2021.2.23放送
世の光の時間です。いかがお過ごしでしょうか。大嶋重徳です。ルカ福音書には「荒野で叫ぶ者の声」と呼ばれるヨハネという人が出てきます。ヨハネは荒野に住んでいました。天使がヨハネの父親ザカリヤに現れ、自分の人生は預言者として歩むということが決まっている人でした。おそらく生まれた時から「お前の誕生の時はね」と言われ、期待された人生でした。この当時、祭司の子供は当然祭司になることが当たり前であった人生の中で、ヨハネは祭司になることを拒み、荒野に出ることになるまでの彼の人生には様々な葛藤があったことだろうと思います。
両親がクリスチャンの家に生まれた子供たちの多くは、当たり前のようにクリスチャンになることに対して反発を持つことがあります。私もまたそうでした。ヨハネも、なぜ自分の家は祭司の家なんだろうか、自分はこのまま祭司になるんだろうか、よその家に生まれたらこんな人生歩まなくても良いのではないか、・・・。
ヨハネのことを紀元1世紀ごろのヨセフスという歴史家が歴史の書物に記しています。ヨハネはエッセネ派というグループに属していたと言われています。このグループは考古学的な証拠が見つかっておらず、伝説の存在とされていました。しかし20世紀の半ばに死海沿岸で聖書の写本が見つかり、クムラン教団というグループがそこにいたことがわかりました。彼らは、エルサレムで行われている宗教的儀式が形式だけになっており、心も内容も伴っていない、と荒野に出て行って祈りつつ聖書を記しつつメシアの到来を待っていました。まさにエッセネ派というグループそのものであったわけです。
祭司の家に生まれ、そのままならば当然祭司になるはずの規定路線にあったヨハネにとって、その形式的な信仰に生きることなどうんざりしたのでしょう。父の信仰、職業である祭司の仕事を投げ出して、彼は荒野へと出て行きました。そしてエッセネ派の人たちと出会ったのです。その荒野で彼は悔い改めたんです。そして人々に形式的な信仰から悔い改めを伴う信仰を伝え、メシアの到来を預言する人生へと踏み出したのです。
皆さんの人生もどうでしょうか。もし信仰が形式的なものであるならば、その信仰を受け継ぎたいとは思わないでしょう。しかし神様があなたに与えようとしているのは生き生きとした信仰です。そしてあなたにそのような命ある信仰を伝えたいと願う番組が世の光です。この生き生きとした信仰の歩みを歩み出していただきたいと思います。
( PBA制作「世の光」2021.2.23放送でのお話しより )
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さて、この番組を制作しているPBAの「世の光」の係りでは分りやすい聖書通信講座を用意していて、初めての方には無料の入門コースがお勧めとの事。詳しくはPBAに案内書を申し込みましょう。日曜日に教会を覗いてみるというのもいいんじゃないかなあ。日曜日は大抵、朝10時か、10時半頃からお昼頃まで集まっていて誰が行ってもオーケー。PBAに聞くと近くの教会を紹介してくれるので、気軽に問い合わせるといいでしょう。問い合わせ先は、mail@pba-net.comです。
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