草莽隊日記

混濁の世を憂いて一言

トランプの登場やイギリスのEU離脱に象徴される欧米の没落!

2017年01月18日 | 思想家

日本人は明治以来、欧米を目標としてきた。戦後においては、なおさらその傾向が強まった。自由と民主主義が絶対だと信じてきたのである。しかし、それは幻想でしかなかった。アメリカでのトランプの登場や、イギリスのEU離脱がそれを物語っている。普遍的な価値を実現するのではなく、自国の利益に固執するのが現在の欧米の姿なのである▼私たちは日本人であることに、もっとこだわるべきではないだろうか。自らを卑下した自虐史観を排して、日本的な価値を主張すべきなのである。文明史的にみるならば、欧米の論理化された世界は、あいまいさを残す日本とは異質である。レヴィ=ストロースは『悲しき熱帯』(川田順造訳)のなかで、無文字社会と文字社会の違いに言及した。欧米の負の部分を取り上げたのである▼文字を手にすることは「人間が知識を保存する適性」が人間に与えられ、「現在と未来を組織する、より大きな能力をもたらす」ことになった。その一方で「文字の出現とともに、必ずあらわれた唯一の現象は、都市と帝国の形成であり、政治体制の中に相当数の個人を統合し、彼らをカーストや階級に序列化する」というように、人間による人間の支配が始まったのである▼文明と野蛮を単純に比較することはできないのであり、かえって文字によって人間は胡散臭い制度に縛られることになった。日本は未だに文字なき世界を引きずっている。言葉へのためらいがある民族である。その点をもう一度日本人が見直すべきだろう。欧米絶対の時代は終わったのだから。

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