お元気でいらっしゃいますか? 榊原 寛(ひろし)です。
今月は羽鳥 明牧師が少し健康が優れませんでしたので、この1ケ月代わりに聖書からお話しをさせていただきました。
何回かに渡ってキリストの12人の弟子の一人・マタイについてお話しをさせていただきました。新約聖書のマタイの福音書はこのマタイが紀元60年代後半に書いたものだとされているんですね。マタイがキリストに出会い、キリストの招きのことばを聞き、そしてキリストに従って弟子となる様子をマタイの福音書からお話しした訳ですが、その内容が書かれている所はマタイによる福音書の9章という所なんです。実はマタイの福音書は28章あるんですけども、キリストが行われた20の奇跡がこの28章の間に書かれています。しかもそのキリストが行われた20の奇跡のうち半分の10の奇跡が、マタイがイエス様と出会ったという部分の8章、9章に集められているんですね。その事を少し考えてみました。
マタイ本人の気持ちを察するならばですねえ、自分がキリストの招きに従い、弟子になったということこそ奇跡の中の奇跡じゃないだろうか。中風の男が癒された、知的障害を負った者が癒された、ガリラヤの湖の上を歩いた、それも素晴らしい奇跡だけれども、自分のような人間がイエス・キリストの招きを受けてキリストの弟子になった。永遠のいのちへ向かう価値のある人生を生きるようになった。奇跡の中の奇跡だと言いたかったのではないだろうかと思うんですねえ。
こんなふうに話している私自身も、13歳から17歳の青春、ノイローゼで家に引きこもっていました。生きる目的を失い、死ぬことばかり考えていた私の家の隣にですね、教会が越してきたんです。牧師つきで教会がやってきました。マタイにイエス様がおいでくださったようにです。もう50年も前のことになります。キリストは言われました。「あなたがたがわたしを選んだのではありません。わたしがあなたがたを選んだのです。」このことばは今日聞いてくださっているあなたにも語りかけていることばではないでしょうか。
ところでこのマタイの福音書には有名なことばが星のようにきらめいています。「人はパンだけで生きるのではない」「心の貧しい人は幸いだ」「右の頬を打つような者には左の頬も向けなさい」あるいは「天にまします我らの父よ」と主の祈りが記されています。そして「すべて疲れた人、重荷を負っている人は、わたしのところに来なさい。わたしがあなたがたを休ませてあげます。」などなどです。
ぜひこのマタイの福音書、お読みいただきたいと、そういうふうに思います。
( PBA制作「世の光」2005.7.30放送でのお話しより )
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