのだから、場当たりそのものではないだろうか。日本としてはTPPの意義を説き続けることで、アメリカが個別の交渉を呼びかけてきたときに、それがベースとなって有利に働くのである。信義を無視したのはアメリカであり、日本が約束を守ったことを正々堂々と主張すればいいのだ▼敵と味方を区別するのが政治であるとすれば、トランプがどう判断するかが大事なのである。まずトランプはイギリスのメイ首相と会談し、それに引き続いて安倍首相の訪米が日程にのぼってきている。着々と自らの足元を固めようとしているのである。安倍首相も臆せず持論を展開すればいいのである▼すでに日本の製造業は海外移転が進んでおり、中共とは立場が異なる。さらに安倍内閣になってからは、安全保障上の懸案を次々とクリアーしている。集団的自衛権の一部行使の容認がもし遅れていたならば、日本はアメリカから見放されたことだろう。日本がアメリカに全面的に依存する時代は終わった。交渉する上で優位に立つには、相手の意向を尊重しつつ、日本の思いを実現する以外にない。蓮舫のような政治家の出る幕は金輪際ないのである。
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