2021/3/3放送
世の光の時間です。いかがお過ごしですか? 山本陽一郎です。
聖書には人々のドラマがたくさん詰まっています。今日と明日はマルタ、マリヤの姉妹を見てみましょう。イエスは伝道の合間に、時々彼女たちの家を訪れたようです。ルカの福音書10章38節からを読みましょう。
さて、一行が進んで行くうちに、イエスはある村に入られた。すると、マルタという女の人がイエスを家に迎え入れた。彼女にはマリアという姉妹がいたが、主の足もとに座って、主のことばに聞き入っていた。ところが、マルタはいろいろなもてなしのために心が落ち着かず、みもとに来て言った。「主よ。私の姉妹が私だけにもてなしをさせているのを、何ともお思いにならないのですか。私の手伝いをするように、おっしゃってください。」
この話を聞いて、うーん、でもマルタの気持ちもなんだか分かるなぁ、という方もいらっしゃるでしょう。自分が一所懸命に働いているのに全然協力してくれなくてイライラしてくる。これは何と言うか、非常に身近な感じがします。
でもマルタはそれが止まらなくなって、遂にはイエスにも不満をぶつけてしまいました。よく心を配ってくれるマルタがいる。だからこそイエスも弟子たちもこの家に来るとくつろげたのでしょう。
でもこのときイエスは言われました。
「マルタ、マルタ、あなたはいろいろなことを思い煩って、心を乱しています。しかし、必要なことは一つだけです。マリアはその良いほうを選びました。それが彼女から取り上げられることはありません。」
イエスはマルタの行動を否定したのではありません。マリヤをえこひいきしたのでもありません。マルタが自分自身の姿に気づくようにと語りかけてくださったのです。
マルタはイエスの訪問を喜んでもてなしていました。でも途中からそれがどこかへ行ってしまった。人は忙しさやプレッシャー、他人との比較の中でしばしばバランスを崩してしまいやすいものです。初めの心、初めの行いを見失わないように自分自身の働きにもう一度励んでいきましょう。イエスのまなざしはあなたに注がれています。
( PBA制作「世の光」2021.3.3放送でのお話しより )
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